ホンダS660、軽ミッドシップスポーツついに発表|Honda
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2015年4月3日

ホンダS660、軽ミッドシップスポーツついに発表|Honda

Honda S660|ホンダ S660

ホンダ、軽ミッドシップスポーツカー「S660」を発表

ホンダは、3月30日、青山の本社ショールームにおいて、新型軽ミッドシップスポーツカー、S660を発表した。4月2日(木)から発売される。

Text by SAKIYAMA Chikako(OPENERS)

ハンドリングを楽しむ設計

ホンダは、3月30日に新型軽自動車ミッドシップスポーツカー、「S660」を発表した。いまだ根強い人気をもつ、1991年に発売された「ビート」の後継モデルとして待望されていた軽オープンスポーツがいよいよ登場した。

S660は、2013年の東京モーターショーで発表された「S660 コンセプト」を起源とする、軽自動車規格のミッドシップスポーツカー。前後のオーバーハングを切り詰めてタイヤを四隅いっぱいに張り出し、低いフロントノーズにウェッジラインを強調したオープンボディは、ショーに展示された「S660 コンセプト」をほぼそのままの形で市販化したものとなった。

Honda S660|ホンダ S660

Honda S660|ホンダ S660

26歳の椋本陵開発責任者をはじめ、若いスタッフが中心となって開発がすすめられたS660。そのスタートに際してあらためて「自分たちが作りたいものはなにか」という意志の共有が図られ、最終的に“ホンダらしくストレートに、「走る、曲がる」というクルマを操るたのしさを実現する”ことを目指したという。

レイアウトはドライバーとクルマとの一体感を重視し、ミッドシップを採用。軽規格内でトレッドを最大限に拡大し、バッテリーやタンクの配置などを工夫し、重心を下げ、ロールの姿勢を安定させている。

シャシーは高剛性と軽量化を両立させるべく開発がすすめられ、高張力鋼鈑の採用にくわえ、センタートンネルを通常のコの字断面でなく閉断面にしたうえに2階建にするなどの技術的な改良を重ね、静ねじり剛性は「S2000」を上まわるものになった。

Honda S660|ホンダ S660

Honda S660|ホンダ S660

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアにはデュアルリンクの4輪独立懸架が奢られる。タイヤはフロント165/55R15、リア195/45R16と前後でサイズのことなる専用のハイパフォーマンスタイヤを履く。コーナリング時に内側ブレーキを軽く掛けることによって、向きを変えやすくするアシストシステム「アジャイルハンドリングアシスト」も軽自動車では初めて搭載している。

エンジンは「N-One」や「N-Box」のものをベースとしてS660専用にエンジニアリングをほどこした、660cc直列3気筒 DOHCエンジンに、新設計のターボを搭載。最高出力は47kW(64ps)/6,000rpm、最大トルクは104Nm(10.6kgm)/2.600rpmを発揮する。ターボの吸気音はあえて消さずに残し、エンジンサウンドまで楽しめる演出も施されている。

Honda S660|ホンダ S660

ホンダ、軽ミッドシップスポーツカー「S660」を発表 (2)

トランスミッションは6段マニュアルと、専用セッテングの7段パドルシフト付きのCVTが選択可能で、CVTは「スポーツ/デフォルト」の2つのモードを切り替えることが可能となっている。

CVTのスポーツモードでは、アクセルペダルのレスポンスやトランスミッションの設定が変更になるうえ、デジタル式のスピードメーターは赤いイルミネーションとなり、瞬間燃料計がブースト計に切り替わる演出もなされる。また、レブリミットに近づくとメーター外周がフラッシュしてインジケーターとして機能する。MTでは、セレクトモードスイッチで表示をこのモードに切り替えることができる。

オプションで設定されるセンターディスプレイは、スマートフォン連携のナビゲーションシステムに対応。このディスプレイにはGメーターの表示機能があり、運転中の前後左右の加速Gとアクセル開度、ブレーキ圧が表示される。

Honda S660|ホンダ S660

Honda S660|ホンダ S660

おなじ軽スポーツオープンの「コペン」がもつ電動ルーフとはことなり、S660のタルガタイプの「ロールトップ」は、手動で取り外しのできるシンプルな機構を採用。ノッチを外して簡単に取り外し、くるくると丸め、フロントノーズに設けられたユーティリティボックスに収納することができる。また、シートの背後に設置されるリアウィンドウは電動で昇降でき、風やエンジン音を体感できるように設計されている。

S660のラインナップは装備でことなる上級の「α」とベーシックな「β」の2グレード構成となっており、それぞれにCVTと6段MTが設定される。αは、スイッチやノブがクローム仕上げ、ステアリングホイール、シフト、シートがレザー仕様になり、アシンメトリーなシートカラーも選択することができる。価格はαが218万円、βが198万円となっている。

660台限定の「S660コンセプトエディション」

発売と同時に限定モデルの「S660コンセプトエディション」も登場する。このスペシャルエディションは、赤のロールトップ、ツートーンサイドミラー、専用塗装エキゾーストパイプフィニッシャー、ボディの撥水コートが施され、インテリアは赤いステッチで縁取られた専用シート、専用ステアリング、MTは専用シフトノブ、CVTは専用シフトブーツが装備される。スマホ連携ナビ対応センターディスプレイが標準。660台限定のこのモデルには、1から660番までのシリアルナンバー付きアルミプレートがシフトノブの手前につく。価格は238万円だ。

Honda S660|ホンダ S660
ボディサイズ|全長 3,395 × 全幅 1,475 × 全高 1,180 mm
ホイールベース|2,285 mm
トレッド 前/後|1,300 / 1,275 mm
最低地上高|125 mm
重量|850 kg(CVT) 830 kg(MT)
エンジン|658 cc 直列3気筒DOHC
ボア×ストローク|64.0 × 68.2 mm
圧縮比|9.2
最高出力| 47 kW(64 ps)/ 6,000 rpm
最大トルク|104 Nm(10.6 kgm)/ 2.600 rpm
トランスミッション|マニュアルモード付きCVT  6段MT
駆動方式|MR
サスペンション 前/後|マクファーソンストラット/デュアルリンクストラット
タイヤ 前/後|165/55R15 75V / 195/45R16 80W
ブレーキ 前/後|ディスク
最小回転半径|4.8m
燃費(JC08モード)|24.2 km/ℓ(CVT)  21.2 km/ℓ(MT)
価格|(α MT/CVT)218万円   (β MT/CVT)198万円

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