SHIGETA|蜷川実花×SHIGETAのコラボオイル 発売記念対談
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年3月12日

SHIGETA|蜷川実花×SHIGETAのコラボオイル 発売記念対談

蜷川実花×SHIGETAコラボオイル 「VOYAGE BY MIKA NINAGAWA」発売!

オーダーは、“いつも最高の自分”をつくるオイル(1)

仏・パリ発のナチュラルコスメブランド「SHIGETA」から11月30日、写真家で映画監督の蜷川実花さんとの共同企画によるスペシャルオイルが誕生した。ワールドワイドに活躍する蜷川さんが日々大切にする“3つの心の状態”をもっとも引き出してくれるという“3都市”をキーワードに、SHIGETA主宰のChico Shigetaさんが、エナジーの高い香りをもつエッセンシャルオイルを探し求めてブレンドし完成させた「VOYAGE BY MIKA NINAGAWA(ボヤージュバイミカニナガワ)」。その香りの魅力を、ふたりの対談を通じてお伝えしようと思う。

Text by SOMEYA HarumiPhotographs by HIRAIWA Saki(LUCKY STAR)


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「実花ちゃん、ほしいオイルがあればつくるよ」からはじまった

蜷川さんとChicoさんの出会いは、3年前のOPENERS誌上。Chicoさんの「いま会いたいひとは蜷川実花さん!」というリクエストが、OPENERSでの対談につながった。以来、おふたりは互いの活躍を応援し合う仲に。そして今回、初の共同企画が実現。プロジェクトは、SHIGETAを長年愛用している、蜷川さんのアイデアからスタートした。

Chico Shigeta あの対談以降、実花ちゃんとは仲よくさせていただいています。

蜷川実花 お互い忙しくしているのでそんなにしょっちゅうではないけれど、Chicoちゃんが来日したときは一緒に食事をしたりね。このあいだ私がパリへ行ったときは、15分ぐらいボンマルシェの食品売り場で会って立ち話。いつもそんな感じで、今回の企画も、うちでごはんを食べているときにChicoちゃんが、「実花ちゃん、ほしいオイルがあればつくるよ」っていうから、「えっ、ほんと? じゃあお願い」って、自然な流れ(笑)。

Chico はい、その場で決まりました(笑)。「ほしい、ほしい」といってくれたので、じゃあなにが必要? って聞くと、即答で「一瞬にして“潜在能力を覚醒”させる香り!」と返ってきた。

SHIGETA|蜷川実花 02

蜷川実花さんが人生において大切にしている、なくてはならない3つのこと。
「仕事するうえで、つねに自分の潜在能力を瞬時に発揮できること」
「無重力空間のような静寂さのなかで、脳と心の静けさを取り戻すこと」
「大人のセクシーさを感じさせる自分であること」

この3つの状態が引き出されたときに、自身が理想とする自分に出会えるという。

蜷川 そう、仕事モードのとき、必要であればいつでもトップギアまでいける香り。

Chico そして、そこにいくために“無重力”になりたいと。これって解釈が難しいんですけど、リラックスとはちがうんですよね。なんだろう、真空管のような感じかな。

蜷川 そうですね。何の音もしないような状態。

Chico あとは女性として、“セクシーな私”というのを意識して外に出せるような香り。その3つの必要なもの=なくてはならないものが、問いかけたその場ですぐに出てきたので、もうちょっとくわしい話を聞かせてほしいなといったら、「じゃあ明日、現場に来てほしい。撮影しているけど、メイク直しの時間があるはずだから」って。すごいスピード感(笑)。

蜷川 Chicoちゃんこそ! 来てもらったら、香りや材料などについての具体的な質問は一つもなくて、「実花ちゃんの思う真空ってどういうこと?」とか、「戦っているときってどんな状態?」とか、「実花ちゃんはどんな女性をセクシーだと思うの?」とか、ただひたすらに“私のことを掘っていく作業”を、たぶん2時間近くやってましたよね。で、聞くだけ聞いたら、「わかった」と言って帰っていった(笑)。

実花ちゃんらしいものをつくりたい!

