レーシングマシン譲りの辛口オープン|Maserati
Maserati GranCabrio MC|マセラティ グランカブリオ MC
レーシングマシン譲りの辛口オープン
マセラティは、9月27日から開催されるパリモーターショーにて、4シーターオープントップモデル「グランカブリオ」のハイパフォーマンス版となる「グランカブリオ MC」を発表する。
Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)
マセラティ最速のオープンモデル
クーペボディ「グラントゥーリズモ」のオープンモデル版「グランカブリオ」をベースとする「グランカブリオ MC」は、サーキットで鍛え上げれたレース専用マシン「グラントゥーリズモ MC ストラダーレ」のエッセンスを大胆に注入。2011年のジュネーブショーで初公開された「グランカブリオ スポーツ」のさらに上をいく、最も辛口な仕様であり、マセラティ史上最速の時速300kmオーバーを記録した「グラントゥーリズモ MC ストラダーレ」のオープンモデル版という位置づけだ。
エクステリアは、マセラティのレーシング部門であるMC(マセラティ コルセ)の名にふさわしく、極めてレーシーな出で立ち。全長は48mm延ばされ、専用デザインのフロントバンパー、ボンネットフードに備わるエンジン冷却用のエアアウトレット、そして大型のリヤディフューザーを採用。エアロダイナミクスを徹底追及し、グランカブリオおよびグランカブリオ スポーツ比で、フロントが25パーセント、リヤが50パーセントものダウンフォース向上が図られた(140km/h走行時)。
トランスミッションはZF製6段AT(MCオートシフト)、いわゆるシングルクラッチのロボタイズドMTが組み合わされ、パドルシフトで変速をおこなう「マニュアル ノーマル」「マニュアル スポーツ」、自動変速の「オート ノーマル」「オート スポーツ」、そして「アイス」の5つの走行モードを選択できる。「スポーツ」モードでの変速速度はグラントゥーリズモ スポーツと比べ50パーセント高速化したという。
このグランカブリオMCでは、サスペンションも再設計がおこなわれ足まわりを強化。ブレーキはマセラティ独自のデュアルキャストシステムが採用され、時速100kmから停止までわずか35メートルしか必要としないという。さらに、これらの高性能化にあわせ伝統のモノコックシャシーも改良。ベース部分には強化スチールを用い、可動部品にはアルミや合金が採用された。軽量化されただけでなく、ねじれ剛性も大幅に改善された。