Design
2015年5月14日
OCICA|NOSIGNERがデザインした復興支援アクセサリー
OCICA|オシカ
宮城県石巻市、牡鹿半島沿岸漁村のお母さんたちによる手仕事ブランド
NOSIGNERがデザインした復興支援アクセサリー
記念すべき第1号商品は、鹿が多く群生する牡鹿半島ならではの素材である、鹿角と漁網でつくられたアクセサリーDeer Horn Dream Catcher――宮城県石巻市と牡鹿半島の漁村に暮らすお母さんたちによる手仕事ブランド“OCICA”のロゴデザインとプロダクトデザイン、ウェブデザインを、デザインとイノベーションの事務所NOSIGNER(ノザイナー)が担当した。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
復興への祈りを込めて磨きあげられた鹿の角を、夢を叶えるお守りとして
幸運を運んでくる、お守りのドリームキャッチャー――昨年9月末から製作作業をスタートし、何度かのサンプル製作とトライアル販売を経て本格デビューとなった第1号商品は、鹿角と漁網でつくられたドリームキャッチャー型ネックレスDeer Horn Dream Catcher。
アメリカインディアンの部族に伝わる、悪夢を退けるためのお守「ドリームキャッチャー」の素材は、古来より水難・海難のお守りとして珍重され、生命や再生のシンボルとして祭られることもある鹿の角と、傷ついた被災地コミュニティをつなぎとめ、癒す(修復する)という意味合いも込められている漁網の補修糸だ。
宮城県石巻市や牡鹿半島沿岸漁村のお母さんたちは、震災前は男性漁師のサポートをしていたが、3月11日の震災後は日中仮設住宅に一人で過ごし、仕事もなく、話し相手もおらず困っているという現状があった。
わずかながらでも女性たちに収入をもたらし、それぞれの役割としての仕事をつくること、そして住民同士の交流機会創出によるコミュニティをつくることが、このOCICA(オシカ)プロジェクトに込められている。地の素材を使い、地元の人がつくるアイテムを応援したい。