Chico 私があのときやりたかったのは、実花ちゃんの頭のなかをどれだけ自分に転写できるかってこと。実花ちゃんらしいものをつくるためには、SHIGETAっぽさは不要で、“蜷川実花の香りがかたちになるとこうだ”というものを表現するべきだと思ったの。だから、なぜ実花ちゃんがあの“なくてはならない3つのもの”を言ったのか、そのイメージの背後にある思考論理を、すごくすごく知りたかったのです。

蜷川 うん、私もあの時間は楽しかったし、ワクワクしました。そしてその後、サンプルとして、それぞれのキーワードに合わせた香りがたくさん届いて、もうテンションは最高潮。じゃあどれにしようかなって、今日はこれ、明日はこれしてみようって、実際に生活のなかに取り入れてみて、そして何日か過ごしてみて、「ん、これかも!」って具合に決めていきました。

SHIGETAのオイルは、もともと使っているもの。それをオートクチュールみたいにつくってもらったわけですから、感動ですよね。私がなにかを表現するとき、それは言葉であったり写真であったり映画であったりいろいろなのですが、結局、方法はちがうけれど言っていることはだいたい一緒で、それがChicoちゃんをとおして香りにするとこうなるんだという発見は、おどろきとともに、思った以上に“自分過ぎて”、なんか恥ずかしくもあるくらい。 3本ともぜんぜんちがう香りですけど、どれも媚びてなくて、ちょっと成熟した大人の香り。まさに私がこうありたいと思う理想のかたちです。


蜷川実花×SHIGETAコラボオイル 「VOYAGE BY MIKA NINAGAWA」発売!

オーダーは、“いつも最高の自分”をつくるオイル(2)

“こうでありたい”という効能と香りのドッキングを目指した

――香りをつくるうえで、都市のイメージも鍵になりましたか?

Chico 都市のイメージというのはとてもパーソナルだと思う。だから、今回でいえば、私のもっているイメージではなくて、実花ちゃんのファインダーをとおした東京感であり上海感でありパリ感というものを、この3つの香りのなかで表現しています。

――情熱を引き出し、神経を研ぎ澄ませ、自分の可能性をひろげる「トウキョウルージュ」、緊張感や不安感などを取り除き、想像力を生み出す「パリネージュ」、自分自身への愛情を高め、知的なセクシャリティを引き出す「シャンハイノワール」。Chicoさんがとくに気に入っている香りは?

Chico もちろん3つとも大好きなんですが、いちばんハマるのは「シャンハイノワール」かな。これはヤバイですよね。

蜷川 うん、ヤバイ(笑)。クセになります。

Chico これはもうかなり贅たくな香りで、ふつうの香水だったらこんないいものは使わないだろうというくらいの内容です。実際、ビジネス的にはどうなのと思いましたが、でも、厳選素材をふんだんに使わないと“蜷川実花度”が出なかった。たとえばサンダルウッド。通常はオーストリア産を使うことが多いのですが、それだけだと香りがライト過ぎてしまう。実花ちゃんを表現するにはもっと奥行きが必要ということで、とても高価な、“スリランカ産の深いサンダルウッド”をふんだんにブレンドしました。

蜷川 なかなかお目にかかれない上質な素材が入っているせいか、第一印象は個性的。これまで体感したことのない心地いい香りです。

ポジティブな「トウキョウルージュ」、“キュッ”という感覚の「パリネージュ」

Chico 個性なら「トウキョウルージュ」も負けていません。まず実花ちゃんに話を聞いたときに、これはそもそもふつうの精油では太刀打ちできないと思った(笑)。なにせ、“瞬時に潜在能力を覚醒”させる香りですから。

SHIGETA|蜷川実花 001

蜷川 一気にトップギアまでね。

Chico じゃあ、それを可能にさせるものってなんだろうって考えたときに、いちばん説得力があったのが“赤唐辛子”と“ピンクペッパー”です。ふつうは使わないですよ、こんな刺激が強い素材。でも実花ちゃんの香りならあり得るなと思ったのです。ピンクペッパーは超レアな素材で、なかなか売っていない。そんなところも蜷川実花らしいと思いました。なにより色がかわいい。ポジティブなトウキョウルージュにぴったりです。赤唐辛子にいたっては、トウキョウルージュが使わなかったら、誰が使うんだって思ったくらい(笑)、この香りの特徴になりました。

「パリネージュ」の“ヴィオラ”も、精油そのものは決していい匂いとはいえなくて、香りが四角いというか、要するに角(カド)がある香りで、オイルとしては独特なんです。でも実花ちゃんのいう“無重力感”をパリネージュで表現するときには、なくてはならない香りになる。

蜷川 それで、「パリネージュ」はどんなイメージ?

