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2025年11月25日
Web3史上最速で成長しているIP「Pudgy Penguins」がBE@RBRICKになった! | MEDICOM TOY
MEDICOM TOY|メディコム・トイ
BE@RBRICK Pudgy Penguins 100% & 400%
EthereumベースのNFTコレクションとして、世界で大きな話題となっているペンギンキャラクターのPudgy Penguins。そのBE@RBRICKが製作されたことを記念して、Pudgy PenguinsのCEOとCOOが来日。メディコム・トイの赤司社長と対談を行った。
Text by SHINNO Kunihiko|Edit by TOMIYAMA Eizaburo
Pudgy Penguinsとは?
Pudgy Penguins(パジー・ペンギン)は、2021年7月に誕生したEthereumベースのNFT(非代替トークン)コレクションで、8888体の愛らしいペンギンキャラクター。SNSのフォロワー数、X 71.3万、TikTok 78.2万、Instagram 196.1万人(2025年11月現在)、GIF画像の検索エンジンでデータベース世界一を誇る「GIPHY」で200億回の再生を記録。NFT層だけでなく、一般にも受け入れられた稀有な存在である。
ユニークなのが、メタバース「Pudgy World」を展開する一方、おもちゃの製品ラインを市場に投入し、NFTから物理的な製品へと事業を拡大。アメリカ・ウォルマートでおもちゃを販売するほか、ホルダーたちにライセンスを提供するなど、フィジカルでも成功を収めている点。
今回、メディコム・トイとのコラボレーションで、両耳に小さなPudgy Penguinsがぶら下がったキュートなデザインのBE@RBRICKが製作され、日本でも発売が決定した。
これを記念してPudgy PenguinsよりCEOのルカ・ネッツ氏(Luca Netz)とCCOのピーター・ロバノフ氏(Peter Lobanov)が来日してメディコム・トイを訪問。赤司竜彦社長とは初対面となる。当日は、Pudgy Penguinsのアジア地域のIP権利を保有するIgloo APACの代表として、Cheryl Law(シェリル・ロウ)氏とAaron Teng(アーロン・テン)氏も同席し、和やかな雰囲気のなか対談が行われた。
世界で一番人気のあるペンギンにしたい
赤司 初めまして。今回ご一緒できてとても嬉しく思っています。
ルカ&ピーター こちらこそお会いできて光栄です。
赤司 まずはPudgy Penguins誕生の経緯から教えていただけますか? もう何百回と聞かれてうんざりしてるかと思いますが(笑)
ルカ 私が常々思っていたのは、みんなペンギンは大好きなのに世の中に“イケてる”ペンギンのキャラクターがいないということでした。そこで、どうしたらかわいいペンギンに命を吹き込めるかをまず考えたんです。
クリエイティブディレクターのピーターがその立案者なんですが、Pudgy Penguinsを使って「世界で一番キュートなペンギンを作りたい」という思いから始めました。
Luca Netz|ルカ・ネッツ
Pudgy Penguins CEO
幼少期から10年間、母親と共にホームレス生活を送るという過酷な環境を経て、10代にして起業家として成功を収め億万長者となる。2022年にNFTプロジェクト「Pudgy Penguins」を買収し、代表に就任。以降、デジタルとフィジカルを横断するビジネスモデルを確立し、ぬいぐるみをはじめとするフィジカル展開を推進。特に、ウォルマートやターゲットなど全米の主要小売店において100万個以上のぬいぐるみを販売し、NFT購入者がリアル商品を手に取る導線を構築した初の、そして最大規模のプロジェクトとして注目を集めている。過去累計取引額は495,000 ETH(約15億ドルの取引高) に達し、世界有数の NFTプロジェクトのひとつとしてグローバルに展開を続けている
赤司 実際のところ、Pudgy Penguins自体の成功の一番の要因は何だったと思いますか?
