川上シュンが語る、アートとして進化したプレミアム家電の世界|LG SIGNATURE
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川上シュンが語る、アートとして進化したプレミアム家電の世界
建築家の故・黒川紀章氏が手がけた、美術館では日本最大の延べ床面積を誇る国立新美術館。波のようなガラス張りのカーテンウォールは、柔らかな自然光を取り込み、周囲の美しい緑を館内に届ける。そんな居心地のいい空間(1Fエントランスホール)でおこなわれた、LG SIGNATURE in TOKYO。「家電をアートに」というコンセプトのもと生まれた、LG のプレミアムブランド「LG SIGNATURE」のイベントを、ホテルや店舗のブランディングやVIを手がけることも多いアートディレクターの川上シュンさんと巡った。
Photographs by NAGAO MasashiText by TOMIYAMA Eizaburo
“快適さ”を超えた、次世代のプロダクト
「この冷蔵庫は相当いいなぁ、厨房っぽい雰囲気もあって重厚感がある。実は、僕の妻がフードディレクターでスタイリストでもあるので、機能的で写真映えのする冷蔵庫をちょうど探していたところなんです。取っ手がなくてミニマルなデザイン、開け閉めにもちょっと重みがあって、高級車がドアの開閉や音にこだわるのと似たものを感じます」
足を踏み入れてすぐの場所にあった「LG SIGNATURE InstaView™Door-in-Door®冷蔵庫」に早くも興味津々。これは、冷蔵室439ℓ、冷凍室237ℓの大容量モデル。右ドアにはガラス扉が付けられ、軽く2回ノックするとライトが点灯して庫内が見えるというギミック付き。また、足元センサーで冷蔵庫の右ドアが自動でオープンする。
「本来、都市部に住んでいれば大きな容量の冷蔵庫は必要ないんです。近くにスーパーがあるというだけでなく、オーダーすれば当日や翌日に届けてもらうこともできる。でも、産地直送であるとかオーガニックであるとか、本当に良いものは注文した翌日には届かない。それって意外に盲点で、食材にこだわる人は大型の冷蔵庫が必要になってくるんです」
モノまでもがクラウド化され、所有しない時代へと進んでいる現在。室内をすっきりとできる反面、何にスペースを割くのかが、その人のアイデンティティやライフスタイルを表す時代になっている。
「僕らは快適な生活を追い求めてきましたけど、都市部においてはすでに一定水準を超えてきている。そうなると、何を大切にして生きるのかというプライオリティの問題になってきます。LG SIGNATUREの製品群は、その点どれも細部までしっかりと作られているというか、“快適さ”の次のステージに行っている。趣味嗜好が感じられるんです。洗濯機もガジェット感があって、洗うのを楽しくしてくれそう」
「LG DUALWash™(エルジー・デュアルウォッシュ)」は、メイン洗濯乾燥機(容量11kg)の下に、引き出し型のミニ洗濯機(容量2kg)を備えたユニークな設計。これにより、色移りする物や赤ちゃんの洋服だけを分け洗いするなど、さまざまな使い方が可能になっている。
ミニマルのなかに、フィジカルな強さを感じる
「仕事で海外に行く機会が多いですが、空港やホテルのテレビはほとんどがLG。個人的には、ロゴを目立たなくしているなど、昔から引き算の美学を持っているメーカーという印象があります。LG SIGNATUREでは、そこをさらに突き詰めて、モノトーンでミニマムなデザインを徹底させている。しかも、プロダクトにフィジカルな強さがあるんです。それって、この美術館を建築した黒川紀章さんたちの世代が考えていたモダニズムに近い。あとは、ブラウンのディーター・ラムスとか」
日本未発売となる加湿空気清浄機は、丸みのある現代的なフォルムだが、それ以外はどれも角の丸みのないシャープで硬めのデザイン。あらゆるものが軽やかになっている時代に、いい意味で時代に逆行したフォルムとなっている。
「プロダクトがカスタマーに媚びていないのがいいですよね。プレミアムラインということもあって、ペルソナをしっかり作り上げてターゲットを絞っている。
ロゴのタイポグラフィもちゃんと連携されています。今回、建築物を背景にしたイメージ写真も飾られていましたが、プロダクトを美術品と見立て、スカルプチャーのように扱っている点からも、部屋にアートを飾るように使って欲しいという思いを感じました。その表現手法も含め、古き良き時代に戻っているのかなと思います」
最後に、川上さんが家電を選ぶ際のポイントを聞いた。
「仕事柄、どうしてもデザインから入ってしまいますね。お気に入りのソファに座ったときに見える景色が美しくあってほしい。つまり、製品を置いて絵になるかが大事。あとは、色がなるべくないものを選びます。そうでないと、何かオブジェを置きたいときに生えなくなってしまいますから。そして、マテリアルの質感。そういった意味でも、LG SIGNATUREのラインは全部買いたいくらい。これで揃えたら気持ちいい空間が完成すると思います」
LGエレクトロニクス・ジャパン