偉大なるデザイナー、アレキサンダー・ジラードのDNAが集結|CURATOR’S CUBE
CURATOR’S CUBE|キュレーターズ キューブ
ジラード家に脈々と受け継がれるクリエイション。息子と孫のエキシビション
『GIRARD CONTINUED ジラード・ファミリーのクリエイション』開催
かつてハーマンミラー社のテキスタイル部門デザインディレクターを務め、20世紀を代表するデザイナーのひとりであるアレキサンダー・ジラード。秋のデザインウイークの期間中、東京・虎ノ門のギャラリー「CURATOR’S CUBE」にて、アレキサンダーの息子であるマーシャル・ジラード氏、孫であるコーリー・ジラード氏、アレイシャル・ジラード氏、三者による『GIRARD CONTINUED ジラード・ファミリーのクリエイション』が開催される。
Text by WAKABAYASHI Satsuki
ジラード家に脈々と伝わるセンスがここに
インテリア、家具、ファブリック、会場構成など様々なジャンルのデザイン手がけ、また、チャールズ・イームズの親友でもあったアレキサンダー・ジラード。彼のデザインのDNAは脈々と受け継げられている。
アレキサンダーの息子であるマーシャル・ジラード氏は、幼少期から父のプロジェクトをいくつも手伝ってきたという。そして孫であるコーリー・ジラード氏とアレイシャル・ジラード氏の兄妹は、父であるマーシャル氏と祖父であるアレキサンダーを見ながら育ち、ジラード家のセンスを継承。「CURATOR’S CUBE」で開催される『GIRARD CONTINUED』 は、家族とともにすごす時間を大切にしたアレキサンダー・ジラードのクリエイションが、どのように子の世代、孫の世代に受け渡されたかを知るきっかけになるエキシビションだ。
虎ノ門と丸の内を、アレキサンダー・ジラードと息子と孫たちのクリエイションが結ぶ
イベント開催にあわせて、丸の内のハーマンミラーストアにて、「Alexander Girard: An Uncommon Vision アレキサンダー・ジラード展 ― 彼の独創的なビジョンが生み出した世界」が開催されるため、こちらとあわせて鑑賞すると、ジラード家のクリエーションとDNAがより可視化できるだろう。
初日の24日(土)18時からは、コーリー・ジラード氏、アレイシャル・ジラード氏を招いてレセプションパーティーを開催。ジラードファミリーのクリエイションに、ぜひ触れていただきたい。
Marshall Girard
マーシャル・ジラードはニューメキシコ州サンタフェで、35年にわたってアドビ(日干しレンガ)建築のコンストラクターとして活躍。この技術と、子ども時代に父であるアレクサンダー・ジラードのプロジェクトを手伝ってきた経験をもとに、マーシャルは彫刻を制作するように。長年さまざまな素材を扱ってきた彼は、いま、木とリサイクル缶のユニークな組み合わせによる作品に取り組んでいる。 アフリカの仮面や自然の中の幾何学模様などからインスピレーションを得てつくられるマーシャルの作品は、アレクサンダーが彼の作品で繰り返し追求してきたことと同じ、素材とフォームへの飽くなき探求の成果といえる。
Alexander Kori Girard
コーリー・ジラード氏の絵は、世界各地への旅、とりわけインド滞在中に得たインスピレーションに影響を受けている。もちろんフォークアートに囲まれてすごした子ども時代の環境も色濃く作品に反映。本展ではインクとペンをもちいた小さなドローイングのシリーズと、建築と織物から着想を得たより大きなグワッシュ画のシリーズを展示。
Aleishall Girard Maxon
アレイシャル・ジラード氏がつくる色鮮やかな糸を組み合わせたネックレスは、ファッションの世界ではすでに高い評価を得ている。いまアレイシャルは、同じ素材をもちいて、より大きなスケールの彫刻的作品を探求しはじめた。その色使いには、ニューメキシコに特有の色合いや、祖父アレキサンダー・ジラードの目の覚めるような色彩の洪水をおもわせる部分が特徴的。
GIRARD CONTINUED ジラード・ファミリーのクリエイション
会期|2015年10月24日(土)~11月8(日)
営業時間|12:00~19:00
オープンニングパーティー|10月24日(土)18:00~20:00 ※作家来場予定
会場|CURATOR’S CUBE
東京都港区愛宕1-1-9
CURATOR’S CUBE
Tel. 03-6721-5255
http://curatorscube.com/