日本時間24日2時から中継

フェラーリのあたらしいフラッグシップにして、歴代モデルのなかでもっとも高性能かつバーサティリティに富むという、初の四輪駆動モデルFF（Ferrari Four）のワールドプレミア・イベントのようすが、現地時間2月23日18時（日本時間2月24日2時）から、公式サイトwww.ferrari.comで中継される。

このワールドプレミア・イベントには、ルカ・ディ・モンテゼーモロ会長、アメデオ・フェリーザCEOが参加。イベントのようすは8カ国語（イタリア語、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、アラビア語、中国語、日本語）で放映されるという。さらに、英語とイタリア語については、iPhoneやiPadでも視聴可能だという。実車の初披露を、3月1日に開幕するジュネーブ・モーターショーに控え、その全貌があきらかになるこのイベント。日本では深夜になるが、要注目である。

あたらしいフェラーリのカタチ

公式サイトで突然発表された、フェラーリにとってはじめての4輪駆動モデルにつけられたネーミングは「FF」。これは、4人乗り、4輪駆動をあらわす「Ferrari Four」の頭文字をとったものだ。フェラーリでは、「まったくあたらしいGTスポーツカー コンセプトが採用され、既成概念を打ち破るその姿は、進化というより革命と表現できます」としている。BMW Z3クーペやロータス エリートIIを思わせるロングノーズ、ショートデッキのシューティングブレーク風ボディをもつが、非常に洗練された、ひと目でフェラーリとわかるもの。このあたりのデザインのまとめ上げ方は、さすがピニンファリーナといえるものだ。

フェラーリ史上初となる4輪駆動システムは、フェラーリ独自の特許取得済みシステム「4RM（4輪駆動）」とよばれるもの。詳細はあきらかになっていないが、従来の4輪駆動システムと比べて重量を50パーセント削減し、フロント47パーセント、リア53パーセントという重量配分を実現しているという。そして、電子制御システムと統合され、4輪に継続的かつ高精度にトルクの予測配分をおこない、あらゆる地形や、路面コンディションにおいても最高の走破性を提供するという。また、最新の磁性流体ダンピング・システム（SCM3）や、ブレンボ社製の最新カーボン・セラミック・ブレーキ（CCM）を装備。

最高出力660psを発揮するV12エンジンを搭載

エンジンは、65度V12。総排気量6,262 ccの新型直噴エンジンで、最高出力485 kW（660ps）/8,000 rpm、最大トルク683 Nm（69.6kgm）/6,000rpmを生み出す。また、トランスアクスル・レイアウト、デュアルクラッチ式F1ギアボックスとの組み合わせで、0-100km/h加速3.7秒という加速性能を実現。クラス最高のパワーウエイトゥレシオ3.7kg/kW（2.7kg/ps）と理想的な重量配分によって、レスポンスの高いハンドリングを可能にし、市街地、雪道などの滑りやすい道やレーストラックなど、あらゆる場面でそのパフォーマンスを存分が発揮できるという。

またこのFFは性能面だけでなく、乗員スペースや快適性、車内設備などにかんしても、従来のハイパフォーマンスモデルでは考えられないほど充実している。定員4名を乗せるための車内スペースと十分なトランク容量（通常450リットルから800リットルまで拡張可能）が確保され、このクラスでは最大の容量だとしている。また、6色のエクステリアカラーや、特別加工のアニリンレザーを使った贅たくなインテリアトリムなど、「FF」専用のオプションやアクセサリーも開発されている。

このFF、3月1日（金）から開催されるジュネーブモーターショーでの正式発表を予定している。

以下が最新の動画である。迅速に夜道を駆け抜ける走りをご覧いただきたい。

Ferrari Four（FF）｜フェラーリ フォー（FF）
ボディ｜全長4,907×全幅1,953×全高1,379 mm
エンジン｜6.2リッター V型12気筒
最高出力｜485 kW（660ps）/8,000 rpm
最大トルク｜683 Nm（69.6kgm）/6,000rpm
車両重量｜1,790 kg
重量配分｜フロント47パーセント、リア53パーセント
パワーウエイトゥレシオ｜3.7kg/kW（2.7 kg/ps）
駆動方式｜4輪駆動
乗車定員｜4名
最高速度｜335km/h
燃料消費｜15.4ℓ/100km
CO2排出量｜360g/km
価格｜未発表