第4回 『アンチエイジング-ライフスタイル』トークショウ(重松 理さん)
『アンチエイジング-ライフスタイル』トークショウより
ノンストレスな生活環境をつくりだすことこそが、アンチエイジングです
~重松 理さん(ユナイテッドアローズ・会長兼CEO)
オウプナーズで開催をお知らせした「第1回 世界アンチエイジング医学 日本会議(The Dawn of Anti-Aging Medicine)」は無事終了いたしました。
ご来場いただきましたみなさまにはありがとうございました。
私、斎藤糧三が進行をつとめた公開講座『アンチエイジング-ライフスタイル』トークショウには、
重松 理さん(ユナイテッドアローズ・会長兼CEO)、藤原美智子さん(ラ・ドンナ主宰)、山野エミールさん(株式会社ヤマノ アンド アソシエイツCEO)、鈴木正文さん(新潮社 ENGINE編集長)の4名に参加いただきました。
公開講座の抜粋ではありますが、4名のパネラーの発言はとても貴重なものばかりなので、
オウプナーズでご紹介いたします。第3回目は重松 理さんです。
構成=梶井 誠(本誌)写真=Jamandfix
ファッションは、自分が生きている瞬間の証である
私は大学卒業以来、ずっとファッションとかかわってきています。
私たちが文化的生活を送るためには、いわゆる「衣食住」が不可欠ですが、生命を維持するための「食と住」に先だって、「衣」は3つの大きなファクターのトップに位置づけられています。
これを私なりに解釈すると、「流行のなかの自分」や「自己イメージ」を服飾で体現し、ライフスタイル全般においてそれが高い次元で実現したときにもたらされる“精神的高揚”が、
アンチエイジングに通じて、人が生きることの源なのかもしれません。
時代の気分を体感するファッションを身につけることで、たのしい気持ちになったり、ゆたかさを感じたり、
自分のあたらしい面を発見したり‥‥。
「衣」はそれを実現させるための素晴らしいパーソナル・ツールだと思います。
毎日の生活をちょっとお話しすると、朝は7時20分に起きます。
メールをチェックして、神棚の水を換え、食事をします。
じつは今年の年初から朝食を抜いて、朝は青汁とフルーツだけです。その後、シャワーを浴びて、9時に出勤します。サプリメントは、にんにくカプセルと、ビタミンC、玄米酵素を摂っています。
朝食を抜いたのはある本を読んでから、また、今年の初めに会った友人が痩せていたので話を聞いたら、夜の炭水化物だけを抜いているとのことだったので、朝食を抜いて炭水化物に気をつけて生活したら、約5ヶ月で6キロ痩せました。
夜は、じつはいまが生涯のなかでいちばん酒量が多いのですが、なるべく12時過ぎには帰宅するようにして、メールをチェックして、シャワーを浴びて、サプリを摂って就寝します。
心身ともに絶好調の秘訣とは
心身ともに絶好調というのは、ノンストレスの状態のことだと思います。
ノンストレスというのは、換言すれば、やりたいことをやれるような、いいたいことをいえるような環境だと思います。
人がゆたかさを感じるのは、問題が何もない状態や、問題解決をしたとき。
いきいきとたのしく生活できるノンストレスな生活環境を自らつくりだすことこそが、アンチエイジングだと思います。
パーソナルなアンチエイジングを目指して
私たちユナイテッドアローズには、お客さまひとり一人のための「パーソナルスタディイング」というサービスがあります。
これは専任のスタッフにより、お客さまがイメージをお持ちの場合は、それに沿ったコーディネートをお手伝いし、
そうでないばあいは、お客さまに幅広いご提案をさせていただくというものです。
斎藤糧三先生が「アンチエイジング治療は、まずアンチエイジングの目標を構築して、個々のプログラムを展開していく」と提言されているのと似ていると感じます。
Profile
重松 理
株式会社ユナイテッドアローズ代表取締役会長
1949年神奈川県逗子市生まれ。73年明治学院大学経済学部卒業後、洋服好きを貫き、アパレル業界一筋。婦人服メーカーにて営業を経験した後、76年セレクトショップの草分けとなったBEAMS設立に携わる。BEAMS第1号店店長を皮切りに、プロデューサー的役割を果たす。株式会社ビームス常務取締役を経て、ビームス退社。89年10月株式会社ワールドとの共同 出資により、株式会社ユナイテッドアローズを設立、代表取締役社長に就任。2004年取締役会長に就任。逗子生まれで海をこよなく愛する、現在57歳。
http://www.united-arrows.co.jp/
重松さんはテレビなどのメディアでは「寡黙でダンディなお方」というイメージをもっていました。
事前打ち合わせでお邪魔したとき、メチャメチャHOTで情熱的♥で、さらに片時みせる経営者のクールさと思慮深さ……惚れました。スズキさんのファンだったのですが、もうこれは二股断行です。
私情はさておき。
資本主義経済において、商品(サービス)と対価を(基本的に等価で)交換するのが商業の本質であったと理解しています。
医療はサービス業だという人が増えてきましたが、保険制度という社会主義的な福祉制度に根ざした日本の医療において、医療の担い手が自らをサービス業だと言い切ることに僕は抵抗を感じていました。
重松さんのお話をうかがっていると、ユナイテッドアローズは服という物質以上のものをクライアントに提供しているのだなーと感じたのと同時に、いまアンチエイジング医療に携わる僕にとって、以前よりもアパレルの世界が近い存在にかんじられたのでした。