伝統あるパッケージをモチーフにした「白い恋人 × BE＠RBRICK 雪の結晶 100%」が生まれるまで | MEDICOM TOY

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白い恋人 × BE＠RBRICK 雪の結晶 100%

雪の結晶が描かれたパッケージでおなじみ、46年以上続くロングセラーにして北海道を代表する銘菓「白い恋人」。今回、ANA FESTA × 白い恋人 × BE@RBRICKによるコラボレーションにより、「白い恋人 × BE＠RBRICK 雪の結晶 100%」の発売が決定。それを記念して、「白い恋人」の発売元であるISHIYA、ANA FESTAそれぞれの担当者に、開発にまつわる話を聞きました。

Text by SHINNO Kunihiko｜Edit by TOMIYAMA Eizaburo

46年以上続くロングセラーが、ついにBE@RBRICKになって登場

「北海道観光業を盛り立ててまいりたいと思います」（ISHIYA）

──まずはISHIYA様の創業からの歩みに教えてください。

ISHIYA　1947年、石水幸安が札幌市（現北区茨戸）にて政府委託のでん粉加工業を創業しました。その後ドロップスや生菓子などのお菓子の製造を手掛けるようになり、1959年には本社工場を札幌市東区に移転し「石屋製菓株式会社」を設立しています。
1960年代後半になると、それまでの駄菓子製造から、北海道の良質な原材料を使い、手間暇かけた高級洋菓子路線へとシフトチェンジ。その後、1976年に「白い恋人」が生まれました。

──1976年12月に誕生した「白い恋人」について、開発コンセプトや名前の由来、パッケージデザインのこだわりについて教えてください。

ISHIYA　「白い恋人」は1976年（昭和51年）12月に発売しました。1970年代頃から、消費者の中では広く、ホワイトチョコレートが好まれるようになり、ISHIYAでも何かチョコレートを使った商品ができないだろうかと考えていました。しかも手を汚さずに、チョコレートをおしゃれに食べられるオリジナルの商品はないか…。そこで思いついたのが、ラング・ド・シャクッキーとチョコレートの組み合わせです。

最初はラング・ド・シャをチョコレートでコーティングしようと考えましたが、手も袋もべたついてしまいます。そこで、チョコレートをラング・ド・シャでサンドすればよいのでは!? という発想から生まれたのが「白い恋人」だったのです。
商品名は、歩くスキーの帰り道、降り始めた雪を見て創業者が何気なく言った「白い恋人たちが降ってきたよ」という言葉に由来しています。

伝統あるパッケージをモチーフにした「白い恋人 × BE＠RBRICK 雪の結晶 100%」が生まれるまで | MEDICOM TOY

包装紙は、夜空から降る雪をイメージしたシンプルかつスタイリッシュなデザインにしました。パッケージに描かれている山は、北海道の秀峰「利尻山（りしりざん）」です。スイスの山並みのようなその風景にヨーロッパ風のお菓子づくりを目指していた想い、そして北海道への愛を重ねたデザインにしています。

発売後は飛行機の機内食への採用や千歳空港内のお土産店での販売などを通じて、北海道土産の定番として広く知られるようになりました。

──これまでの期間限定商品やコラボ企画、グッズなどユニークな企画について教えてください。

ISHIYA　2022年12月に「白い恋人」は46周年を迎えました。46周年を記念して、日頃の感謝の気持ちを込めるとともに、全国のみな様に改めて「白い恋人」を思い出していただけるよう、46周年ならではの“おもシロい”企画をお届けしていました。

白い恋人約１年分が当たるキャンペーンや白い恋人オリジナルクッション（※非売品）があたるキャンペーンの実施のほか、北海道ニセコに本社を持つLUPICIAとのコラボ商品で、「白い恋人」誕生 46 周年を記念して作られたオリジナルブレンドの「白い恋人（オリジナリティー）」の発売、さらに、同じく46周年を迎えるコメダ珈琲店のシロノワールとコラボした「白い恋人　シロノワール」の発売などがあります。（※「白い恋人　シロノワール」の販売は終了しました）。
その他、46周年企画以外では、“北海道のおいしいコラボ”として函館洋菓子スナッフルスとのコラボスイーツ「白い恋人ホワイトチョコレートオムレット」等も販売いたしました。

世界のお茶専門店LUPICIAとコラボした「白い恋人（オリジナルティー）ティーバッグ5個BOX入」

──1995年にイシヤ・チョコレートファクトリー（現・白い恋人パーク）がオープンしました。札幌の観光名所としても「白い恋人パーク」はとても人気が高いですが、同施設の見どころを教えてください。

ISHIYA　白い恋人パークは「白い恋人」などの製造ラインが見学できる他、チョコレートの歴史を学べるコンテンツや、ISHIYAオリジナルスイーツが味わえるカフェなど、観て、知って、味わって、体験できる、しあわせとお菓子のテーマパークとなっています。夏はバラが咲き誇り、冬はイルミネーションが煌く英国風の庭園もあり、記念撮影にもおすすめです。

──「白い恋人」のブランディングにおいて特に大事にされているのはどういうところでしょうか。

ISHIYA　ブランディングにおいては、北海道にゆかりのある販路限定での販売を大事にしています。「白い恋人は北海道の良いイメージを象徴するものでありたい。何よりも、ISHIYAはお菓子を通じて、北海道の風土、文化に根差したロマンを売る会社でありたい」という創業者の思いがあります。今もこれからも、北海道の思い出とともに楽しんでいただけるお菓子であってほしいと考えています。

