第15回:なまけた毛穴を鍛えましょう(3)
Beauty
2015年4月7日

第15回:なまけた毛穴を鍛えましょう(3)

第15回:なまけた毛穴を鍛えましょう(3)

photo by FUKUDA Emikoedit&text by SOMEYA Harumi

“デコルテ”が美人をつくる

首から胸元にかけてを“デコルテ”と言います。そしてここは、とても年齢が出やすい部分。鏡を見てください。くすみやシワはありませんか?もしあったなら、毛穴がなまけている状態です。ですから、この部分もスプーンでケアしましょう。

まず首をパッティング。面積が広いのでスプーンは大きめのものを使います。あごを少し上げ、首を伸ばしたら、顔のパッティングと同じように、スナップを利かせてパタパタパタ。100回を目安にたたいてください。たるみが出やすいあごの下も忘れずに。

100回たたくというのは、いわゆる“首の百たたき”です。着物を着ていた昔の女性は首のお手入れを大切にしていました。着物は首の美しさが際立ちますからね。実際、首がキレイでないと美人とは言われなかった時代もあるそうですよ。どんなに顔が美しくてもダメ!って。だから、パタパタとたたいて美を磨いていたのだとか。キレイになりたいという思いは昔も今も同じなんですね。

さて、次はフェイスラインです。スプーンは同じく大きめのものを使いますが、こちらは、たたくのではなく、リンパを“押して流す”。あご先の下からスタートし、輪郭に沿ってグイグイと押し上げるように当てていきます。終点は耳の下のリンパ節。これを左右とも行います。血液とリンパの流れが促進され、フェイスラインが引き締まります。

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あご先の下から輪郭に沿って、グイグイとフェイスラインを押し上げるように

マドラーでピンポイントケア

耳の下から鎖骨にかけてはマドラーを使います。なければ小さいスプーンでも構いませんが、老廃物が溜まりやすい鎖骨の部分を刺激するためにはマドラーのほうが効果的です。しかも、柄が長いのでとても使いやすい!

耳の下のくぼんだ部分には美容のリンパがあります。よって、そこから鎖骨の入り口に向けてが大事なポイント。オイルを使ってマッサージするだけでお肌に透明感が出てくるんですよ。だから、マドラーでもここを中心に刺激します。耳の下のくぼみから鎖骨に向かって、リンパを押し流すようにグーッと滑らせ、最後は肩の後ろまで流し切るように。埋もれていた鎖骨も登場してきます(笑)。

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耳の下から、首→鎖骨の始まり→鎖骨に沿って→肩の後ろに流す、という具合に、L字を書くようにマドラーを滑らせます

マドラーは目もとのケアにも最適です。頬など他の部分に比べると、目の周りの皮膚は1/3の薄さ。だからしわやクマができやすい。むくみも気になりますよね。そんなときはこのケアをしてみてください。目頭の下から筋肉の流れに沿ってグーッと、こめかみに向かって押しながら滑らせます。目の上も同じ要領で行います。終わったあとは、リンパの流れがよくなってスッキリ。眼精疲労も改善します。目の周りはデリケートなうえ、非常に狭い部分なので、ふつうではなかなか思うようには押せません。でもマドラーなら簡単にケアできるんですよね。

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内側からこめかみに向かって、やさしく押していきます。デリケートな部分なので、こすったりしないように

偉大なるスプーン

スプーンの丸いラインは、顔だけでなく、カラダのさまざまなカーブにもフィットします。たとえば、脇の下、ひざの裏、足の付け根(そけい部)など。そして、これらの部分にはリンパ節が存在します。となれば、スプーンを使わない手はない。脇の下とひざの裏は、丸いラインを当てて挟んだら、腕は上下に、足は前後に動かすと、スプーンが押さえ込まれ圧力を加えることができます。そけい部は、丸いラインを当て、中央から腰骨に向かって押し流します。

さらにスプーンは“内側”も使えます。お風呂上がりや蒸しタオルを当てたあとの“毛穴が開いた状態”のとき、黒ずみが気になる鼻などにスプーンの縁を直角に当て、びゅーっと滑らせると、毛穴に溜まっていた皮脂が出てきてすくうことができるんです。イメージとしては、アイスクリームをすくう感じですね。口の下のざらついた部分は、舌を入れて膨らませるとうまくすくえます。

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小鼻の部分にスプーンの縁を直角に当て、鼻先に向かって軽く滑らせるとスプーンに皮脂がペタッと

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化粧水はたっぷり使いましょう

毛穴を開かせて皮脂汚れを取ったあとは、冷蔵庫で冷やした化粧水や引き締め効果のある収れん化粧水で、水分補給をしながら毛穴を閉じさせましょう。そのあと、冷えたスプーンで黒ずみが気になる部分をペタッと押さえれば、さらに毛穴が引き締まります。

こんな具合に、スプーンはいろいろ使える。だんだんスプーンに見えなくなってきます(笑)。

ちなみに、背中には“ゴムベラ”がいいですよ。パックするときはゴムベラにパテのようにつけて塗っています。そのあとは、カーマインローションを含んだコットンを輪ゴムで巻いてパンパンパンと。背中をケアするのにちょうどいい重さとスナップなんですよ、ゴムベラって。視界に入らないので油断しがちですが、他人からは意外と見られている背中。露出が増える夏に向け、キレイにしておきましょう。

           
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