Chico ある朝早くにドアを開けて一歩外へ出たら、パリの街が雪景色で、空気がキーンとして、キュッてする感じ。この“キュッ”という感覚が、パリネージュを嗅いだときに感じるパキッとした印象で、それをかなえているのがヴィオラの“角”。なので、単体ではピンとこない香りでも、パリネージュに入れると、だんぜんメイクセンス(納得)なのです。

香りって、嗅覚から入って大脳に届いて、心理的・生理的作用をもたらすものなので、実花ちゃんの“こうでありたい”という効能と香りをドッキングさせることが、今回のブレンドオイルのいちばんの利点にしたかった。だから素材となる精油選びがものすごく大事で、香りの精度もものすごく高いものを選んだつもりです。


蜷川実花×SHIGETAコラボオイル 「VOYAGE BY MIKA NINAGAWA」発売!

オーダーは、“いつも最高の自分”をつくるオイル(3)

自分の可能性をひろげたい、つねに最高の自分でいたいというひとに

――今回Chicoさんは、蜷川さんの話を聞いて思いを探るという、プロファイリングのようなことをしたわけですが、その感想は?

Chico 改めて自立している方だと思いました。そして、なにが中心かというとやっぱり仕事が軸にある。それはもう明確ですね。よくオンとオフの区別がないといういい方をしますけど、それともちょっとちがうかな。まず生活の基本がオンなんですよ。で、いかにパフォーマンスを上げるかのためのオフがある。まさに、自分の可能性をひろげるための無重力です。ですから、実花さんはどういう女性かといえば、そのまま、この3つのオイルに凝縮されていると思います。

蜷川 そうですね。これ以上でもこれ以下でもない。ふたつじゃ足りなかったし、4つつくりましょうっていわれたら、ちょっと思い浮かばなかった。なにより、私が伝えたたくさんのことばを“香りに翻訳”していくという作業は、Chicoちゃんじゃなきゃ絶対できなかったと思う。あらためてすごいよね。尊敬しちゃいます。そしてうらやましい。ビジュアルは2Dなので、平面的な視点でしょ。対して、香りだとか音楽って360度ぜんぶ満たすものなので、それができる仕事はおもしろそうだなと思う。ほんと、うらやましいです。

――SHIGETAオイル愛用者の蜷川さんにとって、「VOYAGE BY MIKA NINAGAWA」はこれまで以上に最強のオイルとなりましたね。

蜷川 そうですね。SHIGETAのオイルは、私にとって“レスキューオイル”でもあるので、ハードな場所にこそもっていきます。で、まわりもしんどそうだなと思えばおすそ分け。ささっとつけて、みんなで「はー」って(笑)。とくに映画の現場ではリアルに助けてもらいました。それくらい大好きなSHIGETAのオイルのあたらしい香りづくりにかかわれて、夢のようです。すごくうれしくて、さっそくみんなにもプレゼントにしたい。

3種類の香りをイメージする ポストカード3枚付き

Chico パッケージもお楽しみです。これも実花ちゃんと一緒にこだわってつくりました。これにかんしては完全に購入する側の目線。パッケージもある意味主役で、ずっと残るものがいいよねって。

蜷川 そう、手にすればきっと、大事にしていただけるものだから、自分のためにはもちろん、プレゼントにもお薦めです。個人的には、女性から女性にあげるのがすてきだと思う。んー、でもよく考えたら、これはある意味、戦闘グッズ(笑)。パキッとした香りなので男性でもぜんぜんOKかも。いずれにしても、成熟した大人の方が使ってくれたらいいなと思っています。最初はおどろきのある香りですが、どんどんなじんでいくはずです。

Chico 自信作です。自分の可能性をひろげたい、つねに最高の自分でいたいというひとにぜひ使っていただきたい。
コラボオイルは私にとって初めての経験。楽しかったです。実花ちゃんありがとう!

SHIGETA|蜷川実花 011

VOYAGE BY MIKA NINAGAWA(ボヤージュバイミカニナガワ)
価格|1万2600円(11月30日より限定発売中)
<セット内容>
トウキョウルージュ、パリネージュ、シャンハイノワール[各5mL](3本1箱入り。ロールオンタイプ)
トウキョウルージュ
効能:自分の可能性をひろげる
赤唐辛子/ピンクペッパー/シナモン/レモングラス/アカマツ
パリネージュ
効能:無重力になる
ヴィオラ/サイプレス/クラリセージ/ペパーミント
シャンハイノワール
効能:知的なセクシャリティを引き出す
ジャスミン/ヴェチパー/サンダルウッド/ガルバナム/アミリス

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