──今回の『白い恋人 × BE＠RBRICK 雪の結晶 100%』について、ANA FESTA様とはどのようなお話し合いをされましたか。

ISHIYA　ANA FESTA様とはこれまでも白い恋人がANAの機内食に採用された実績や、コラボレーション商品の発売実績などがあり、今回コラボレーションのご提案をいただいて企画が実現いたしました。
当社としても、ベアブリックのファンの方及びこれまで白い恋人を購入くださった方や、北海道の思い出のお供に白い恋人を選んでくださった方に喜んでいただければ、大変うれしく思います。

──BE@RBRICKに対してはどのようなイメージをお持ちでしたか。

ISHIYA　日本だけに限らず、世界的に多くのコレクターの方がいる商品であること、また、様々なコラボレーションを行い魅力ある商品を多くの方へお届けされていらっしゃるイメージでした。
今回の『白い恋人 × BE@RBRICK』も、包装紙に描かれている雪の結晶と白い恋人のロゴをあしらったデザインが素敵な商品に仕上がっており、ベアブリックのファンの方及び、これまで白い恋人を北海道の思い出のお供に選んでくださった方や白い恋人のファンでいてくださる方にも喜んでいただけるような商品になっていると感じております。
社内でも大変好評で、私たち自身も、皆さんのもとにお届けできる事をとても楽しみにしています。

ISHIYAの野崎佳奈子さん

──最後に今後の「白い恋人」の展開や目指している方向性についてお聞かせください。

ISHIYA　ホワイトチョコレートをラング・ド・シャではさんだ「白い恋人」は、おかげ様で46年以上続くロングセラー商品となっています。長年のチョコレート作りのノウハウを生かし、こだわりのチョコレート菓子や焼き菓子など「しあわせをつくるお菓子」をお届けするとともに、今後とも、北海道の皆様や北海道に観光に訪れていただくお客様を大事にして、「白い恋人」の魅力の源となっている北海道観光業を盛り立ててまいりたいと思います。

「旅からつながるしあわせ」を感じていただけるように（ANA FESTA）

──ANA FESTA様の業務内容について、簡単に教えてください。

ANA FESTA　ANA が就航する国内空港に店舗を構える「ANA FESTA」では、各地の名産品や飛行機グッズ・旅行カバンなどを販売するギフトショップや、スピーディーに食事を提供するフードショップを展開しています。その地域ならではの商品を中心に、現地スタッフが厳選し、お客様の様々なニーズにお応えできるよう幅広い品揃えを心掛けています。また、当店オリジナル商品の開発にも力を注いでいます。

──商品企画をする際に大事にしていること（ポリシー／コンセプト）について教えてください。

ANA FESTA　空港のお店で販売することを意識しつつ、自社の過去データ、トレンド等を考慮して、どのような商品をお客様が求めているのかを考えて企画するようにしています。価格や質、食品であれば味など、自分がお金を払ってでも欲しくなる、家族や友人に自信をもって薦めたくなる商品を企画するようにしています。

──BE@RBRICKの印象について教えてください。

ANA FESTA　BE@RBRICKは日本生まれでありながら世界中にたくさんのファンがいらっしゃり、国内外の企業やブランド、アーティスト、アニメ等とのコラボレーションにより、多くの魅力的な商品が開発されている印象です。ANA FESTA主導でBE@RBRICKとコラボするのは今回が初めてとなります。以前、ANAとBE@RBRICKのコラボ商品を数量限定にて販売したことがありますが、開店前から並ばれる方がいらっしゃるほどの反響がありました。

──今回の『白い恋人 × BE＠RBRICK 雪の結晶 100%』を企画した経緯、理由について教えてください。

ANA FESTA　ISHIYA様の「白い恋人」は、なめらかなオリジナルチョコレートをラング・ド・シャクッキーでサンドした、北海道生まれの北海道を代表するお菓子です。発売当初からパッケージに描かれているのは、北海道への愛を込めた雪山の風景であり、皆様も一度は目にしたことがあるデザインだと思います。北海道内のANA FESTA各店でも常に売上上位の人気商品で、長年お客様に愛されています。

ISHIYA様もANA FESTAも、コロナ禍による影響を大きく受けました。落ち込む日々が続く中、少しでも元気になれる企画を行いたいという思いがありました。そんな中、担当者同士で話している時に、「そういえば、ご当地銘菓とBE@RBRICKのコラボレーションってあったっけ？」「白い恋人の雪の結晶で、BE@RBRICKをデザインしたら面白いよね」という話で盛り上がりました。早速企画書を作成し、メディコム・トイ様、ISHIYA様のご担当にご説明すると、両社とも快くこの企画を進めることにご了承いただきました。完成までに時間はかかりましたが、両社のご協力により、ようやく発売することができました。

ANA FESTA 吉井敦司さん。Photographs by Kotarou Ohtani

──製作時のやりとりで印象的だったこと、完成した感想についてお聞かせください。

ANA FESTA　ISHIYA様もANA FESTAも、雑貨品でコラボレーションするのが初めてでしたので、契約やデザインの監修等は慎重かつ丁寧に話を進めました。特にデザインについては、ベースとなるBE@RBRICKの素材、色、雪の結晶の大きさ、ドットの数など、本体およびパッケージも全員が納得いくまで何度も試作を繰り返しました。そのおかげで、自信を持ってお客様におススメできる、本当に良い商品に仕上がったと思います。

──コロナ禍の移動制限も少しずつ緩和され、これから国内旅行の需要もどんどん高まると思います。そうした中、ANA FESTAで今後予定されている展開や企画についてお聞かせください。

ANA FESTA　ANA FESTAは空港にあるお店で365日休みなく営業しています。これまでも、これからも店舗にご来店いただくお客様はもちろんのこと、そのお客様からお土産を受け取られる方や、その他様々な用件で空港をご利用されるたくさんの方に、「旅からつながるしあわせ」を感じていただけるよう、魅力的な商品をご用意してお待ちしています。