DESIGN /
PRODUCT
2015年5月21日
edition nord|新潟発のブックレーベルから平山昌尚の新作登場
edition nord|エディション・ノルト
「HIMAA」から「平山昌尚」へ名前を変更
新潟発のブックレーベルから新作登場
スイスの「Nieves」やハンガリーの「innen」など海外の出版社から作品をリリースし、先日の「TOKYO ART BOOK FAIR」にも參加するなど、国内外で高い評価を得ているアーティスト HIMAA。このたび「平山昌尚」に名前を変え、あらたなスタートを切った。改名第一弾として、新潟を拠点にワールドワイドな展開をみせるブックレーベル「edition nord」から新作『3444』をリリースした。
Text by OPENERS
実用新案を取得した「ENバインディング」を採用し、見開きの絵も眺めがいい
HIMAAから平山昌尚となって第一弾となる本作『3444』は、500点を超えるドローイング集。どっしりとした一冊のなかに、狂気的ともいえるペンの動き、ミニマリストを彷彿とさせる余白、そしてほのぼのとしたユーモアが凝縮。
個々の絵も大きな魅力を放っているが、560ページにもわたるシークエンスもまた見どころ満載。連続性や間から思い思いのストーリーが沸き上がってくるにちがいない。さらには製本にも注目。実用新案を取得した「ENバインディング」を採用し、分厚い本にかかわらずページが自然にめくれていく。また全体的によく開くため、見開きに広がる作品もゆがんで見えないのもうれしい。
そして平山氏が「ニセもの」と呼んでいるのが『3445』。一見『3444』とおなじ体裁かとおもいきや、ページを開けば真っ白……。こちらはノートとして使用できる。560ページもあるが、独特の製本なので、スケッチをしたりメモをとるには最適だ。
改名後の心機一転を感じるこの2冊。HIMAA時代のファンはもちろん、はじめて彼の作品に触れるひとも“平山ワールド”の虜になるだろう。