Chapter 2 ふたりの目利きが語り合う「クーペ的」な服
Chapter 2 ふたりの目利きが語り合う「クーペ的」な服
「クーペ的」な服とは、たとえばスポーティでエレガントなスタイル。その要素を持つ、クルマとファッションの目利きが選んだボッテガ・ヴェネタ。その魅力を語るトークショーが開催される。
Photo by Bottega Veneta
希少な宝石のよう
つい先日、ボッテガ・ヴェネタはラグジュアリーなブランドの“第1位”に選ばれた。名だたる老舗を差し置いてである。
アメリカの富裕層の間でのことだからといって馬鹿にしないでいただきたい。この調査の対象となった彼らは、自ら努力して現在の地位をかち得た人びと──つまり、“価値のないものにはお金を遣わない”種族なのだから。
このサーヴェイをまとめたアメリカの調査会社、ラグジュアリー・インスティテュートの担当者は語る。「彼らはこれ見よがしとみなされることを望みません」。また、そのなかでも少数とはいえない女性たちは「均質化しているブランドのなかで、ボッテガ・ヴェネタを希少な宝石のように感じている」とも。「シーズンごとに移り変わる“IT”バッグなどではなく、永続する価値を持つもの、としてです」。
職人技の集積
ボッテガ・ヴェネタのその「永続する価値」は、手仕事のクオリティによるところが大きい。ただ、それだけではただの職人技の集積。ほかのブランドと比べて大してかわらないかもしれない。そこをラグジュアリーブランドのトップに君臨させているのが、クリエイティブ・ディレクター、トーマス・マイヤーの才能である。
1966年にイタリア、ヴィチェンツァに設立されたボッテガ・ヴェネタ。その腕利きの革職人たちが築いてきた伝統に根ざすレザーグッズは、ラグジュアリーを知る人びとにとって長年羨望の対象であった。
グッチ・グループの傘下に入って以降、デザイナーのトーマス・マイヤーがクリエイティブ・ディレクターに就任し、コレクションの幅をプレタポルテやホームアイテム、さらにはファイン・ジュエリーやファニチャーへと広げている。
“余剰”の領域のラグジュアリー
ボッテガ・ヴェネタのプレタポルテはファッション通の間でも評価が高い。その秋冬シーズンのキーになるルックは、とりわけメンズで顕著なのだが、作業服のユニフォーム的要素──クールなデザインや統一感──を取り入れたスポーツウェアのシリーズ。
とはいえ、それはスポーツをするための“ユニフォーム”などではないのだ。吟味されたマテリアルや計算し尽くされたシルエットなどにより、エレガントに仕上がっているのは言うまでもない。
スポーティでエレガント──これは、BMWのあたらしいクーペがそうであるように、“実際的”であることを超え“余剰”の領域のラグジュアリーなのだ。
BMW Coupe Collection / ENGINE meets BMW
at Tokyo Midtown
六本木の東京ミッドタウンでは、7月15日から27日までの間、BMWのクーペ・ラインナップを一堂に会した「BMW Coupe Collection at Tokyo Midtown」が開催されます。
19日に行われるファッションディレクター祐真朋樹氏と『ENGINE』鈴木正文 編集長によるトークショーはこのイベントの目玉。クルマとファッションの目利きが「クーペ的」なるものについて語ります。
Exhibition
日程|2008.7.15 Tue → 27 Sun
特別展示|New X6 xDrive35i、650i Coupe、335i Coupe、Z4 Coupe、635CSi
展示場所|東京ミッドタウン 1Fキャノピー・スクエア/ガレリアB1Fアトリウム
Talkshow
日時|2008.7.19 Sat 17:00 → 17:45
場所|東京ミッドタウン ガレリアB1Fアトリウム
いずれも入場無料