ピニンファリーナによる自転車|Pininfarina
Pininfarina Fuoriserie bike|ピニンファリーナ フォーリセリエ バイク
クラシカルと最新テクノロジーを融合させた
ピニンファリーナによる自転車
ピニンファリーナは、イタリアのビスポーク自転車メーカー「43 Milano」にオーダーし、最新テクノロジーとクラシカルな素材を組み合わせた自転車を発表した。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
創業年に掛けて30台限定で製作
1930年にイタリアでカロッツエリアとして創業したピニンファリーナが、おなじくイタリアにあるビスポーク自転車メーカー43 Milanoに発注した自転車が発表された。
最新テクノロジーとクラシカルな素材を融合させたこの自転車は、特注を意味する「フォーリセリエ」と名付けられ、ピニンファリーナの創立年にかけて30台のみが生産される。
エレガントなラインを描くフレームは、熟練工が溶接したクロモリ鋼管製のうえにウォールナット ブライアールートでコーティングがほどこされ、ハンドルとシートには、フィレンツェのレーザーメーカー、The Bridgeによる編み込みレザーがあしらわれる。これは、1936年にピニンファリーナがデザインを手がけ、6台だけ製造されたランチア「アストゥーラ ボッカ」のインテリアに由来するものだという。
エレガントなフレームに、ピニンファリーナのヘリテージをまとった外観とは逆に、機構面では最新技術が採用されている。
そのひとつが、イタリアのZehusが開発した電動アシストシステム「Bike+」の搭載ができることだ。これは、外部充電機構をもたないハイブリッドシステムであり、自動車とおなじように定速走行中やブレーキング中のエネルギーをバッテリーに充電し、登坂時など高い負荷がかかるときにモーターでペダルを補助する。後輪のハブに収まるコンパクトなかたちで、重量も3kg、自転車自体を専用設計する必要がないという。基本的に自動で働くが、こまかい設定をBluetooth経由でスマートフォンから調整することも可能だ。
ヘッドライトは205ルーメンのLED、リアには3つの赤色LEDを採用。ブレーキは、ワイヤーにノコンのカールスタール、キャリパーはカンパニョーロのベローチェがもちいられる。
価格は、電動補助なしのもっともベーシックなモデルで6,000ユーロ(およそ85万円)からとされ、カロッツェリアらしく、そこから自由にカスタマイズが可能だ。オンラインストアでは、装備を充実させたバージョンを9,000ユーロ(およそ130万円)で販売している。