第37回 「食」にまつわる話_暑さを乗り切るためのお酒編
Lounge
2015年5月11日

第37回 「食」にまつわる話_暑さを乗り切るためのお酒編

第37回 「食」にまつわる話_暑さを乗り切るためのお酒編

世界的な地球温暖化の影響からか、ここ数年日本の夏の暑さは、ますます厳しくなっているようです。しかし梅雨もあければ、照りつける太陽が夏の醍醐味。こんかいは暑い季節を乗り切るための、さわやかなお酒のお話です。

まとめ=戸川ふゆきPhoto by Jamandfix

ラム酒の香りと、ミントの葉の爽快さ

飲食が大好きな僕は、食前にまず一杯やりながらメニューを考えることが、非常にこころ躍る時間です。お酒は一般に、食前酒、食中酒、食後酒に分けられますが、いっしょに食べるものや、シチュエーションによっても、種々多様な選択肢があるのがまた魅力ですね。

月並みではありますが、僕がこの時期、食後の口直しに好んで選ぶのは、ミントの葉がたっぷり入ったラムベースのカクテル「モヒート」。この飲物は見ためもじつにさわやかで美しく、まさに夏のお酒という雰囲気です。かのヘミングウエィが愛したことでも知られていますね。
ミントの葉、ライム、砂糖、ラム酒、ソーダ、氷が基本のレシピですが、店によってもさまざまなバリエーションがあるようです。
口に含むとミントの清涼感とライムの甘酸っぱさが一気に広がり、なんとも爽快な気分にさせてくれます。

時間を愉しむ素敵な道具

そしてキューバ育ちのカクテル「モヒート」を飲むときに、あるとなおうれしいのが葉巻です。もちろん若いころは、葉巻のその佇まいがまだ自分に似合わないと思っていたので、人前で嗜むようになったのは、ここ4、5年のことですが。

葉巻は植物でありつねに呼吸しているので、湿度や熟成の仕方で味も変わります。そのため、買ってきてから最低1ヵ月は寝かせて、自分の好みのコンディションになるまで待ってから吸うものなのだそうです。また吸い口の大きさによって空気の入る量が変わり、葉巻の味が軽くなったり重くなったりします。

僕が葉巻を愉しむわけ。それはとてもリラックスした気分で、ゆったりと時を過ごせるからです。1本吸いきるのに約40~90分ほどかかりますから、時間がないときは、潔く、葉巻には火をつけないことにしています。

冷たいモヒートと葉巻 ———— まさに至福の組み合わせですが、このお決まりのパターンがちょっと退屈なことがある。そんなときはひとひねりして、バーボンベースで、やはりミントの葉が入った「ミントジュレップ」を選んだりします。天の邪鬼なのはわかっているのですけどね……。

M.Y.LABELのシガーケース。お気に入りの葉巻を、さりげなくポケットに忍ばせることができます

           
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