戸田恵子×植木 豪 Special対談(2)
Lounge
2015年3月11日

戸田恵子×植木 豪 Special対談(2)

ふたりでいることで、ちがう扉が開けていく
戸田恵子×植木 豪 Special対談(2)

おふたりの対談の前回は、地球ゴージャスの舞台での出会いから、急速に親しくなっていった様子を語っていただきました。今回は、戸田恵子さんの話題のアルバム『Actress』の中の植木 豪さんが手がけた「V.I.P」のお話からスタート!

Photo by Jamandfixヘアメイク=鈴木麻衣子

豪の歌をアルバムのトップにもっていきたいという思い

──戸田さんから楽曲の依頼があったときはいかがでしたか?

植木 楽曲は、求められるハードルも高いし、最初はやはりプレッシャーを感じました。実は、舞台のリハーサルのときに、戸田さんが歌ったらみなさん泣いてしまって、このパワーと世界観はなんなんだ!?って思ったことがあったんです。それで、「いつもの姉さんをうまく引き出せればいいのかな」、「いっぱい話をして趣味も好みもほかの作家さんより知っているつもりだし、僕の知っているスパイスのある姉さんを曲のなかで紹介できたら新鮮に感じてもらえるな」と思い、のびのび書いてみようと。そうしたら自分でもビックリするほどスムーズに書けて、すごい自信をいただきました。

──戸田さんは曲を受け取ってどうでしたか?

戸田 今回の『Actress』の中の作家さんの中では豪は若いし、その鋭い感性と、いまの時代にマッチした雰囲気を求めていたので、それはもう理想どおり。でも、意外に歌はとても難しくて苦労しましたよ。素晴らしい楽曲ですけど、とても緻密にできていて、印象に残る曲で……。豪の歌をアルバムのトップにもっていきたいという思いにぴったりでした。

──植木さんはアルバム『Actress』の印象はいかがですか?

植木 アルバムをとおして泣けますね。気持ちが入っているというのがすごくて、面白い歌で泣けたり。姉さんの普段を知っているからかな?とも思ったんですが、これはソウルですね。

──戸田さんの普段って?

植木 感情ゆたかで、つきあいやすいです。僕がチャレンジしなかったものをくれる感じですね。ファッション、音楽、観るもの……、いろいろ教えてもらったりして、僕より新しいし、感性が若い。『Actress』を聴いていても、その歌っている顔が思い浮かぶ。“気持ちとテクニック”なんでしょうね。僕もそういうダンスを踊りたいし、パフォーマーでありたい。とても尊敬できるところです。

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戸田さんはものすごく喜んでくれるんです

──戸田恵子×植木 豪オリジナルブランドはいかがですか?

植木 たとえばTシャツは、僕がふだん見ている姉さんの私服に近づけたかった。そして自分が着たいものですね。

戸田 私は私服でメディアに出ないので、私服はあまりにラフでビックリされることが多いんです(笑)。

植木 ほかにも仕事でデザインするんですが、戸田さんはものすごく喜んでくれるんです。

戸田 みんなは喜んでくれないの?

植木 戸田さんにかんしては「そんなに喜んでくれるの!? じゃあ、直しもがんばります!」って(笑)。曲のときも喜んでくれましたが、たとえばダンスは、自分がうれしいだけじゃ毎日できません。誰かが観ていてくれると思ったら、もっとがんばれる。この世に女性がいなかったら、きっとダンスはやっていないといつも思っているんですけど(笑)。なにかできあがって、「よかったよ」と聞くと「よかったな」と。そういう後押しがないと、芸術って向上していかないと思っています。

──モノづくりの話し合いは大変ですか?

植木 それは姉さんのなかにイメージがあるんです。イメージがあるので、指示は早いですね。

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戸田 Tシャツのフロントに書かれた「show must go on」は、ショウビジネスでは有名な言葉で、私たち以外の方でも、人生において、何かをはじめたらやり続けなければならない。人生、なにもかも「show must go on」なんです。この言葉はこれからも使いたいし、五線譜は音楽を意味して、さらにBGのロゴの書体であるオールドイングリッシュは私たちが好きな文字なんです。

──show must go onのTシャツの袖口のアイデアは?

戸田 長袖の“袖に何かを入れたい”と豪に言ったら、刺しゅうがいいと言われて、ワンポイント加えました。デザインバッグのデザインも“女優グッズを入れてほしい”とお願いしたら、マイクやお酒やスカルなどハードなモチーフもデザインしてくれて、最初パソコンの画面でデザインを見せてもらったときは、かなりごきげんでしたね。

植木 戸田さんと組んでいることをメディアに言ってもらえるので、身は引き締まりますね。戸田さんのグッズ制作のスタンスとして、“趣味でやっている”というのもいい。好きなモノで誰かが喜んでくれるというのはほんとうに難しいものです。だから、僕も楽しませてもらっている。「曲を人に提供したらこうなるんだ」とか、「こういうこともできそうだな」と、新しい領域は勉強になるし、ちがう扉が開けていく。人と何かをつくることはとても大事なことですね。

──植木さんから見て、戸田さんのパワーってなんですか?

植木 戸田さんの原動力は、積み重ねだと思いますね。僕がすごい!と思った人は、すごく努力をされている人です。その人の実力って、観た人にはわかっちゃいますから。

──では、今後のコンビの活動の予定などを

戸田 デザインは不定期ですが、ほかにもふたりでできる可能性があればチャレンジしていきたいと思います。豪とは、年齢や性別のギャップを楽しみたいですね。私と同性代の人との仕事では感じることのない、アグレッシブな気持ちにさせてくれるんです。舞台で出会って、認め合えたという出会いに感謝しています。

植木 世代を超えて、ジャンルを壊していける、そういうものをつくっていけたらいいなと思います。

──新作、楽しみにしています。ありがとうございました

─了─

5月LIVE決定!

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戸田恵子 CASUAL LIVE in SWEETBASIL

「2008年は歌を大事に歌っていきたい」という戸田恵子さんのライブが決定!

5月10日(土)
14時開場/15時開演
18時開場/19時30分開演

5月11日(日)
16時開場/17時30分開演(全3回)

全席自由6000円
会場│六本木STB139スイートベイジル
スイートベイジル│http://stb139.co.jp/139/index.html

公演決定!
伊東四朗一座~帰ってきた座長奮闘公演~
「喜劇 俺たちに品格はない」

公演日│2008/5/30(金)~2008/6/15(日)
作=妹尾匡夫
演出=伊東四朗・三宅裕司
出演│伊東四朗・三宅裕司・戸田恵子
渡辺正行・ラサール石井・小倉久寛
春風亭昇太・東貴博

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