U.Sドラマ部門：審査員大賞　グランプリ

U.Sドラマ部門：観客賞

『Whiplash』

製作国：アメリカ

監督：ダミアン・チャゼル（Damien Chazelle）

グランプリと観客賞をW受賞！

「目標のために、どこまで犠牲にできるか」。ダミアン・チャゼル監督は、長編2作目となる『Whiplash』で、そんな究極の疑問を投げかける。主人公のアンドリューは、将来を有望視されている19歳のドラマー。全米一と称されるマンハッタンの音楽学校で、毎日練習に明け暮れている。その激しさといえば、自分の血でドラムスティックが赤く染まってしまうほど。ある日、校内の選抜メンバーに選ばれた彼は、冷酷な音楽教師に指導を受けるようになる。日に日に激しくなる練習。罵声が飛び交い、ときには手が飛ぶことも。次第に自分を見失うほど、その音楽教師との練習に没頭して行くアンドリュー。夢や目標とは、大切な人を犠牲にしてまで追いかけるべきものなのか？　果たしてその先に待ち受ける“成功”とは？

U.Sドキュメンタリー部門：審査員大賞　グランプリ

『Rich Hill』

製作国：アメリカ

監督：：トレイシー・ドロス・トラゴス＆アンドリュー・ドロス・パレルモ（Tracy Droz Tragos and Andrew Droz Palermo）

本当の豊かさとは？

“日の当たらない場所”にスポットを当て、視覚化することが映画の役割のひとつとするなら、『Rich Hill』はその好例を示したドキュメンタリーだ。監督はいとこ同士で活動する、トレイシー・ドロス・トラゴスとアンドリュー・ドロス・パレルモ。今回ふたりがカメラを向けたのは、アメリカ・ミズーリ州にある人口1396人の小さな町、リッチ・ヒル。リッチ（金持ち／豊か）という名前に反して、低所得者の多いエリアとして知られている。忘れてはいけないのは、どんな町にも生活を送る住人がいるということ。ここにも幼少期と思春期のはざまをさまよう3人の少年がいる。監督は彼らのごくごくプライベートな視点から、小さな町のつましい生活を映し出していく。

U.Sドキュメンタリー部門：観客賞

『Alive Inside: A Story of Music & Memory』

製作国：アメリカ

監督：マイケル・ロッサート＝ベネット（Michael Rossato-Bennett）

心を揺さぶる音楽の力

アメリカには、500万人の患者がいるというアルツハイマー病（認知症）。脳が委縮して、記憶や思考、運動障害が起こる精神障害で、原因不明のため、現時点では不治の病とされている。ある日、老人ホームに務める社会福祉士のダン・コーエンは、ひとつのアイデアを思いつく。「音楽で過去の記憶を、感情をもう一度呼び起こせないか」。『Alive Inside: A Story of Music & Memory』は、コーエンの3年間にわたる“実験”を記録したドキュメンタリーだ。たとえば患者のひとり、メリールーはザ・ビーチ・ボーイズの「I Get Around」を聴いた途端、なにかを思い出したように、立ち上がって踊りはじめた。発症してから一度も見せたことのなかった、幸せいっぱいの表情を浮かべながら。『Alive Inside』には、そんな奇跡の瞬間がぎっしり詰まっている。

ワールド・シネマ　ドキュメンタリー部門：観客賞

『The Green Prince』

製作国：フランス、イスラエル、イギリス

監督：ナダフ・シールマン(Nadav Schirman)

ワールド・シネマ　ドラマ部門：観客賞

『Difret』

製作国：エチオピア

監督：ゼルセナイ・ベルハン・メハリ（Zeresenay Berhane Mehari）

NEXT部門：観客賞

『Imperial Dreams』

製作国：アメリカ

監督：マリック・ビッタール（Malik Vitthal）

ワールド・シネマ　ドキュメンタリー部門：監督賞

『20,000 days on Earth』

製作国：イギリス

監督：イエイン・フォーサイス＆ジェーン・ポラード（Iain Forsyth and Jane Pollard）