特別なMP4-12C

圧倒的な動力性能と高級車並みの乗り心地を両立させた、スーパースポーツモデルMP4-12Cを発表して波に乗るマクラーレン・オートモーティブがオーダーメイド部門であるマクラーレン・スペシャル・オペレーションズを設立した。

8月30日の設立に先立ち、8月21日に米・カリフォルニア州ペブルビーチで開催された「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」でお披露目されたのは、2台の特別なMP4-12C。

一台はボルケーノ・オレンジとよばれる、まさに燃えるようなオレンジ色のカラーに身を包み、もう一台は、マクラーレンメルセデスのF1マシンとおなじく、クロームコーティングがなされたもの。

ボルケーノ・オレンジを纏ったモデルについては、グロス塗装の黒いルーフ、内側を黒いグロス塗装で仕上げたダイヤモンドカットがほどこされたホイール、MP4-12Cのエンブレムが刻まれたカーボン製サイドシル、カーボン製ステアリングホイール、フロントホイールアーチに設けられたルーバー、カーボンファイバー製のエンジンカバーベント、リアデッキベント、ワイパーシステムカバーなどからなっていた。

2011 ペブルビーチ・コンクール・デレガンスでの模様。

マクラーレン・オートモーティブのプログラムディレクターで、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズの責任者であるポール・マッケンジー氏は「北米市場におけるMP4-12Cのはじめての顧客の方がたとお会いするのは楽しみでした。約20年のあいだ、我われはマクラーレンF1の所有者との関係を密接に管理してきました。そして、彼らのニーズを理解することは、MP4-12Cの顧客をふくむサービスを開始する上で大きな土台となりました」と語った。

また、「マクラーレン・オートモーティブはすでにMP4-12Cの顧客にたいし、彼らのクルマをパーソナライズするための豊富なオプションを用意しています。しかし、我われは、顧客のなかにはそれ以上に特定の嗜好をもっていることを認識していました。そして、それらの要求にこたえるだけの力をもっています」と答え、スーパースポーツカー市場においては、あいかわらず、北米市場が最重要であるという認識をしめすものとなった。

なお、日本市場においてこのスペシャルオーダーが可能かどうかは言及されていないが、もともとオーダーメイドに近い年産1,000台程度の生産台数であることを考慮すると、日本でもこの特別なマクラーレンを見ることができるかもしれない。