CHANEL|ジョー・ライト監督、ブラッド・ピットを起用した広告フィルムの舞台裏を語る
BEAUTY / NEWS
2015年2月13日

CHANEL|ジョー・ライト監督、ブラッド・ピットを起用した広告フィルムの舞台裏を語る

N°5のあらたな顔に初の男性アイコン、ブラッド・ピットを起用

ジョー・ライト監督が語る、新広告キャンペーンの舞台裏

シャネルの伝説的フレグランス、N°5の新広告キャンペーンに、ブランド初となる男性アイコン、ブラッド・ピット氏が登場して大きな話題となっている。すでにテレビコマーシャルなどで目にした方も多いだろう、あの印象的な映像作品を手がけたのは、映画『プライドと偏見』で高い評価を得たイギリス人映画監督、ジョー・ライト氏。このエキサイティングなコラボレーションについて監督が想いを語った。

Text by FUJITA Mayu(OPENERS)

「N°5はタイムレスな存在、つまり女性そのものを呼び起こすのだ」

シャネル N°5について、20世紀の歴史的アイコンと捉えるひともあれば、永遠の女性らしさを表現するベストセラーの香りと言うひともあるだろう。あらたな広告フィルムを手がけたジョー・ライト監督によれば、シャネルN°5とは「あたらしく作られつづける非凡な存在」なのだという。

ココ・シャネル本人にはじまり、マリリン・モンロー、カトリーヌ・ドヌーヴ、ローレン・ハットン、ニコール・キッドマン、そしてオドレイ・トトゥと、これまで数々の女優がミューズを務めてきたN°5の“顔”に、ブラッド・ピットを起用するというセンセーショナルなアイデアは、こうした考えに基づいている。それは1921年、ロシア最後の皇帝が見出した天才調香師、エルネスト・ボーの手によってはじめて、80種類もの成分を用いた革新的な香りで人びとを魅了したシャネル N°5がそうであったように、フレグランス業界初の試みである。

CHANEL|シャネル 02

男性の目を通して女性の香りを表現する今回の広告フィルムは、さまざまな常識を覆して“革命的”と呼ばれたシャネル N°5に、そして、もっとも革新的な存在として確立してきたシャネルというブランドらしい試みといえるだろう。

CHANEL|シャネル 03

左からブラッド・ピット、ジョー・ライト監督

CHANEL|シャネル 04

「まさにすばらしい撮影で、決して忘れられないものになりました」と、ライト監督。「気に入っているのは、ワイドショットからどんどん近づいて、最後はブラッドのクローズアップになるシーン。彼は容姿が美しいばかりでなく、どのように台詞を表現するかを知り尽くした、すばらしい俳優です。憧れのひとが期待以上であるという体験は、いつもうれしいものです」。今回ライト監督が手がけたのは、ある香りに魅せられた男性の記憶、想い、夢を捉えたいくつかのショートフィルム。「それぞれの短編が、短い詩を想わせます」と、今作の仕上がりについて振り返る。

実際、がらんとした空間に立つブラッドが、カメラに向かって語りかけるひとつめのフィルムは、まさにロマンティックな香りへのオード(叙情詩)といえる。監督いわく、このフィルムに一度観たら忘れられない魔力をかけたのは、ブラッドの声にあるという。「顔立ちのよい男優はたくさんいますが、ブラッドの声は彼の魂を感じさせ、私たちを感動させるのです」。魂が魂に語りかける──彼の発する一言一言が、観る者の感情を高揚させ、忘れられない強烈な印象を残す理由はそこにある。

「私が創りたかったのは、驚くほどシンプルで、強いフィルム。演技そのものに焦点を絞ったフィルムでした」。そう語る監督は、まずブラッドにN°5について個人的に考えるよう促し、そしてN°5が人びとにとってどんな意味をもつ存在かを話し合ったという。「重要なのは、シャネル N°5がいかに革新的なフレグランスなのか、を忘れないこと」とは、今回のキャンペーンのアイコンであるブラッド・ピットの言葉。「N°5はいつの時ももっともアイコニックな女性のフレグランス。何年にもわたってこの香りが成功してきたのは、エレガントなシンプルさと同時に、複雑さを持ち合わせていること。ひとの感情や美の概念を超越して、タイムレスな存在、つまり女性そのものを呼び起こすのだ」。

ブラッド ピットの起用は、マドモアゼル シャネルが出会った男性たちを想起させる。彼らがいかに彼女の人生に寄与し、いかに彼女のイメージを広げたのか。この香りは近づきやすいけど、夢やラグジュアリー、魅惑の象徴でもある。「この香りは男性を惹きつけるために創られたようには見えませんが、実際には男性を惹きつけるのです」そう語る監督はさらに、「N°5はさらにそれ以上の存在。性を超えたもののように感じられます」とつづけた。「多くの香水はたやすく見分けることができ、ある時代に関連付けることができる。しかしN°5については、それができません。そしてこの点こそ、女性たちがN°5を愛する理由なのだと思います」。

まるでかつての恋人に詩を聞かせているような、静かで、穏やかで、そして力強いブラッドの声にのせたラブレター。彼は愛の只中にいて、それらの言葉が喚起する思い出や夢、空想にひたり、懐かしんでいるようだ。現在ショートストーリーは第2弾が発表されたばかり。彼が愛するひとは誰なのか? N°5の香りが誘う、心をとらえる愛の詩はつづく。

シャネル カスタマー・ケア・センター(香水・化粧品)
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