NORWEGIAN ICONS|ノルウェーのデザインアイコンを一堂に展示する
NORWEGIAN ICONS|日本初! ノルウェー発のデザインアイコンを一堂に展示、販売
『ノルウェージャン・アイコンズ』がヒルサイドフォーラム&ギャラリーで開催
1940年代から1975年のノルウェーのデザインアイコンを一堂に展示するとともに、その時代背景、ノルウェーデザイン史において重要な役割を担ったデザイナーを紹介する展覧会『ノルウェージャン・アイコンズ』。6月21日(金)から7月7日(日)まで、日本初の開催として渋谷区代官山のヒルサイドフォーラム&ギャラリーで開かれる。
Text by YANAKA Tomomi
ノルウェーの食べものも販売!
北欧デザインの担い手として、1950年代から1960年代、第二次世界大戦後の順調な経済成長を背景に、優秀なデザイナーや革新的な家具やプロダクトを世に送り出してきたノルウェー。しかし、マーケティング戦略や量産体制が進まなかったのと同時に北海油田の発見により安定した原油収入を得たことで、ノルウェーのデザインビジネスは1970年代以降衰退の一途をたどってしまう。
現在人気の北欧デザインのなかで存在感が小さくなってしまったノルウェーデザインをあらためて多くのひとに見てもらおうと、ノルウェーの首都オスロの老舗カフェ「フグレン(FUGLEN)」と、ノルウェーを代表する画家ムンクを取り扱い、スカンジナビア最古のアートディーラーの「ブロンクィスト(Blomqvist)」が『ノルウェージャン・アイコンズ』を設立。今回の展覧会を企画した。
今年1月にオスロで開催したはじめての『ノルウェージャン・アイコンズ』では、オープニングに2000人以上が駆けつけるなど、大きな話題に。そして、東京展の終了後の10月にはニューヨークへも巡回するという。
東京展の会場では、約100アイテムものヴィンテージからリプロダクションされた名作家具や食器の数々を展示、販売。さらにはムンクをはじめとするアート作品、写真家ルネ・ヨハンセン(Rune Johansen)が撮影したノルウェーの緑豊かな景色写真など、多彩な作品がお目見えする。
さらに、今回の展覧会を記念し、『ノルウェーのデザイン家具1940-19750』の著者でもあるマッツ・リンダー氏を迎え、240ページに及ぶカタログを制作。このほかにも会場と同じ敷地内にあるヒルサイドパントリーでは、ノルウェーの食卓やポピュラーなメニューを紹介したり、購入できる「ノルウェー・フェア」も設けられる。
時代の波に埋もれたものの、時を経てあらためて注目されはじめた“ノルウェージャン・デザイン”。合理的で洗練されたデザインは、いまを生きる私たちにも大きな衝撃を与えるものとなるだろう。