JOHN LOBB│祐真朋樹、ジョン ロブの「チャペル」ついに完成!(コーディネイト編)
JOHN LOBB│ジョン ロブ
祐真朋樹、ジョン ロブで「MADE TO ORDER」する
モデル「チャペル」ついに完成!(コーディネイト編)
「JOHN LOBB(ジョン ロブ)」でパターンオーダーしたダブルモンクストラップ「チャペル」をフィッティングして、パンツ丈の直しを決めたファッションディレクター 祐真朋樹氏。「TOM FORD(トム・フォード)」と彼のスーツについて語ります。
文=オウプナーズ写真=原恵美子
トラウザーズの裾はダブルがエレガント
松田智沖 今回の「チャペル」は、パターンオーダーのMADE TO ORDER (メイド・トゥ・オーダー)でつくっていただきましたが、だいぶ足になじんできましたか?
祐真朋樹 そうですね、親指を動かしているんですけど、当たりもないし、フィット感はいいですね。トラウザーズの丈の長さをのぞけば(笑)。前にも話していますが、昔、靴のフルオーダーをしたときに“足のかたちなり”のひどい靴ができてきたことがあって、あれ以来、靴のオーダーは結構用心しているんですよ(笑)。
松田 たしかに、既製靴をベースにするパターンオーダーの方ができあがりの安心感はありますね。祐真さんは、トラウザーズの裾はどんな基準でシングル/ダブルを決めていらっしゃるんですか?
祐真 昔から個人的な思いこみなんですが、ダブルのほうがエレガントなんじゃないかという思いがあって、だいたいダブルですね。ダブルが好きなんですよ。
松田 トラウザーズのシルエットにかかわらず?
祐真 そうかもしれませんね、いま考えると。とくにこのスーツは、「TOM FORD(トム・フォード)」のバッキンガムモデルで、プリンス・オブ・ウエールズチェックの王道のオーソドックスな白黒のグレンチェックなので、余計エレガントに振っていますね。
松田 まさに王道ですが、祐真さんが着るとオーソドックスには見えないですね(笑)。
祐真 英国人のように腰が高いひとたちは、シングルで足首が見えるぐらいの丈がカッコイイんですが、僕たちみたいな体型には、ダブルの方が似合うというか、シングルだと物足りない(笑)。
松田 見た感じに物足りないということですか?
祐真 とくに僕なんかは身体がコンパクトだから、裾に重しがあると安心するんですよ。ジャケットなどトップスがヘビーだと、余計ダブルがバランスがいいですね。普通にダブルにしてはくイタリア人のほうが心情的に似ているのかも。
松田 なるほど。「トム・フォード」のスーツの職人は?
祐真 50代のイタリア人ですね。だから、話が合う(笑)。イタリア人の正装的な意識として、まずダブルがあるんでしょうね。
ジョン ロブ×祐真朋樹モデルの誕生!?
松田 先日、トム・フォードが来日したときに会われたそうですね。
祐真 今回は完璧に映画のプロモーションのための来日でしたね。『シングル・マン』はいい映画でしたね。キャスティングもいいし。ファッションで観るひとにはわからないけど、映画が好きなひとには響く映画だったと思います。トム・フォードはいいですね、やりたいことがはっきりしていて。
松田 たしかにそうですね。
祐真 インデペンデントで店を出して、映画を撮ってという、彼自身に興味がありますね。
松田 話は変わりますが、ジョン ロブの過去のアーカイブをベースにして、祐真さん好みの靴をつくることに興味はありませんか?
祐真 それはもちろん、やりたいですね。
松田 今度ぜひアーカイブの資料を見ていただき、よろしければご一緒させてください。
祐真 わかりました。楽しみだな。