MINI Countryman|第4のMINI
MINI Countryman|ミニ カントリーマン
第4のMINI
BMWグループは、デトロイトモーターショーで発表された「ビーチコマーコンセプト」の市販版ともいえるニューモデル「MINIカントリーマン」を発表した。
文=ジラフ
ノーマルのMINIより約40センチ長いボディ
「MINIカントリーマン」はMINIブランドとしては4番目のボディバリエーションとなるクロスオーバー車。
ボディサイズは全長4097mmでMINIより397mm長く、ホイールベースも130mm長い2595mmとなる。これにより大人4名が充分に寛げる空間が確保され、ラゲッジスペースは通常状態で350リットル、リアシートを倒すと1170リットルまで拡大可能だ。
エクステリアは、MINIならではのファニーなデザインテイストはそのままに、背の高いフォルム、そしてバンパー部分を厚くすることで、SUVテイスイトのタフなイメージが演出される。またボディが長くなったためにサイドウインドが6ライト化されたほか、ヘッドランプが多角形タイプに変更されたことなど、ハッチバックとのちがいも明確となっている。
インテリアでは、中央に配された大型スピードメーターなどMINIのアイデンティティが多く残されたほか、前後席を貫くようにレイアウトされた「センターレール」により、カップホルダーや小物入れなどが前後にスライド可能。
パワーユニットは計5機種
搭載されるエンジンはMINIシリーズと共通で、排気量はすべて1.6リッター。内訳はガソリン3、ディーゼル2の合計5機種となり、それぞれブレーキエネルギー回生システム、オンデマンド制御のエンジンマネジメント、アイドリングストップ&シフトアップインジケーター(MT車)など、低エミッション化を推進する「ミニマリズム」のコンセプトが継承された。
ガソリンエンジンのトップグレードは「クーパーS」。直噴1.6リッター直4ツインスクロールターボとバルブトロニックとの組み合わせで、最高出力184ps/5500rpm、最大トルク24.5kgm/1600rpmを発生。オーバーブーストモードでは、最大トルクが26.5kgmに向上し、0-100km/h加速は7.6秒、最高速は215km/hを記録。欧州複合モードによる燃費は15.87km/ℓ、CO2排出量は146g/kmとなる。そのほかのガソリンモデルについては、MINIクーパー カントリーマンが最高出力122ps、最大トルク16.3kgm、MINI ONE カントリーマンが最高出力98ps、最大トルク15.6kgmとなる。
2010年2月7日にデビュー
ディーゼルエンジンのトップグレードは「クーパーD」。こちらも1.6リッター直4ディーゼルに可変ジオメトリーターボを組み合わせることで、最高出力112ps/4000rpm、最大トルク27.5kgm/1750rpmを発揮。0-100km/h加速は10.9秒、最高速は180km/h、そして欧州複合モード燃費は22.73km/ℓ、CO2排出量は116g/kmになるという。
「One D」が搭載するもうひとつのディーゼルユニットは、1.6リッター直4ターボディーゼルで、最高出力90ps/4000rpm、最大トルクで21.9kgm/1750rpmを発生。0-100km/h加速は13.2秒、最高速は170km/hと平凡だが、欧州複合モード燃費は23.26km/ℓ、CO2排出量113g/kmという優れた数値を記録する。
クーパーSにはスポーツサスペンションが標準装備され、クーパーSとクーパーDには「ALL4」と呼ばれる前後の駆動力が50対50~0対100の範囲で可変する4WDシステムがオプションで設定される(基本的な駆動方式はFF。サスペンションは前マクファーソンストラット、後マルチアームを採用)。
このMINIカントリーマンは2月7日に実車が公開され、その後、世界各国でのリリースが開始されるという。日本での発売が待たれるところ。