ルカ おそらく2つあります。ひとつはソーシャルメディアをうまく活用して、愛やポジティブさといった私たちのメッセージをしっかり伝えることで共感してもらえたことです。もうひとつはコミュニティです。
ピーター これまでのIPは作っていく過程が中央集権型でしたが、我々が目指したのは分散型で、世界中にいるたくさんのホルダーの皆さんがソーシャルメディアやコミュニティの力でPudgy Penguinsを世の中に広げてくれたことが、一番のきっかけかなと思ってます。
Peter Lobanov|ピーター・ロバノフ
Pudgy Penguins CCO
赤司 ソーシャルメディアやコミュニティでの拡散において、私が一番驚いたのは、所有する個人のPudgy Penguinsを使ってビジネスをすることができること点でした。この発想のきっかけは何だったんでしょうか?
ルカ 最初に考えたのはアーリーアダプター、つまり初期に入手したNFTホルダーが得をする仕組みをしっかり作っていきたいということでした。
例えばポケモンだと、初版のリザードンを手にした人は後々大きなシェアホルダーになるべきという考え方です。さきほどピーターが話したように、このビジネスはすべてコミュニティから始まったものなので、初期からの支持者がどのように将来的に利益を得られるかを考えたんです。
Pudgy Penguinsのホルダーはブランドの参加者であり、消費者であり、初版コレクターである。これはとても興味深いケーススタディだと思います。
赤司 そのビジネススキームは株や証券にとても近いものという印象を受けましたが、そういう意識はありましたか?
ルカ はい。ありました。
赤司 Pudgy Penguins自体、いまどんなかたちで事業成長していますか?
ルカ フィジカルプロダクトは私たちにとって大きなものです。まず直近で動いているのはネットワークコレクタブル、つまりライツホルダーの方々が作る商品でどんどん広がっていくことです。同時に世界中で人気のおもちゃのラインもあります。
私たちにとって最大の優先事項は、このIPの存在を知ってもらい、世界で一番人気のペンギンにすることです。ですから、まずはバイラルを一番に意識していて、ビジネスはその次に考えています。
赤司 実際に複数のホルダーの方がグッズを商品化できる環境というのは、クオリティの問題だったり、ブランディングの構築に邪魔にならないんでしょうか?
ルカ Pudgy Penguinsの名前や商標の使用において、損害や悪影響を与えるものは禁止事項にしています。考え方として、私たちは「家主」のようなものです。所有権はそのままPudgy Penguinsチームが持ち続け、NFTホルダーに商品化権をレンタルしている感じですね。
ブルーのオリジナルは商品化権も含めて全部自分たちで持っていますが、8888体あるPudgy Penguinsはすべて異なるデザインなので、ホルダーの方々はそれぞれのIPを使ってTシャツを作るなりして利益を得られる仕組みです。分散型をうまく利用して、みんなのアイデアを取り込んでさらにバイラルを生む仕組みになっています。
赤司 なるほど。コピーライトとレジストリはすべてルカさんたちが持っていて、そこからの商品化権、サブライセンス権を皆さんに付与しているということですね。ちなみに、Pudgy Penguinsの成功を受けて多くのNFTの開発者たちは同じようなことをやろうと思ったと思います。その人たちがうまくいかず、Pudgy Penguinsが成功した理由は何だったんでしょう?
ルカ そもそもペンギンから想起されるブランドで一番良いペンギンを作ったことは最も大事なところです。プラス、チームに成功している起業家たちがたくさん集結して参加してくれたので、そのチーム力が圧倒的に違ったと思います。
赤司 あとは先行者利益もありますね。それまでなかったシステムを作って始めたことはBE@RBRICKともシンクロしていると思います。
将来はメディコム・トイのようなブランドになりたい
赤司 今回、Pudgy PenguinsがBE@RBRICKになった感想はいかがですか?
