第3回 『アンチエイジング-ライフスタイル』トークショウ(山野エミールさん)
『アンチエイジング・ライフスタイル』トークショウより
私のアンチエイジングは、ただいま、人体実験中
ーー山野エミールさん(株式会社ヤマノ アンド アソシエイツCEO)
私が進行を務めた公開講座『アンチエイジング-ライフスタイル』トークショウには、藤原美智子さん(ラ・ドンナ主宰)、山野エミールさん(株式会社ヤマノ アンド アソシエイツCEO)、重松 理さん(ユナイテッドアローズ・会長兼CEO)、鈴木正文さん(新潮社 ENGINE編集長)の4名に参加いただきました。
公開講座の抜粋ではありますが、4名のパネラーの発言はとても貴重なものばかりなので、オウプナーズでご紹介いたします。第2回は、山野エミールさんです。
構成=斎藤糧三写真=Jamandfix
ストレスは人間関係のなかにしかない
これまで人一倍働いてきたと自負していますが、振り返ると、働きすぎてそのツケがきたようで、
いま流行のメタボリックシンドロームになりかけていました。
それと、母親が糖尿病で、私にもその兆候があって、薬や医者に頼っていたんですね。
都会にいるとどうしても自分にあまくなってしまうので、60歳を過ぎて、“自然に帰ろう”と思ったんです。
それで、いまでは隔週で、群馬県の水上という温泉地で田舎の生活をしています。
田舎にいると、食べることも山菜や野菜中心になって自然に気を遣うようになりますが、からだも動かします。
森の中を歩くだけで血圧がスッと下がります。
僕に言わせると、ストレスは人間関係のなかにしかないんですね。
いまは“森林浴”なんて洒落た言いかたをしますが、田舎での生活はスピリチュアルにものすごく大きく左右することを実感しています。
山野エミール流の好奇心とは
“からだにいいこと”という情報はインターネットにもTVにも雑誌にもあらゆるメディアに氾濫していますが、僕は自分が実行していることは「人体実験」だと思っているんですよ。
ENGINE編集長の鈴木正文さんは、ハヤるとなんでもまずやってみるので尊敬していますし、ユナイテッドアローズの重松会長はとても実直で決めたことをビシッと実行されますが、その点僕はいいかげんなんです。自分の身体が欲しいなと思うものを素直に取り入れることが好奇心だと思っています。
たとえば、昔から早起きなんですが、朝起きたらまずからだを動かす。田舎で自転車に乗って爽快に汗をかき、風を受けて、どこにでも入っていく。そうやって自然回帰してくことで環境問題に対する意識なども高めていきます。
食べることに関しても、一時、炭水化物を節制することで4~5キロ痩せましたが、空腹とのたたかいはとても我慢を強いりますね。
ですから、我慢しないで、好きなものの量を減らすように考えます。
アンチエイジングは個々の努力しかない
私が考える“アンチエイジング”は、これから加齢にともなうダウンヒルに加速がつかないようにすることだと思っています。
サプリメントや薬に頼ることは果たしていいことなのだろうかと思ったら、まず自分の口から入れるものを考えてみる。そうやって自分の考え方を信じて、努力を積み重ねて行くしかないと思うのです。
Profile
山野エミール
(株)ヤマノ アンド アソシエイツ CEO
1946年5月29日 東京生まれ。明治大学経済学部卒。
株式会社ヤマノアンドアソシエイツを創立、食品からファッション、化粧品にいたるまで、ヨーロッパ、USAブランドの日本マーケット参入のコンサルティング、マーケティング、輸入販売を行い現在に至る。また、この数年、世界の古都、フィレンツェ/京都の文化、伝統工芸、ビジネス交流プログラムにも携わり、交流を促進してきた。「自然治癒」、「予防医学」を、今後のマーケティングのキーワードと捉えている。
http://www.yamano.co.jp
「アンチエイジングは目的ではなく手段である」という前提で、公開講座『アンチエイジング-ライフスタイル』を企画しました。
私が尊敬する素敵なゲストの方々から、とても参考になるお話の数々をうかがうことができました。
個人的に「自然回帰って内省的な部分もあるよな~、眠った感性を覚醒させてより良くいきていこうというスタンスって、アンチエイジングの目標になるな」と考えていたところ、山野さんはまさにそのようなアンチエジングライフスタルを実現されていました。
日々の仕事に忙殺されている私には、隔週の水上行きはキツいですが、代々木公園からはじめてみようと思ってます。
先日、山野さんが日本で手がけられている世界最古の薬局「サンタ・マリア・ノヴェッラ」のコンセプトを取り入れた「GIAGGIOLO銀座(ジャッジォーロ銀座)」にいってまいりましたが、「自然治癒」「予防医学」の発想がメニューにちりばめられています。
とくに、抗炎症作用のあるαリノレン酸を含むオリーブオイルを「酸化させずに提供しようとしているな~」というポリシーが料理を通じて伝わってきました。
また、ハーブティーの「香りのパンチ」がすさまじく、あまりのインパクトで、アロマセラピーの勉強を始めました。