渋谷ヒカリエでエリック・ホグラン展、初期に手がけた150点の作品を展示
DESIGN / PRODUCT
2015年1月17日

渋谷ヒカリエでエリック・ホグラン展、初期に手がけた150点の作品を展示

北欧ガラス工芸の革命児が残した痕跡

ホグラン、初期に手がけた150点の作品を展示

スウェーデンを代表するガラス作家、エリック・ホグランの展示会が渋谷ヒカリエの「8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery」にて開催中だ。今回の展覧会では、フラワーベース、灰皿、オブジェなど1953年から1973年までに製作した初期の作品およそ150点がそろう。

Text by OPENERS DESIGN

気泡や歪みを活かす、プリミティブな作品群

エリック・ホグランは、1932年生まれのガラス作家。ストックホルムの「Konstfack(現国立芸術工芸デザイン大学)」で彫刻を学んだ後、1953年から1973年までガラスメーカーである「BODA社」でデザイナーとして活躍した。

1957年には北欧デザインの権威とも言える「ルニング賞」を受賞。25歳での受賞は、ハンス・ウェグナー、タピオ・ウィルッカラ、カイ・フランクなど蒼々たる歴代受賞者の中でも最年少での快挙。

そして、彼は受賞後も精力的に新しい表現と素材を追い求め、1998年に亡くなるまで精力的に活動を続けた。

彼が手がけた150以上ものオブジェは、現在もスウェーデン国内外の公共施設で見ることが出来る。

渋谷ヒカリエでエリック・ホグラン展を開催2

また、ガラス工芸に新しい風を吹き込んだのもホグランだ。洗練されたデザインが好まれた当時、北欧の伝統と南米の手工芸を取り込んだプリミティブな作風で、より温かみのある作品を生み出した。動物や顔などの型押しと、しっかりとした色遣い、職人の間では敬遠されがちだった気泡や歪みまでもが、彼のトレードマークとなっている。

当時、ガラスに温かみや人の手を感じさせるために、さまざまな素材を炉の燃料に試したり、時にはおがくずの中にガラスを投げ込んだりと、実験に余念がなかったようだ。

渋谷ヒカリエでエリック・ホグラン展を開催3

渋谷ヒカリエでエリック・ホグラン展を開催4

渋谷ヒカリエでエリック・ホグラン展を開催5

今回は日本国内ではなかなかお目にかかることが出来ない貴重な作品も展示。試行錯誤を繰り返した彼の功績、手仕事でしか表現できない味わい深さ、そしてプリミティブで人間味溢れる作品の魅力、さまざまな視点でホグランの魅力に触れることができそうだ。

エリック・ホグラン展
会期|10月1日(水)~10月20日(月)
会場|8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
東京都渋谷区渋谷2-21-1渋谷ヒカリエ8階
協力|ELEPHANT、craft_one
料金|入場無料

           
Photo Gallery