Piro Racing|表参道ヒルズ「スペースオー」のショーに出展
Piro Racing|ピロレーシング
“チェアウォーカー・ファッション”という考え方
表参道ヒルズ「スペースオー」にて超満員のショー
先日、表参道ヒルズ「スペースオー」にて、「インクルージョン 2013」が開催された。これは、障がいの有無にかかわらず、すべての人が活き活きと暮らす“インクルージョン社会”を目指す運動のひとつとしておこなわれたファッションショーである。参加ブランドのひとつとして、長屋宏和氏が手がける「Piro Racing(ピロレーシング)」の作品が登場した。
Text by IWANAGA Morito(OPENERS)
車椅子利用者の声を反映したファッション性と機能性
「Piro Racing(ピロレーシング)」は、長屋宏和氏が手がけるチェアウォーカー・ファッションブランド。長屋氏はF3レーサーとしてのキャリアがあり、2002年鈴鹿サーキットでのクラッシュにて第六頚椎を損傷、車椅子生活となった。その後、レースに戻りたいという気持ちでリハビリに専念し、2004年にはカートレースで選手として復活を果たした。
翌年の2005年に、オリジナルブランド「ピロレーシング」を立ち上げる。チェアウォーカー・ファッション(ユニバーサルファッション)において、ファッション性(着る側)、機能性(着せる側)を両立したその提案には、大きな注目が集まっている。先日、おこなわれた「インクルージョン2013」では、ドレスウエアや和服など、ファッションショーにふさわしい作品を多数発表した。会場は入場制限がかかるほどの盛況ぶりで、フィナーレは大歓声と拍手に包まれた。
長屋宏和氏の母である長屋恵美子氏は、モードフィッター(※)として活躍する服飾業界のプロフェッショナル。彼女が経営する「アトリエロングハウス」では、一般的な洋服の直しとは一線を画す、「モードフィット」を推奨し、細部まで行き届いたアレンジをくわえる。また銀座三越ではリフォームサロンを展開しており、百貨店の顧客からも高い信頼を獲得している。
ピロレーシングのアイテムはアトリエロングハウスのバックアップを受け、デザインの自由度が高く、かつ快適なチェアウォーカー・ファッションを提供している。長屋氏自身が実際に使用してみて、試行錯誤の末に完成したアイテムをオリジナル商品として販売するほか、車椅子での生活を想定した既製服の直しも受け付けている。
ピロレーシング
http://www.piroracing.com/jeans/index.html
http://www.rakuten.ne.jp/gold/piroracing/
長屋宏和氏の挑戦を記録した映像作品が発売
2013年12月27日(金)、長屋氏の車椅子生活のスタートから、F1レーサーへ挑戦をつづける現在までを記録したDVD『それでも僕は夢を追い続ける~どん底からの再挑戦~』が発売される。自身の体験を映像で届け、夢にたいして積極的な気持ちをもっていほしいという、長屋氏の想いが詰まった作品となっている。
DVD『それでも僕は夢を追い続ける~どん底からの再挑戦~』
発売日|12月27日(金)
価格|2980円
販売元|カルチュア・パブリッシャーズ