バイパー2013年モデル公開|SRT
SRT|ストリート・アンド・レーシング・テクノロジー
バイパー2013年モデル公開
ニューヨーク国際オートショーにおいてクライスラーグループの高性能車部門「SRT(ストリート・アンド・レーシング・テクノロジー)」から新型バイパーが発表された。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
8.4リッターV10、814Nm!
クライスラーグループのほこるスーパースポーツ、「バイパー」の2013年モデルが公開された。
クライスラーグループの一部門である「ダッジ」の名を冠して「ダッジ バイパー」の名でむしろ知られているクルマだが、2012年モデルが欠番となり、今回の5代目は2013年モデル。「SRT」ブランドを冠しての登場となった。
バイパーといえば、ニュルブルクリンク北コースでのラップタイムで首位争いを繰り広げる一台。注目のエンジンは、自然吸気ながら大トルクを発生する、8.4リッターV10エンジンで、これをフロントミッドに搭載する。6,400rpmまでの回転をゆるし、最高出力の477kW(649ps)を6,150rpmで、最大トルクの814Nmを4,950rpmで発生。前モデルにたいしてはそれぞれ30kW (41ps)、54Nmの向上だ。トランスミッションは6段マニュアル。後輪を駆動する。
強力なエンジンと同時に、シャシー、ボディは、カーボン、アルミニウム、マグネシウムなどの使用で軽量化。エントリーモデルで先代比45kg軽量の、1,521kgを達成した。さらにシャシー剛性は先代比で50パーセントもあげているという。
前後重量配分は49.6:50.4。操縦性を高めるため、スタビリティ・トラクションコントロールシステムを搭載する。
ホイールベースは2,509mm。ボディサイズは全長4,463×全幅1,941×全高1,246mm。
装着するピレリ「P ZERO」タイヤは専用品でリア355/30ZR19、フロント295/30ZE18となる。
ベースモデルのほか、サスペンションが変更されインテリアがより贅たくになる上位グレード「GTS」の2グレードでの展開となり、それぞれにオプションで「SRTトラックパッケージ」を設定可能。このトラックパッケージ設定時は、ブレーキのほか、タイヤがピレル「P ZERO CORSA」タイヤに、通常オン・オフ2モードのトラクション・スタビリティコントロールシステムは「スポーツ」と「トラック」がくわわった4モードに変更され、ホイールもより軽量なものになる。
また、SRTはこのバイパーをベースとしたレースバージョン「GTS-R」でアメリカン・ル・マン・シリーズに復帰するという。アストン・マーティン「ヴァンティッジ」、BMW 「M3 GT」、コルベット「C6.R」、フェラーリ「F458」、ロータス「エヴォラ」、ポルシェ「991 GT3 RSR」などが参戦するプロダクトカーベースのGTクラスへのエントリーとなるが、すでに現状で出力がALMSのGTクラスのレギュレーションこえているため、若干のデチューンがくわわると予想されている。