あらたなる伝説の幕開け

ジュネーブ モーターショー開幕前夜となる3月3日、アウトモビリ・ランボルギーニは恒例のプレビューナイトにおいて、新型スーパースポーツモデル「ウラカン LP 610-4」のワールドプレミアをおこなった。

昨年12月の時点ですでに概要は公開されていたが、公の場で披露されたのは今回が初。10年ぶりに刷新される「ガヤルド」の後継モデルとあって、高い注目を集めていたのはいうまでもない。

「ランボルギーニは、その偉大なる歴史の次なる章を、ウラカンとともに歩みはじめています」そう語るのは、社長兼CEOを務めるステファン・ヴィンケルマン氏だ。このウラカン LP 610-4をもって、ラグジュアリー スーパースポーツカー セグメントにおけるベンチマークを、いまあらためて再定義するという。

ダイナミックなウェッジの形状をしたボディは、全長4,459mm、全幅1,924mm、全高1,165mm、ホイールベース2,620mm。美しく彫りの深いフォルムは、先代ガヤルドとは一線を画す大胆でエッジーなもの。ヘッドランプからフロントフェンダーに流れる一本の線がエレガンスさを、そして六角形をモチーフとしたサイドのデザインが立体感を生み出し、ウラカンにパワフルでマッシブな印象を与えている。

ウラカン LP 610-4のハイライトとなるのは、次期「R8」への採用も見込まれている新設計のハイブリッドシャーシだ。これはカーボンファイバーとアルミニウム、ふたつの素材を用い統合したものであり、シャーシの単体では僅か200kg、乾燥車両重量でも1,422kgという超軽量化を実現。ガヤルドのスペースフレーム構造を上回る高剛性により、レーシングカーに匹敵するドライビング性能を手に入れたとランボルギーニは謳う。

最高速度は325km/h、0-100km加速は3.2秒

ウラカンに積まれるパワーユニットは、新開発の5.2リッターV10エンジンで、448kW（610ps）/8,250rpmの最高出力、560Nm/6.500rpmの最大トルク生み出す。トランスミッションは「ランボルギーニ ドッピア フリッツィオーネ（LDF）」と呼ばれる、ランボルギーニでは初となるデュアルクラッチトランスミッションが組み合わされ、駆動方式はもちろん4WDとなる。

最高速度は325km/h、0-100km加速は3.2秒を記録。一般道からレーストラックまでを想定した3種類のドライビングモードがそなわり、ステアリングホイールに取り付けられたスイッチにて選択可能だ。このANIMA（イタリア語で「魂」の意味）と呼ばれる「アダプティブ ネットワーク インテリジェント マネージメント（Adaptive Network Intelligent Management）」は、エンジン、トランスミッション、四輪ドライブおよびESCハンドリングシステム、そしてそのほかのドライビング ダイナミクスに関連するシステムと連動する。

ウラカンには標準でカーボンセラミックのブレーキが装着され、ホイールは20インチを履く。またオプションとして、ランボルギーニ ダイナミック ステアリングシステムのほか、マグネライド電磁ダンパーも用意される。

なお、ウラカン LP 610-4は、サンタアガタ・ボロネーゼのアウトモビリ・ランボルギーニ本社で製造され、デリバリーは2014年春から出荷を予定している。販売価格は16万9,500ユーロ（およそ2,373万円）。

Lamborghini Huracan LP 610-4｜ランボルギーニ ウラカン LP 610-4
ボディ｜全長 4,459 mm× 全幅 1,924 mm × 全高 1,465 mm
ホイールベース｜2,620mm
トレッド 前｜1,668 mm
トレッド 後｜1,620 mm
エンジン｜5.2リッターV型10気筒
最高出力｜ 44 8kW（610 ps）/8,250 rpm
最大トルク｜560 Nm/6.500 rpm
トランスミッション｜7段LDF（ランボルギーニ・ドッピア・フリッツィオーネ）
駆動方式｜4WD
サスペンション 前/後｜ダブルウィッシュボーン
タイヤ 前｜245/30（Pirelli P Zero）
タイヤ 後｜305/30（Pirelli P Zero）
ブレーキ 前｜ベンチレーテッド カーボンセラミックディスク φ380mm
ブレーキ 後｜ベンチレーテッド カーボンセラミックディスク φ356mm
最高速度｜325 km/h
0-100km加速｜3.2 秒
0–200km加速｜9.9 秒
燃費｜12.5 ℓ/100 km（およそ8km/ℓ）
CO2排出量｜290 g/km
価格｜169,500 ユーロ（およそ2,655万円）