“旅とキャンプ” がテーマの2013春夏コレクション|BAND OF OUTSIDERS
BAND OF OUTSIDERS|バンド オブ アウトサイダーズ
デザイナーのスコット・スタンバーグが考える、男の日常をコレクションで表現
2013春夏コレクションのテーマは “旅とキャンプ”
ファーストルック(上左)の胸に飾られたのは、コレクションのロゴとエンブレムとなった「空白のクォーテーションマーク;何らかのプロテストシンボルとして」――クォーテーションマークは、刺しゅうやプリント、ニットなどに表現されている。“旅とキャンプ” をテーマにした「BAND OF OUTSIDERS(バンド オブ アウトサイダーズ)」の2013春夏コレクションを紹介する。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
はじめてクラシックドレスシャツが登場
1930年代のビンテージマッププリントやヨットのレーザープリント、マリンセーラーが “旅とキャンプ” のテーマを象徴し、さらに、建築のミニマリズムに影響をあたえたドイツの芸術学校ハウハウスや、空白のクォーテーションマーク=幾何学模様、原色の対比表現などがくわわって、バンド オブ アウトサイダーズならではのオリジナリティを醸成した今回のコレクション。
テーマについて、デザイナーのスコット・スタンバーグは、「たとえ仕事を忘れて旅やキャンプに出ても、それが終わると最終的にはスーツやシャツを着用して仕事に戻ります。それが日常であり、そのバランスで成り立っているのです」と語る。その象徴が、コレクションに初登場となったクラシックドレスシャツだ。
バンド オブ アウトサイダーズ独自の短めでカジュアルなボタンダウンシャツとは異なり、背裏にボックスプリーツはなく、パンツにタックインしてちょうど良い身丈のストレートカラーシャツだ。ラベルには、「15.5インチネック、33インチスリーブ」とサイズもきちんと表記され、プラスチックのカラーステイには、「STAY / ステイ」と印刷されるなど、バンド オブ アウトサイダーズらしいユニークな表現が、ディテールに落とし込まれている。シャツ生地の老舗メーカー、アルビニの生地を使い、フィレンツェにある有名なシャツの縫製工場GHERARDIで縫製。すべてイタリアでの生産となっている。
絞り染めのブレザーやショーツ、スーツなども今季のコレクションを代表するアイテムで、アーガイル柄のジャガード織のスウェットスーツ、トロンプ・ルイユ(だまし絵)的なロープのストライプ、タイダイ染めのオックスフォードシャツのような多彩なプリントが登場。パッチワークのインディアンマドラス、藍染めのヨット柄プリント、古い絵葉書ふうのイラストで描いたカリフォルニアの風景を使ったカモフラ柄なども、バンド オブ アウトサイダーズらしいウィットを感じさせるパターンだ。
さらに、所属の隊ごとに異なるレジメンタル柄を締めていた昔のイギリス軍にならって、イギリスのシルク織屋で生地をリメイクし、ネクタイを作製。タグには各軍隊名が明記されているのにも注目したい。
GUTHRIE
Tel. 03-5778-3052
http://www.bandoutsiders.com/