Ferrari|フェラーリ 2010年決算報告
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2015年3月19日

Ferrari|フェラーリ 2010年決算報告

Ferrari|フェラーリ

フェラーリ、2010年度決算を発表

フェラーリは、取締役会の実施を受けて、2010年の決算を発表。記録的な売り上げだったことをあきらかにした。

文=松尾 大

過去最高の記録ラッシュ

フェラーリが2010年に世界各国のディーラーネットワークへ販売した台数は、前年比5.4パーセント増の6,573台を記録。さらに年間売上高19億1,900万ユーロ(約2,168億4,700万円、前年比7.9パーセント増)、営業利益は3億270万ユーロ(約342億510万円、前年比26.9パーセント増)となった。過去最高だった2008年の数々の業績記録を更新したのは、アジア圏を筆頭とする新興市場の急激な成長、および米国市場の回復が大きく寄与しているとしている。

さらに、利益率も同様に向上。ROS(売上高利益率)は15.8パーセントに達し、フェラーリ史上最高に。この記録的な数値は自動車業界の平均値を大きく上まわり、ラグジュアリー業界の決算結果に迫るものだというのが、フェラーリという特別なブランドを物語っている。くわえて、純現金が6億3,080万ユーロ(約712億8,040万円)、キャッシュ・フローは2億9,000万ユーロ(約327億7,000万円)になったという。

地域別の販売台数の増加をみると、中国が約300台で前年比43.6パーセント増となり、過去最高記録を更新。香港と台湾をくわえた大中華圏では、販売台数は478台(前年比23.8パーセント増)に達する。この成長によって、アジアパシフィック地域は、フェラーリにとって世界第4位の市場となったとしている。あいかわらず、中近東諸国での販売も非常に好調で、低迷する経済に反し、販売台数は349台という高いレベルを維持した。

また、リーマンショック以後低迷していると考えられていた米国での販売台数は12.7パーセント増の1,576台という新記録を達成した。なお、北米(米国およびカナダ)地域はフェラーリの売上全体の26パーセントを占めており、依然として最重要マーケットであることはかわりないようだ。欧州市場については、経済的な復調の兆しがいまだにみえないが、英国での販売台数が前年比58台増の467台となるなど、売上全体としては、欧州市場の規模は5パーセント近い増加を果たしている。

Ferrari FF|フェラーリ FF

Ferrari FF

Ferrari California|フェラーリ・カリフォルニア

Ferrari California

中国のつぎはインド市場を開拓

そして今年は、インド市場への参入が決定。春に正規ディーラー第1店舗目がニューデリーに、年末には第2店舗目がムンバイに、オープンすることとなっている。このインド市場進出によって、フェラーリは世界58カ国での展開となる。

そのほか、ブランド事業でも好調な結果を収めたフェラーリ。なかでも、2010年11月にアラブ首長国連邦のアブダビにオープンした「フェラーリ・ワールド・アブダビ」は、期待を上まわる大盛況となり、テーマパーク内のフェラーリストアは、世界中で最高の売上を達成したという。そのほか、公式ウェブサイト(www.ferrari.com)は3億件以上のページビューを記録。Facebookは、300万人以上のメンバーを獲得している。

今回の結果を受け、フェラーリのルカ・ディ・モンテゼーモロ会長は「2010年度の驚異的な業績結果に大変満足しています。ですが、我われは幾多の困難が待ち受ける2011年に立ち向かわなければなりません。今年のトピックとしては、まず、最新車輌である、フェラーリ初の四輪駆動モデル「FF」をジュネーブモーターショーでデビューさせます。つぎに、国際的な市場拡大に向け、満を持してインドに正規ディーラー第1号店をオープンします。そして、モータースポーツのシーズン開幕も間近に迫っています。厳しい争いになると予想されF1選手権ですが、フェラーリはタイトル奪還を目指します。それと同時にフェラーリブランドの開発も継続させなければなりません。2011年は、効果的な投資と、数々のイノベーションが際立つ年となるでしょう。その命運はこれまで同様、フェラーリのもっとも貴重な財産であるすばらしい社員の双肩にかかっています」と述べている。

           
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