アーティスト鹿児島睦の線と輪郭の魅力に触れる「鹿児島睦の図案展」開催|doinel
DESIGN / PRODUCT
2015年10月27日

アーティスト鹿児島睦の線と輪郭の魅力に触れる「鹿児島睦の図案展」開催|doinel

doinel|ドワネル

繰り返し線を描く”という実践から生まれる生き生きとした描写

鹿児島睦の線と輪郭に触れる「鹿児島睦の図案展」開催

ヨーロッパを中心とした生活雑貨、服飾雑貨から食料品、自然派ワインなどを扱う北青山のショップ「doinel(ドワネル)」にて、今年で3度目となるアーティスト鹿児島睦氏の展覧会「鹿児島睦の図案展」が10月30日(金)から開催される。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

鹿児島睦の手から生まれる“図案”の魅力をひもとく

動物や植物を独自の世界観で描いた陶器やプロダクトで人気のアーティスト鹿児島睦氏の図案は、線と輪郭(シルエット)で構成されたモチーフの集合体で、それらのモチーフは、シンプルな線で構成されているにもかかわらず、図案から一つだけ抜き出したときにも、ひと目で鹿児島氏のものとわかるちからをもっている。

その理由は、鹿児島氏が、これまでの長年にわたる制作活動のなかで、何度も何度も繰り返し線を描きその手に刻み込んできたからで、“繰り返し線を描く”という実践のなかで、鹿児島氏の線は、よりシンプルで力強く、見るものの感情まで揺り動かす線にまで昇華された。

本展「鹿児島睦の図案展」では、鹿児島氏が描きつづけてきた植物モチーフを通して、数多くの実践から生まれた鹿児島睦の線と輪郭の魅力と、モチーフのちからに触れることができる。

鹿児島睦の図案展|ドワネル

鹿児島睦の図案展|ドワネル

日本の伝統技術とコラボレートするシリーズの第3弾

図案展に合わせてアートディレクターの前田景氏がディレクションし、さまざまなパターンで展開してきたポスターに、今年も新作が登場。今回は、鹿児島睦氏が長い間描きつづけてきた植物の図案からモチーフを抜き出し、そのモチーフ一つで表現するポスター、ポストカードと、mother toolが製作を担当した3次元の世界に再構成されるモビールを展開する。「ひとつでも強い」というモチーフは、構成や使い方を変えることで、あらたな魅力を放ち、空間をたのしく彩る。

日本の伝統技術とコラボレートするシリーズの第3弾として「かまわぬ」とコラボレートした注染のてぬぐいが登場。天地をもって構成された図案は、クロスやタペストリーとして、インテリアのなかで飾って楽しむこともできる。

さらに、「ドワネルに来られる方に、作品やプロダクトに触れるだけでなく、空間も楽しんでいってもらいたい」という鹿児島氏のおもいからはじまったライブペイントによる壁画制作なども期間中実施され、空間全体をつかって図案の魅力が表現される。

鹿児島睦の図案展|ドワネル

鹿児島睦の図案展|ドワネル

鹿児島睦|KAGOSHIMA Makoto
陶芸家・アーティスト
福岡生まれ。美術大学卒業後、インテリア会社に勤務し、ディスプレイやマネージメントを担当。2002年より福岡市内にある自身のアトリエにて陶器やファブリック、版画などを中心に制作。日本国内のみならず、L.A.、台北、ロンドンなどで個展を開催し、近年では世界中にファンがひろがっている。作品制作のほか、国内外のブランドへ図案提供をおこない、陶器にとどまらず、ファブリックやペーパーなどさまざまなプロダクトを発表。国際的なアートプロジェクトへの参加や、空間への壁画制作など、活動の幅は多岐にわたる。
作品は、植物や動物をモチーフとする独自の世界観で描いた器やオブジェなどが中心で、朗らかな魅力が溢れる。園芸のためにすごす時間も多く、パンジー、バラ、ナデシコといった身近な植物は作品のモチーフに。また、好きな中世ロマネスクの建築・彫刻も作風にあたえている。
www.makotokagoshima.com

鹿児島睦の図案展
MAKOTO KAGOSHIMA “ZUAN” EXHIBITION 2015

会期|2015年10月30日(金)~11月17日(火)
時間|12:00~20:00
定休日|水曜
会場|doinel
東京都港区北青山3-2-9

問い合わせ先

doinel(ドワネル)

Tel. 03-3470-5007

www.doinel.net

           
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