Honda|ホンダジェット量産1号機を初公開
Honda|ホンダ
機体・エンジンともに自社製のビジネスジェット機
HondaJet 量産1号機を初公開
ホンダの航空機事業子会社であるホンダ エアクラフト カンパニーは、ビジネスジェット機「HondaJet(ホンダジェット)」の、量産1号機を初公開した。今回公開したのはパールグリーンにメタリックゴールドのストライプの塗装を施した新色で、既存のシルバー、赤、黄色、青と合わせ、HondaJetの全5色のカラーバリエーションが出揃った。
Text by OKADA Kazuyuki(OPENERS)
2015年のデリバリーを目指す
ホンダ エアクラフト カンパニーが開発をおこなっているビジネスジェット機「HondaJet」は、GE Hondaエアロ エンジンズ社製の量産型ターボファンエンジン「HF120」を搭載。機体とエンジン、ともに自社で開発をおこなっているのが特徴だ。
量産1号機はデリバリーに向け、現在地上での機能試験をおこない、2014年夏には初飛行が計画されているという。生産工場では9機の組み立てがすすんでおり、2014年6月には10機目が加わって、量産体制を本格化させる。
HondaJetは、米国連邦航空局(FAA)の型式証明取得のため、FAAパイロットによる最終的な認定飛行試験を継続中。これまでに失速、ブレーキコントロール、フラップコントロール、スピードブレーキ、油圧および消火などのシステムに関する各種のFAAによる認定飛行試験を完了し、地上試験では、独自開発の先進的構造試験装置を用いて、現在までに約5年の飛行サイクルに相当する2000サイクルの構造疲労試験を実施。FAA型式証明の取得後すぐに、デリバリーを開始するという。
開発責任者であり、ホンダ エアクラフト カンパニー社長の藤野道格氏は、「我々にとって最も重要なことは2015年1月~3月にFAAの型式証明を取得し、デリバリーを開始することです。このマイルストーンに向けて全力を尽くします」と意気込む。
カスタマーサービス体制の強化も進めてパイロットトレーニング用のフライトシミュレーター、パイロットの操縦技術や安全性およびメカニックの知識や技能の向上を図る各種トレーニングカリキュラムを、FlightSafety International®社と共同で開発。フライトシミュレーターは、ハードウェアの製作が完了し、現在ソフトウェアの最終的な組み込み作業をおこなっている段階だ。トレーニングは、米国ノースカロライナ州にあるホンダ エアクラフト カンパニー本社敷地内で、今年後半から開始される予定となっている。