Mercedes-Benz|より環境に考慮したマイナーチェンジモデル
進化したメルセデスベンツSクラスAMG
より環境に考慮したモデルへとシフト
ダイムラーは、『S63AMG』と『S65AMG』のマイナーチェンジモデルを発表した。
文=ジラフ
このマイナーチェンジは、4月上旬にメルセデスのSクラスがマイナーチェンジしたことを受けてのものだが、搭載されるエンジンは基本的に変わらずに、S63AMGは6.2リッターV8(525ps、64.2kgm)が、S65AMGには6.0リッターV12ツインターボ(612ps、102kgm)が採用された。ただし燃費の向上やCO2の排出量が低減され、より環境に考慮したモデルへとシフトしていることが特徴だ。
トランスミッションは、S63には7速ATの「スピードシフト7Gトロニック」、S65には5速ATの「スピードトロニック」が組み合わされる。
その動力性能はもちろん世界屈指のものとなり、0-100km/h加速においては、S63が4.6秒、S65では4.4秒を記録。最高速はどちらのモデルもリミッターで250km/hとなるが、リミッターをカットすることで300km/h以上は可能ということだ。
AMGらしい、スポーツラグジュアリーな仕上がり
エクステリアのフロント周りでは、新デザインとなるエアロパーツやドアミラー、グリル、ヘッドランプが特徴的。新たにLEDデイタイムライトも採用されている。
リア周りではテールランプが一新され、LEDが52個組み込まれることとなった。またツインマフラーも新形状となる。
インテリアはAMGらしく、スポーツラグジュアリーな仕上がり。新デザインとなるAMGスポーツステアリングホイールにはパドルシフトが組み込まれ、よりスポーティな走りを楽しむことが可能。
またバーウォールナットウッドを使ったパネルやIWCデザインの時計が標準で装備されるなど、このモデルならではの雰囲気を堪能できる要素が満載だ。
安全面については、ベースとなるSクラスと同様に、アテンションアシスト、アダプティブハイビームアシスト、レーンキーピングアシストなどを標準で装備。
ヨーロッパでの発売は6月が予定される。
BRAND HISTORY
自動車の歴史をひもとくとき、その先駆者として辿りつくのがゴットリープ・ダイムラーとカーツ・ベンツというふたりのドイツ人だ。1885年から86年にかけて、このふたりがべつべつにガソリン自動車を生みだし、クルマ社会の礎を築いたことは、いまさら説明するまでもない。それぞれが興した自動車会社はライバルと目されていた時期もあったが、第一次世界大戦後の不況を乗り切るために手を結び、1926年に合併によってダイムラー・ベンツ社が設立されている。
製品に与えられるメルセデスの名は、ダイムラーの顧客であったエミール・イェリネックが、ドイツ国外での販売を引き受けるかわりに長女の名前をつけさせたのがはじまりで、1902年にはダイムラー社により商標登録されている。
こうして生まれた、メルセデス、そして、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、その後もセーフティパッセンジャーセル、エアバッグ、ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)、ナイトビューといった最新技術を積極的に導入するなど、自動車発展の牽引役としてつねに時代の先頭を走りつづけているのだ。