『ハジメに』
Design
2015年5月29日

『ハジメに』

地元鹿児島の、ちっちゃな書店で

object:CONCENTS(1998)

最近、当時解らなかったことを確認している……。

建築や空間デザインというと当時、一般にはあまり情報はなかったし、少なくとも今ほど開かれた業界では決してなかったと思う。自分にとってのそれは強いて言うなら、小学2年の時に父が家を建てたことと、父が何かの設計の仕事をやっていた時期があったからドラフターが家にあったというくらい……。

小学3年からずっとサッカー漬けだった僕は、高校1年のとき、ふと立ち寄った地元(鹿児島)の書店で、『a+u』という建築雑誌を手に取った。その号にはマリオ・ボッタ(スイスの建築家)の特集が載っていた。必死で読んでも、むろんその頃の僕にはさっぱり意味の分からない文章が多かったし、そこに載っている構造物がいかなるモノかなど解りはしなかったけど、「芸術的なもの=理解しにくい」みたいなその頃のぼくの構図にはぴったりだった。

よくある在りふれた話、僕は幼い頃から美術に関わることがとても得意だと自負していたし、数学や物理も得意にしてたから、直感的に「これは……。」とも思った。その雑誌の中ではいろんな仕事が紹介されていた。住宅や工場はもちろん、くるみ割人形の舞台装置まで……。当時の僕にとって建築家といったら建物を設計するヒトでしかなかったから、とても驚いた。少しピンぼけしたようなそのモノクロの写真や本人のスケッチから何か計り知れない衝撃を受けた。すごく神秘的でもあった。ただ漠然ではあるが、僕のこの仕事への気持ちが固まった瞬間だった。

→二俣、現在ドイツに滞在。旅はこのページでも掲載予定

object:RECORD BENCH(2004)

           
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