手を愛しむ、手を楽しむ、手を育む。 Hermèsの馬具職人へのリスペクトが感じられる、 新ビューティ〈レ・マン・エルメス〉が発売!|HERMÈS
BEAUTY / FEATURES
2021年10月26日

手を愛しむ、手を楽しむ、手を育む。 Hermèsの馬具職人へのリスペクトが感じられる、 新ビューティ〈レ・マン・エルメス〉が発売!|HERMÈS

HERMÈS|エルメス

ものづくりにとって手は最も慈しむ存在。職人へのリスペクトから生まれた最高級の手にまつわるビューティシリーズがエルメスから発売される。メゾンならではのこだわりが詰まった、品質と遊び心をいち早く手に入れたい!

Text & Photo by KITAHARA Toru

手は語る。
筆者はそう考えることが多い。その人の手を見ていると様々な情報が入ってくる(気がする)。以前、編集者としてページを作るために「手相観」を学んだことがある。手相というのはとても愉しいもので、大きな流れを掴めてくるとその人の人となりがわかってくる(気がする)。手相観の先生から「非公式の弟子」と言われたこともある。調子に乗って人の手相を観るとそれなりに視えてくるものがあって、それもまた愉しい。
何が言いたいか、というと手は語るということだ。その人の仕事が見えてきたり(ペンだこがある人は減ったけれど、昔は何かを書く、描く人にはペンだこがあったり、技術系の方は指先が荒れていたりと特長的な方もいらっしゃる)、暮らしむきを感じたりすることもある(手の手入れの良さから丁寧な暮らし方をされているのだなぁ、と想像したりする)。また、手は何よりも人の中にある何か(これは本当に何かとしか言いようがなく、性格かと問われると性格であり、正確ではないというしかない何か)を感じてしまうこともしばしばである。「たたずまい」「しぐさ」という単語が近いのかもしれないが、人の中に奥深く潜んでいるその人の核とでもいうべきものが手にはどうにも現れている(気がする)。
Hermès (以下「エルメス」)は職人を大事にしている。職人の手から生まれるアイテムはすべてが素晴らしく、また人の手から生まれる物だけが持つ力を随所から感じることもある。だから大事にするという言葉以上に職人の尊さをわかっているメゾンなのだと感じる。「手仕事」という言葉が持つ人の温もりを感じさせてくれるメゾンだとも思う。
〈ルージュ・エルメス〉から始まったエルメスのビューティは〈ローズ・エルメス〉へと繋がれ、エルメスの導く、上品で、優雅な美しさを具現化するようになった。
そして、今回は〈レ・マン・エルメス〉。エルメスの真骨頂と言っても良いかもしれない。手のケアと美に関するコレクションがスタートする。
ざっとラインナップを筆者の感想付き(体験談)でご紹介したい。
ハンドケアクリーム。これこそが非の打ち所がないハンドケアクリームと言って良いのではないか、と思った。資料を読むと「職人の手は、美しいしぐさと素材を輝かせる技を司っているのです。手は直感的で才能にあふれたかけがえのないもの。」(資料より抜粋)の言葉通り、このハンドケアクリームは職人たちに使用してもらい、職人たちが実際に使い作業するときに「良い」ものをつくったと聞いた。その使用感は確かに肌に潤いとしっとり感を与えてくれるのだが、つけた直後、その指でスマートフォンを操作してもなんの違和感がない、つまりはオイルが手にある感じがしないのである。エルメスは「第二の肌」というが「手当て」という言葉を思い起こさせるほど、手に新たな力を与えてくれるものだと感じた。
「Cosmos Natural(コスモスナチュラル)」の認証を取得していて、天然由来成分98%配合。大自然の中に身を委ね、大きく息を吸い込むが如く、天然由来成分は手を包み込んでくれる。中でもホワイトマルベリーエキスはエルメスの象徴的成分でエアロポニックス栽培(土を使うことなく栽培する)された成分。肌をなめらかにし、均一に整える効果があるというものだ。実際に長時間経った後(執筆中一日経った)でも肌の質感は普段とは違うしっとりした感じがあり、手をガードしてくれる感覚が残っているが、まったくべとついたりはしていない。
ベースコート。天然由来成分を69%配合するネイルエナメルのベースコート。半透明のミルキーカラーで、爪を保護しながらもネイルエナメルを塗りやすいように下地を整え、色もちを良くする。実際に塗っていただいたのだけれど、ベースコートだけでもしっかりとした爪を演出してくれる印象。ネイルエナメルがふっくらとして、立体感を出していると感じた。
ネイルエナメル。全24色が発表された。その中でエルメスの色というべきオレンジ、エルメスのシグニチャー<33 Orange Boîte(オランジェ・ボワット/オレンジの箱の意)>を早速塗っていただいた。自分がエルメスになった気分である。横に塗っていただいたのはオレンジボックスの縁を彩り、そのオレンジをさらにオレンジとして際立たせているブラウン<95 Brun Bistre(ブラウン・ビーストル)>を塗ってもらった。2色の組み合わせでますますエルメス気分が満喫できた。ちなみにブラシが太いので、エルメスのカラーのボリュームある色彩をたっぷりつけられるので、立体感ある演出が可能になった。
ネイル&キューティクルケアオイル。これまた爪の甘皮が生き返る気分を味わった。100%天然由来成分、Cosmos Natural認証のケアオイルで、ティアクリスタルのオイルやホワイトマルベリーエキス、ビタミンEなどをブレンドした5つの植物成分が爪を優しくケアしてくれる。特に痛んではいなかった自分の甘皮だけれど、ハリというか、強さをもらった感があり、これは手放せなくなりそうだ。
トップコート。「エナメル職人の仕上げの一筆のようなもの」とエルメスからのメッセージ。ボリューム感がさらに色彩の奏でるフォルテシモのように強く輝く。美しさにそうができて、ネイルに深みが生まれる。
エルメスの手にこだわった〈レ・マン・エルメス〉。職人気質のエルメスらしいラインナップ。
2021年10月20日(水)より発売。エルメス銀座店、エルメス オンラインブティックでは10月15日(金)より先行発売。
問い合わせ先

エルメスジャポン
www.hermes.com

                      
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