BENTLEY CONTINENTAL Carrozeria Touring|現代によみがえった往年の名車
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2015年4月7日

BENTLEY CONTINENTAL Carrozeria Touring|現代によみがえった往年の名車

BENTLEY CONTINENTAL Carrozeria Touring
ベントレー コンチネンタル カロッツェリア トゥーリング

現代によみがえった往年の名車

イタリアのカロッツェリア・トゥーリングは、ジュネーブモーターショーにおいて、ベントレー『コンチネンタル』ベースのシューティングブレイクを公開した。

文=ジラフ

老舗コーチビルダーの復活

「カロッツェリア・トゥーリング」は1926年、イタリア・ミラノで創業した老舗コーチビルダー。とくに「スーパーレッジェーラ」と呼ばれる鋼管フレームを使った軽量ボディ構造は、往年の名車であるアルファロメオ「8C 2900Bミッレミリアロードスター」をはじめ、フェラーリ「166」、アストンマーチン「DB4」などにこぞって採用された特許技術として知られ、一世を風靡した。

1966年末には経営破たんをするが、2006年にはカロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラ社として再出発を果たし、現在にいたる。

20台程度が生産される予定

今回、ジュネーブモーターショーで発表されたのは、ベントレーとのコラボレーションによって生まれた特別なモデル。すでにイメージイラストが2枚公表されているが、そのシルエットは2ドアクーペのベントレーコンチネンタルが、カーゴスペースのあるシューティングブレイクに変化しているというもの。

カロッツェリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラ社は、「ベントレーの伝統と個性に敬意を払いながらも、まったくあたしいモデルを提案する」とコメントしている。

この特別なシューティングブレイクは、発表後、約20台程が生産されう計画だとアナウンスされている。

BRAND HISTORY
「クラス最高の速さと価値を持つクルマをつくりたい」。“W.O.”の呼び名で親しまれているBENTLEY MOTORS(ベントレー・モーターズ)の創業者、ウォルター・オーウェン・ベントレーの言葉である。

若い時分からエンジニアとして経験を積んできたW.O.だが、はじめはクルマではなく蒸気機関車を相手とする仕事だった。仕事の合間にモーターサイクルでレースに参加するうち、彼の興味はエンジンに向けられていき、退職後、レーシングエンジンの開発を本格化させたのが第一次大戦のあと。

1920年代になると、イギリス内外のレースに参加。なかでもルマン24時間レースでは、“ベントレー・ボーイズ”の活躍により、1924年から1930年の7年間に5度の優勝を手に入れ、その名を知らしめた。しかし、経営状況は厳しく、1931年にはロールス・ロイスに買収され、かろうじてその名を残すことになった。

その後67年のあいだロールスの支配が続くが、1998年に転機が訪れる。フォルクスワーゲンがベントレーの名前とイギリスのクルー工場を買収。これによりベントレーはロールスとは別の道を歩みはじめ、「コンチネンタルGT」を皮切りに、「コンチネンタル・フライングスパー」「コンチネンタルGTC」といったニューモデルの投入により、見事、高級車市場での復活をはかった。さらに、2003年のルマン24時間では73年ぶり、6度目の優勝を手中に収めている。

           
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