スマートとカジュアルの狭間にある靴|JOHN LOBB
JOHN LOBB|ジョン ロブ
幅広いシーンで活躍するスニーカー「VENTON」
ジョン ロブ的スマートカジュアルのかたち
この春夏シーズンにおいて、ジョン ロブは2種類のスニーカーを発売した。そのひとつがアーカイヴのテニスシューズをモチーフにしたクラシックな顔立ちの「LEVAH(レヴァー)」。そして、今回紹介するのが、これまでのジョン ロブのスタイルを継承した「VENETON(ヴェントン)」だ。
Photographs by KOBAYASHI Takashi(ITARU Studio)Text by ITO Yuji (OPENERS)
ファッションは変わるもの、スタイルは不変のもの
大人のお洒落に必要なのは、クオリティの高いベーシックスタイル。スーツやジャケットといった基本的なアイテムであれば、上質な素材を使って仕立てられたもの。しかしそれだけでは、お洒落をする楽しみが少ないのも事実。またあまりにベーシックすぎても、着こなしは退屈なものになってしまう。
そこで取り入れたいのが季節ごとに移ろう、モードやトレンドといった要素。
とはいえ「流行っているから」という理由は選ぶのではなく、トレンドとなっている理由を自分のなかで咀嚼し、ワードローブを省みて、それが自分に似合うかどうか、を判断する必要がある。そのうえで着こなしに取り入れれば、それは自分のスタイルとなって、地に足の着いたものになるはず。
このように、ファッションとスタイルは似て異なる言葉。わかりやすく説明するとファッションの物差しとなるのは時代であり、スタイルの物差しとなるのは自分である、ということになるのではないだろうか。そうした、自分らしいスタイルをもつ大人に似合うのが、今夏の新作「VENTON(ヴェントン)だ。
これまでと変わらないジョン ロブらしいスニーカー
「ヴェントン」をひと目見てわかるのが、細身のシルエット。これは「0515」というあたらしいラストによるもので、スニーカーながらも上品でエレガントな雰囲気が魅力。またやわらかく軽量なカーフとスエードを組み合わせた素材によって、はき心地も視覚的にも軽快に仕上がっている。
ただ、このような流麗なシルエットはいまにはじまったものではなく、以前よりもジョン ロブにはあった。もうひとつのスニーカーと比較すると「LEVAH(レヴァー)」があたらしい定番となるべく登場したのに対し、「ヴェントン」はこれまでのジョン ロブらしさを継承したスニーカーともいえるだろう。
ドレスシューズに近い姿をもつ「ヴェントン」は、ネイビー、グレイ、オーベルジーン(パープル)の3色のうち、2色を組み合わせてコントラストに変化をつけているのが特徴。スマートながらも色遣いによってカジュアルさがくわえられたデザインは、ジャケットスタイルからデニムまで、幅広いコーディネートとマッチする。トレンドは知っているものの、ジョン ロブらしさを楽しみたいというスタイルをもつひとに、おすすめしたい一足だ。
モデル名|VENTON(ヴェントン)
色/素材|Dusk x Dark Iron, Dusk x Aubergine, Dark Iron x Dusk / Suede
ラスト|0515
ソール|ラバーソール
販売価格|12万9600円
サイズ|5E~9.5E