ルカ とても素晴らしいです。既に私の頭の中では、透明な身体の中にPudgy Penguinsがいて、振ると雪が降る巨大なスノードームBE@RBRICKを作りたいという構想もあります(笑)。
赤司 これが成功したらぜひいろんなことをご一緒しましょう(笑)。NFTのキャラクターをフィジカルで出す意義については、どのように考えていますか?
ルカ まさに新しい時代のブランドの作り方を証明していると思います。多くのNFTプロジェクトはメタバースのように完全にデジタルの側に行ってしまいますが、時代はまだフィジカルとデジタルの狭間にいます。
自分たちもNFTをたくさんコレクションしていますが、フィジカルで残すことによって新しいIPの作り方を提唱していることに意義があると考えています。私たちが最初に作ったソフトビニール製のフィギュアはコミュニティのメンバーを対象に1体250ドル、250体限定で販売し、瞬時に完売しました。今ではセカンドマーケットで最低5000ドル支払わないと手に入らないです。
赤司 面白いですね。いろんなビジネスの広がりが考えられますが、これから先どんなことをやりたいですか?
ルカ 私たちは二人ともコレクティブルが大好きで、まさにBE@RBRICKを見て育ってきたので。メディコム・トイのようなブランドになっていきたいです。さらに、次世代のIPの作り方としてこの市場自体を再構築していきたいという思いがあります。
ピーター 私はアンディ・ウォーホル、ミッキーマウス、バスキアの1000% BE@RBRICKを持っています。私たちはBE@RBRICKの熱心なファンだったので、今回ご一緒する機会を得られたことは新たな原動力となり、インスピレーションを与えてくれました。私たちの最終目標はライフスタイル志向の幅広い製品を展開することなんです。日用品とか、カフェとか雑貨のグッズなど。年齢や性別を問わず、人々の生活に浸透するようなブランドにしていきたい。それが次のステップです。
赤司 楽しみです。ピーターさんはBE@RBRICKのデザインについて、どんな感想をお持ちですか?
ピーター BE@RBRICKの魅力はたくさんありますが、ひとつはブランド自体が無限に広がって、たくさんの人に影響を与えていくプロダクトであるところに一番惹かれています。なにより素晴らしいのは、アーティストにとってのキャンバスであることです。そこはPudgy Penguinsとかなり似ていますし、BE@RBRICKのコレクターとしてもPudgy Penguinsとコラボレーションできたことはとても光栄に思います。できるだけ多くの人に手にしていただきたいです。
赤司 日本でも発売されるので、私も反響がとても楽しみです。
ピーター 私は今回初めて日本に来ましたが、既に日本に住みたいです(笑)
ルカ 東京は世界で一番好きな街です。シブヤ、パルコ、ハラジュク。これまでのIPはディズニーを筆頭に西洋から発信されてきましたが、次の10年は東洋から出てくるものが増えると思います。
日本は世界における「KAWAII」の中心地なので、ここにPudgy Penguinsが入ることはとても重要だと思います。いまピーターがプロモーションビデオを作っているので、そちらも楽しみにしてください。
今日はお会いできて光栄でした。これだけ長いBE@RBRICKの歴史がある中で、高いクオリティをずっと保ち続けていることに感動しています。
ピーター 13歳の頃、貧乏だった自分の夢は、いつかBE@RBRICKを1体所有することでした。まさにいま、その夢が叶って感動してます。赤司社長に誇りに思ってもらえるくらい、たくさん作っていくことが目標です。
赤司 ありがとうございます。これからのPudgy Penguinsのさらなる成功をお祈りしています。
BE@RBRICK Pudgy Penguins 100% & 400%
サイズ|各全高約70mm/280mm
発売日|Pudgy Penguins Online、Pengu Asia E-Commerceにて2025年11月23日(日)、メディコム・トイ直営各店舗にて11月24日(月)発売
国内価格|4万2350円(税込)
※監修中のサンプルを撮影しております。発売商品とは一部異なる場合がございます。
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