ドアを開けた瞬間から“プレミアム”な乗り味

アベンシスは走り出すまえからすでにプレミアムな乗り味を予感させる。分厚く、どしっとした音色をもって、走りの空間へと導くドアの開閉からその期待は高まる。圧倒的なボディ剛性と路面に吸いつくような脚の動き。これまでの日本車の基準を大きく上まわる走りの質感をもつクルマ、それがアベンシスである。

1998年に欧州専売モデルとして開発。日本に比べ、アベレージスピードが高く、また路面の舗装状況が良好とはいえない欧州はおのずと自動車の基本性能に対する要求が高くなる。その欧州で長年鍛え抜かれた乗り味をもつステーションワゴンがアベンシスなのだ。

まず注目すべき点は、走りの剛性感としっかりとした足まわりである。とくにコーナリング時には、ボディのねじれを意識させず、ひとつの塊として駆け抜けていく感覚がある。

フロントにマクファーソンストラット、リアにダブルウィッシュボーンが採用された足まわりは低速ではしっとりと上質、中高速域では粘りがある。これは、スタビライザーのセッティングの巧妙さ、路面追従性に優れたリバウンドスプリングを採用した高性能なショックアブソーバーによるものが大きいだろう。ブレーキには優れた制動力をもつ4 輪ディスクブレーキに高摩擦ブレーキパッドを採用している。

日本よりも多様な路面環境で鍛えられた足に欧州生産車らしい味わいが。

すでにヴォクシーなどに搭載され、定評のある3ZR-FAE型（バルブマチック付）エンジン。

オプティロトンメーターはメーター照度コントロールつき。

世界のトレンドをいくエンジン技術

エンジンも世界のトレンドをいく技術が用いられている。気持ちよく吹け上がり、かつ環境性能も高い、3ZR-FAE型（バルブマチック付）エンジンだ。トヨタおなじみの吸・排気連続可変バルブタイミング機構「デュアルVVT-i」でバルブタイミングを無断階にコントロールするのにくわえ、吸気バルブの開閉量まで無段階にコントロールするバルブマチックを搭載することで、エンジンの燃焼効率を大幅に向上させ、ポンピングロスを低減させた。

その結果、最高出力<ネット>112kW（152PS）/6,200r.p.m.、最大トルク<ネット>196N・m（20.0kgf・m）/4,000r.p.m.という高出力と走行燃費13.6km/ℓ（JC08モード走行）※（10・15モード走行では14.6km／ℓ）という高い環境性能を実現し、アクセル操作に対する応答性も非常に心地よいものとなっている。

トランスミッションは７速スポーツシーケンシャルシフトモードつきのSuper CVT-iという無段変速機を採用。Ｍポジションにしているときだけではなく、Ｄポジション走行時でも、ステアリングから手を離さずシフト操作が可能なパドルシフトを装備。変速ショックやパワーロスがなく、スムーズな加速が得られる。

欧州仕込みの高い基本性能といえば、いざというときの衝突安全性能の高さも特筆すべき点だ。欧州の衝突安全評価 Euro NCAP（ユーロエヌキャップ）によるフルフラップ衝突で最高ランクの5ツ星を獲得。またエアバッグはSRSエアバック（運転席・助手席）やSRSニーエアバック（運転席）の前方からの強い衝撃に対する緩和だけではなくSRSサイドエアバッグ（運転席・助手席）、SRSカーテンシールドエアバッグ（前後席）の車両側方からの衝突による衝撃も軽減する。

アベンシスのプレミアムな乗り味、それはクルマの本場欧州の人びとが求める高い基本性能とトヨタならではの作り込み品質があってこそ生まれた、特別なものなのである。

※燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境（気象、渋滞等）や運転方法（急発進、エアコン使用等）に応じて燃料消費率は異なります。なお、JC08モード走行は10・15モード走行に比べ、より実際の走行に近くなるようあらたに設けられた試験方法で、一般的に燃料消費率はやや低い値になります。

Toyota Avensis｜トヨタアベンシス
※初回導入モデル
ボディ｜全長4,765× 全幅1,810× 全高1,480mm
ホイールベース｜2,700mm
車両重量｜1,470kg
エンジン｜1.986リッター直列4 気筒DOHC
最高出力<ネット>｜112kW（152PS）/6,200r.p.m.
最大トルク<ネット>｜196N・m（20.0kgf・m）/4,000r.p.m.