米・植民地時代に思いを馳せるクリスマスデザイン|FLORALUXE
Design
2015年1月23日

米・植民地時代に思いを馳せるクリスマスデザイン|FLORALUXE

FLORALUXE|フローラリュクス
アメリカ植民地時代に思いを馳せる

ウィリアムズバーグ クリスマスデザイン

クリスマスのフラワーデザインを考えるとき、世界中どこの国にも共通する大切なコンセプトは、世代を超えた家族が集まって暖かく祝うことですが、歴史や宗教的なバックグラウンドがデザインには影響してきます。

Text & Photographs by Wake Masami

当時のクリスマスを華やかに彩ったアップルの赤い色

今年、ある専門誌の企画で世界のクリスマスフラワーデザインがあり、アメリカ・ニューヨークのデザインを提案担当させていただく機会がありました。

NYらしいデザインを改めて考えると、思い浮かぶのはアマリリスの赤と、もみの枝のエバーグリーンの伝統的なカラー。そこにNYの代名詞ビッグアップルにちなんでアップルをプラス。イメージだけではなく、アップルはアメリカの歴史を紐解くとクリスマスと密接な深い意味があります。

FLORALUXE|クリスマス

FLORALUXE|クリスマス

また、アメリカのクリスマスデザインを考える上では、ウィリアムズバーグを抜きに語ることはできません。

コロニアル・ウィリアムズバーグは1699年英領バージニア植民地の首都として、そして1776年の独立後はバージニアの州都となった地で、いわばアメリカ人の心の故郷。

ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソンといった人たちが、イギリスからの独立を勝ち取るために戦い、首都移転後は荒廃の一途をたどっていましたが、1920年代にエピスコパル教会の牧師 Dr.W.A.R.Goodwinが18世紀往時の姿に修復・復元しようという運動を始め、ロックフェラー氏の経済的支援を得て歴史的地区のすべての建物、土地を買い上げ、18世紀から存続していた88戸を残し、消失していた500戸以上に上る建物を忠実に復元しました。

美しく復元された街並みには、時代衣装をまとった人たちが当時そのままのライフスタイルを再現、18世紀へタイムスリップさせてくれます。

FLORALUXE|クリスマス

FLORALUXE|クリスマス

そのクリスマスデコレーションは、18世紀の風習そのままに自然の素材のみで飾られます。もみの枝、柊(ひいらぎ)などに加えて、豊かさを象徴するアイテムとしてアップル、オレンジ、柘榴(ざくろ)、オクラ、パイナップルといったフルーツを使ったデコレーションですが、象徴的なのはやはり身近なアップル。

きっとバラの花に変わって、その赤い色が当時のクリスマスを華やかに彩ったはずです。

<INFORMATION>
表参道の「FLORALUXE / New York Flower School」では12月24日(水)まで毎日クリスマスデザインレッスンを開催中。12月26日(金)からは、新年を迎えるためのニューイヤーレッスンをスタートします。

FLORALUXE / New York Flower School
東京都渋谷区神宮前4-15-13 From Red B1-B
Tel. 03-3446-3187(不定休・予約制)
info@floraluxe.com
(フローラリュクス)www.floraluxe.com
(スクール)www.nyflowerschool.com


FLORALUXE|フローラリュクス

           
Photo Gallery