忙しい都市生活者のための新時代のEV「日産 タウンポッド」|NISSAN
NISSAN TOWNPOD|日産 タウンポッド
第42回東京モーターショー2011
忙しい都市生活者のための新時代のEV
日産自動車は、第42回東京モーターショー2011で、乗用車と商用車のカテゴリーを超越したあたらしいコンセプトカー「タウンポッド」を公開する。
文=松尾 大
クーペ+バンという発想
日産が発表するタウンポッドは、自由な発想をもった起業家をターゲットにして開発が進められたという。ビジネスとプライベートのシーンが混在する都市で、それをテキパキとこなすために最適なモビリティとはなにかを考え導き出されたのが、乗用車の快適性と商用車の実用性を融合したタウンポッドだという。
エクステリアデザインは、スポーツクーペにもコマーシャルバンにも見えるようなふたつの要素の融合からできているとしている。ボディ先端のリトラクティングカバーのなかには充電ポートが設けられ、周辺の鋼青色に塗られた部分がボディに反射し、リトラクティングカバー自体が光っているような効果を生み出している。
サイドとリヤには観音開きのドアを採用。サイドのドアは、ほぼ90度に開閉するため、開口面積が大幅に広くなった。また、リヤの観音開きドアは、ドアが左右に大きくスライドするため、かぎられたスペース内での開閉が可能だという。開けたドアは、ボディの側面に沿うように工夫されているため、ほかの交通や歩行者の邪魔にならないようになっている。
デザインコンシャスでありながら実用的なインテリア
インテリアは全席がスタイリッシュに、後席はプロユースということを考えてデザインされたという。温度調節やメディア再生といった車内環境の操作は、中央に設置されているふたつのデジタルスクリーンに。上部のモニターでは速度やバッテリー残量、カーナビゲーションなどの情報を表示する。
チーフデザイナーの井上真人氏は「多くの方がたはクルマに乗ったらまず、電話番号、住所、そのほかの情報をカーナビゲーションに登録します。しかしこの動作はタウンポッドには必要ありません。スマートフォンのスケジュール機能をつうじて、いつ、どこに行く必要があるかを、タウンポッドが判断するのです。それにおうじて、ナビゲーションシステムはルートを検索・表示するだけでなく、一日の予定も立ててくれます。もし、予期せぬ交通渋滞で時間にまにあわないようであれば、的確なアクションをとれるようにタウンポッドが知らせてくれます。さらに、充電するのに、もっとも都合の良い時間や場所も教えてくれます」と語る。
リヤシートには、革新的な機構が採用されているという。リヤシートは、前方にスライドして、フロントシートに格納され、さらに広い車内空間を確保できる構造になっている。また、カーゴスペースの真上にハッチのようなサンルーフが設けられているため、状況におうじて高さのある荷物を運ぶことも可能だという。
あたらしい都市生活者への日産の提案は、人びとの心に響くものだろうか? 東京モーターショーで実車を見て判断したい。