TAKAHASHI HIROKO|渋谷パルコで「高橋理子展覧会」開催
DESIGN / PRODUCT
2015年4月24日

TAKAHASHI HIROKO|渋谷パルコで「高橋理子展覧会」開催

TAKAHASHI HIROKO|高橋理子

OVERTURNING FIXED IDEAS AND PROVOKING NEW WAYS OF THINKING.

「高橋理子展覧会」開催

 

「生きていることのすべてが表現である」と語るアーティスト高橋理子。6月28日(金)から7月10日(水)まで、ロゴスギャラリー / 渋谷パルコにて「高橋理子展覧会」が開催。高橋理子がこれまで手がけてきた着物をまとい、仁王立ちでたたずむポートレートを中心に構成され、会場では今回あらたに制作した「本」の形態をとった作品も発表される。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

高橋理子が“仁王立ち”で対峙するものに思い巡らせる展覧会

私たちの日常に存在する固定観念を覆し、つぎの思考へと思いを広げるきっかけを生み出す活動をつづけるアーティスト高橋理子。その精力的な活動は、私たちに「果たして自分は日々、考えて生きているだろうか。思考を巡らせることを止めてはいないだろうか」ということを問いかける。

たとえば今回の展示会のポートレート“仁王立ち”。着物がもつ女性性を排除し、古典柄や着こなしを超越し、慣習や慣行を抑制し、カメラとの距離は冷徹なまでに客観的であるが、見つめる視線は真摯そのもの。一見、禁欲的であるが、じつはさまざまな感情が溢れ出している。

その感情が、高橋理子を多岐な活動に向かわせ、既存のマーケットにとらわれない、あらたな価値を生んでいる。

高橋理子|渋谷パルコ 02

高橋理子|渋谷パルコ 03

彼女に触れると、はっとさせられる

第十代 雑誌『広告』編集長、博報堂クリエイティブディレクターの市耒健太郎氏は、「TAKAHASHI HIROKOは怪物だ。革新的なのに、てらいもなく伝統的。そもそも、伝統とはつねにみずみずしい“今”の在り方を問いつづけることの積み重ねだったはずが、継承という言葉に甘んじて、ぼくらは奥に大切な動きをしまいこんでいただけじゃないかと、彼女に触れると、はっとさせられる。時代の定義などまったく意にも介さないかのごとく、驚くほど伸びやかで、そしてなによりも本質的であろうとする態度が、彼女の才能をジャンルレスにしているのだろうが、そんなことで機能しなくなる『ファッション』とか『アート』とか『和』とかそういうジャンルの方こそが、この野放図な“今”の姿の前では、よほど元気なく見えてしまうのである」とメッセージを送る。

TAKAHASHI HIROKO EXHIBITION

OVERTURNING FIXED IDEAS AND PROVOKING

NEW WAYS OF THINKING.

会期|2013年6月28日(金)~7月10日(水) 会期中無休

会場|ロゴスギャラリー / 渋谷パルコ パート1 B1F

東京都渋谷区宇田川町 15-1

開館時間|10:00~21:00(最終日は 17:00 閉場)

入場料|無料

展示にかんする問い合わせ|ロゴスギャラリー Tel. 03-3496-1287

高橋理子|TAKAHASHI Hiroko

1977年生まれ。東京藝術大学大学院博士課程修了。博士号(美術)取得。2006年、株式会社ヒロコレッジを設立。円と直線のみで表現される図柄が特徴。身近に存在する固定観念を覆し、思いを巡らせるきっかけ生み出すことを目的としたもの作りを通して、気づきをあたえる表現活動そのものがコンセプチュアルな一連の作品ともいえる。

物事にあらたな視点で向き合うためのポートレート作品や、さまざまな産地や職人とともにもの作りから販売までをおこなうプロジェクト「HIROCOLEDGE」など、ジャンルレスな幅広い表現をおこなっている。

http://www.takahashihiroko.com/

           
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