Thule Revolve Spinner メンズディレクター/バイヤー鷲頭直樹氏の場合
FASHION / FEATURES
2019年7月19日

Thule Revolve Spinner メンズディレクター/バイヤー鷲頭直樹氏の場合

スーリーのハードトロリーは、ポーランドの自社工場で一点一点、時間をかけて作られている。直線と曲線を組み合わせ、無駄な要素を削ぎ落としたデザインが都会の風景に馴染む。コーデュロイジャケットを軸にした、鷲頭氏の大人カジュアルにも相性がいい。

スーリーというブランドイメージについて

休日はサーフィンに出かけることが多いという鷲頭氏。スーリーとの出会いは、友人がサーフボードを運ぶために使用していたキャリアだったそうだ。
「今回エストネーションで取り扱うまでは、車載用キャリアのブランドという認識でした。これほど幅広いラインナップで、バッグやラゲージを取り扱っているとは知らなかったのです。こちらのトロリーもそうなのですが、目立つロゴがなく、シンプルなデザインというのがいいですね。同業者があまり使っていないというのも、自分にとっては大きな魅力です。わりとファッション玄人向けなのかなぁという印象を受けました」
―スーリーのバッグやラゲッジが日本で正規販売されるようになったのは、2010年代から。広告やイメージヴィジュアルにあえてプロのモデルを起用せず、同社の従業員や実際に製品を愛用しているアスリートたちを起用していますよね。
「トラベルバッグは特に、ファッションというよりギアとしての側面を重視します。だから、嘘っぽく見えてしまうのは嫌なんです。スーリーはヴィジュアルから世界観がしっかり伝わるし、好感が持てるのはそうした理由があるのですね。あまり詳しく知らなかったのですが、カタログも非常に洗練されていますね。今までないバッグブランドとして、アウトドア好きの人からも今後注目されるでしょうね」
素材には強度が高いヴァージン・ポリカーボネート素材を100%使用。リサイクル・ポリカーボネートの場合、成型時にムラができやすく、部分的な劣化が起こりやすいからだ。正面のパネルを切り替えているのは、凹みやすい中心部の強度を高めるための工夫。

トロリーはとにかく壊れないことが最優先

―こうしたハードタイプのトロリーは、実際のところ選択肢が少ないですよね?
「海外に行くと、ファッション業界人のほとんどが同じブランドのトロリーを使っていますね。そのブランドのトロリーはよくウィールが壊れるようで、空港や街中で引き摺っている姿を見かけます。海外のトランジットでは、トロリーは手荒に扱われていますからね。ですから、僕はハードタイプのトロリーにいい印象を持っていなくて、これまでずっと2輪のソフトタイプのキャリーを愛用していたのです」
左:前後のウィールの大きさを変えることで、凹凸のある路面ではリアウィールでスムーズに移動できる。また、前面側の収納スペースを広く取るという利点もある。右:伸縮するキャリーハンドルには、Vチューブ・テクノロジーという技術を採用。四辺のうち一辺をV字にすることでハンドルのガタつきを低減させ、押す力がしっかりと伝わる。
―スーリーのRevolveシリーズは、車載キャリアで培ってきた金属と樹脂の加工技術を活かした高い剛性のボディとタフなディテールが特徴です。
「ハンドルを伸ばして引っ張ったとき、グラつかないのがいいですね。ウィールがしっかり地面を捉えて、スムーズに移動できます。こうしたディテールの作り込みも、物欲をそそりますね。スーリー社独自の耐久性テストを経て、厳しくチェックされているから、ボディの堅牢性も高いのですね。僕の場合、一回の海外出張で約10日間ぶんの衣類を持ち運びますので、特に冬は相当な量になってしまうのですが、このサイズ感なら大丈夫そう。これからの出張に、Revolveを使うのが今から楽しみです」
ウィールの次に壊れやすいジッパーも、非常に強度の高いパーツを採用。刃物などで強引に切られたとしても、噛み合わせ部分に仕切りがある構造なので内部に手が届かない。
左:伸縮するハンドルの収納部付近には、スライド式のIDホルダーを備えている。右:前後のコンパートメントをつなげるジッパーには、破損しにくいジッパーを採用。2つのジッパースライダーの先端を差し込んで固定する。国際規格であるTSAロックを装備。

スーリーは今後の成長が楽しみなブランド

―今後、スーリーは日本国内でどのように認知され、ブランドとして成長していくのでしょう?
「これまで培ってきたブランド哲学がブレない限り、ユーザーからの指示はより強くなるのではないでしょうか? トラベルバッグやアウトドアバッグはもちろん、特にカメラバッグやスキー&スノーボード用バッグといった、プロスペックが要求されるカテゴリーは日本市場でも大きな伸び代があると思います。ファッションに敏感な層に限らず、一般的なユーザーへの落とし込みが上手く出来れば、ブランドイメージを落とすことなく、高い認知度を得られるはず。実用性に優れ、洗練されたイメージのインポートブランドながら、こなれたプライスという点も大きな可能性を秘めていると期待しています」
全4サイズで、機内持ち込みが可能な2サイズと、大型の2サイズ。それぞれ、ブラック、グレー、ネイビーの3色で展開。今回鷲頭がインプレッションを行なったのは、一番大きな97ℓタイプ。今回エストネーション六本木ヒルズ店で行われるポップアップショップで販売される、日本限定30個のホワイトバージョン。こちらの容量は33ℓ。右:Thule Revolve Spinner 75cm/30” [W51×H75×D31cm] 8万6000円、左:Thule Revolve Carry On Spinner 55cm/22” Limited Edition [W35×H55×D23cm] 5万8000円
北欧ブランドらしい洗練されたフォルムがRevolveの大きな魅力。トップとサイドには、手持ち用のハンドルを装備。フェルトが貼られた内部には、シャツやインナーなどの収納に便利なメッシュポケット付きの仕切りが付属。内部の凹凸を少なくしてデッドスペースを低減することで、荷物スペースを有効に使えるようにデザインされている。
THULE(スーリー) POPUP STORE
2019年7月30日(火)~8月13日(火)
エストネーション六本木ヒルズ店
住所|東京都港区六本木6‐10‐2 六本木ヒルズ ヒルサイド けやき坂コンプレックス1階・2階
TEL|0120‐503‐971
問い合わせ先

ゼット株式会社お客様相談センター
0120‐276‐010(携帯・PHS OK)
https://zettshop.net/brand/thule

                      
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