GM、新型「キャデラックエスカレード」を発表──2021年東京オートサロンで日本初公開を予定｜Cadillac

CADILLAC Escalade｜キャデラックエスカレード

GM、新型「キャデラックエスカレード」を発表

ゼネラルモーターズ･ジャパンは11月12日、初代モデルのデビューから20年以上にわたって進化を重ね、多くのセレブリティを魅了し続けてきたフルサイズラグジュアリーSUV「キャデラックエスカレード」の新型モデルを11月13日から販売開始すると発表した。

Text by HARA Akira

「プラチナム」と「スポーツ」の2グレードを展開

新型エスカレードのボディサイズは全長5,382×全幅2,060×全高1,948mmとフルサイズらしいもの。エクステリアは、スリムでスマートな新型ホリゾンタルヘッドライトが先代エスカレードと差別化しつつ、垂直方向を強調したドラマチックなテールランプがキャデラック伝統の外観を継承。先進の照明技術が大胆な存在感を演出している。

ラグジュアリー系グレード「プラチナム」と、より精悍な顔つきが特徴の「スポーツ」があり、ホリゾンタルバーを配したガルバノグリルの「プラチナム」に対し、ブラックメッシュグリルやブラックトリムの外観が「スポーツ」の特徴となっている。

GM、新型「キャデラックエスカレード」を発表──2021年東京オートサロンで日本初公開を予定｜Cadillac

インテリアでは、自動車業界で初めて「エスカレード」に搭載される「湾曲型OLEDディスプレイ」が特徴だ。対角線の長さが38インチ超の大型ディスプレイエリアを備え、現在生産されている車載用ディスプレイの中で最大の色域（ピクセル密度が4Kの2倍）を提供。鮮やかな色や画質を特徴とするOLEDは、車両ディスプレイを覆うフードの必要がなく、より明るく乱反射のない環境を作り出し、湾曲形状で視認性を向上させている。

また、音響面では、有名ミュージシャンがレコーディングスタジオやライブ会場で使用するマイクやヘッドフォンで世界的に知られるAKGのオーディオテクノロジーを、初めて自動車のオーディオシステムに導入したのもトピックだ。

室内空間は、ホイールベース（＋121㎜）、全長の拡大（＋187㎜）による新たな車両構造や、新しい独立懸架リアサスペンションの採用によって室内のフロア高が低く抑えられ、キャビン空間とラゲッジスペースを拡大。前世代モデルとの比較で、3列目シートのレッグルームは約40％大きくなっている。居住空間が広がるだけでなく、2列目および3列目のシートにもより簡単にアクセスできるようになり、3列目乗員のより快適な着座姿勢を実現したという。

パワートレインは、最高出力313kW（426ps）/5,600rpm、最大トルク623Nm/4,100rpmを発生するV型8気筒OHVの6.2リッターエンジンと10段ATを組み合わせ、駆動形式はセレクタブル4WDを採用。

新開発の独立懸架リアサスペンションは、各ホイールが個別に路面状況に対応し、乗り心地、ステアリングの応答性、ドライバーのコントロール性が飛躍的に向上したという。また、世界最速で反応するサスペンション技術「マグネティックライドコントロール」は改良を加えた最新システムを採用。きめ細かな車高の調整を行う「アダプティブエアライドサスペンション」、あらゆる状況下で、可能な限りのトルクをホイールに供給しトラクションを向上させる「電子制御式リミテッドスリップディファレンシャル（eLSD）」との組み合わせで、極めて優れたボディコントロールと卓越した俊敏性を実現した。

装備面では、4台の外部カメラで撮影した車両周辺の状況を、200万画素の鳥瞰図で表示する「サラウンドビジョン」や、GMジャパンが株式会社ゼンリンデータコムと共同開発した完全通信車載ナビ「クラウドストリーミングナビ」を標準装備。クラス初の12.6インチ独立タッチ式HDディスプレイを左右のシートバックに備え、HDMIおよびUSB入力を介してゲーム、音楽、映像を再生するストリーミング機能、スマートフォンのミラーリングが可能な新型の「リアシートエンターテインメント」を搭載した。また、車内各所に各種充電/入力ポートを用意したほか、フロアコンソール内冷蔵庫には冷凍機能も追加している。