“建築とアート”が共生する賃貸マンション「LIFE」が誕生|Daiwa House
DESIGN / ARCHITECTURE
2015年5月14日

“建築とアート”が共生する賃貸マンション「LIFE」が誕生|Daiwa House

Daiwa House|大和ハウス工業

日本初となる居住者専用のメディテーションスペースを完備

川崎市に誕生した “建築とアート” が共生する賃貸マンション「LIFE」

大和ハウス工業が手がけた、神奈川県川崎市高津区に完成した集合住宅(賃貸マンション)「LIFE」は、建物左側の4階相当分の大空間に居住者専用のメディテーション(瞑想)ができる多目的の常設共有スペースを完備する。この日本初となるスペースでは、メディテーションに適したオリジナル作品のインスタレーションが楽しめる。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

マンションの名称「LIFE」が意味するものとは

大和ハウス工業の横浜支社流通店舗事業部は、2010年から横浜支社に社内開発チーム「ATOM(アトム)」を立ち上げた。これまで “建築とアート” をテーマに、物件ごとに異なるコンセプトで、才能あるさまざまなアーティストとともに常設展示のアート作品を創出し、オリジナリティ溢れる集合住宅の建設をおこなってきた。

今回の川崎市高津区の物件は、地上6階建・全19戸の一見して特徴を感じる外観ではないが、この建物にはテーマにのっとった空間が用意されている。この集合住宅についてアトムの四條隆仁氏は、「今回の集合住宅『LIFE』で、建築とアートをテーマにした物件は5年で8棟目となります。物件の名称の文字通り “生きる” をテーマにしたマンションで、1階に認可保育園、2階から6階に共同住宅の賃貸マンション、そして建物の左側に居住者専用のメディテーション スペースを創出しました。居住者はメディテーションのほか、多目的スペースとしてリフレッシュにも活用していただけます」と説明する。

大和ハウス|賃貸マンション

大和ハウス|賃貸マンション

光の多様性を感じる、瞑想に適した空間

メディテーションスペースでは、国内の著名なロックバンドのライブ演出や3Dプロジェクション マッピング「NIKE 3D ILLUMINATION」などを手がけた松本卓也氏と、展示空間のサウンド ディレクションに定評のある「Oyster Inc.」の高橋琢哉氏、テクノロジーアーティスト松山真也氏が共同で制作したオリジナル作品『expose』が体験できる。

瞑想に適したインスタレーション『expose』は、高さ12メートルのスペースを使った約15分間のLED光源のコントロール技術を駆使した作品で、暗い空間で、さまざまな質の光を浴びることにより起こる感覚や感情の変化を体験できる。

インスタレーションを担当した松本氏は、「日本人は家庭のなかにアートを取り込むことを苦手としていますが、今回は “生きる” をテーマとした物件で、生活に寄り添えるアートをつくりだすことに取り組みました。今作では “暗い光” の表現を追求するために、4096段階にもおよぶ調光を可能にするLED専用調光器を新設計で製作しました。約1万7000個のLEDを設置し、この使用LEDを並べると、長さ272メートルにもおよびます」と話す。

大和ハウス|賃貸マンション

大和ハウス|賃貸マンション

これまでに「FPM」の田中知之氏や小野リサ氏、テイ・トウワ氏、「L’Arc-en-Ciel」のTetsuya氏などを起用し、ユニークな物件をつくりだしている大和ハウス工業。アトムの四條氏は、「不動産はロケーションがひとつしかなく、その場所の固有性、オリジナリティを尊重しながら一棟ずつつくりだしていきます。マンション『LIFE』は、オーナーがお花の先生で、緑豊かなロケーションなので、テーマの “生きる” を外観のアートにも取り入れ、さらに、光の多様性を感じる、瞑想に適した空間を設けて、賃貸物件にあらたな付加価値を作り出しています」と語る。

大和ハウス工業 横浜支社
Tel. 045-650-5200
http://www.daiwahouse.co.jp/

           
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