PRODUCTS|カンパーナ兄弟の記念アイテムがリリース
デザイン活動20年を迎えたカンパーナ兄弟の功績を讃えて――
その足跡を象徴する記念アイテムがリリース
現代のラテンアメリカで、もっとも重要なデザイナーユニットのひとつがブラジル出身のFernando&Humberto Campana(カンパーナ兄弟)。サンパウロに拠点を構え、デザイン活動をはじめて20年。現在、スイスの「Vitra Design Museum」にてその足跡を辿るエキシビションが開催中。その功績を讃えた記念商品が日本に上陸した。
Text by OPENERS
デザインと社会のかかわりについて再考するきっかけとなる一冊と一脚
一般的な素材を用いてつくられる、超現実主義的なリサイクル手法……、カンパーナ兄弟のコンセプチャルな作品群は、現代社会を直視したものが多く、斬新なフォルムのなかに「社会への問題提起」が内包していることで知られている。
現在、「Vitra Design Museum」にて開催中のエキシビションに合わせてリリースされた「Antibodies」では、20年間に彼らが手がけてきた仕事を一挙公開。さらには関係者やデザイナー自らのコメントも紹介している。
Antibodies
Fernando & Humberto Campana
1989 - 2009
ページ数|128ページ・フルカラー
サイズ|W245×H325mm
価格|6300円
そして彼らの代表作のひとつである「Favela」のミニチュアも登場。
「ブラジルにおいてスラムや貧民街」という意味の名のこの椅子は、スラム街にある住居の構造がモチーフとなり、木の廃材の砕片を積み重ねてつくられている。ブラジルが抱える社会問題に一石を投じながらも、木の廃材の砕片を利用することで、優雅さと美しさを兼ね備えた商品へと変容させた。今回発売された「Favela」もミニチュアとはいえ、精巧なつくりには脱帽する。
Favela(miniature)
Fernando & Humberto Campana,1991
素材|natural wood
サイズ|W105×D117×H125mm
価格|3万8850円
デザインと社会のかかわりについて再考するきっかけとなる一冊と一脚。これまでの功績を讃えながら、カンパーナ兄弟の今後のクリエイションにも期待したい。
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