高性能と環境性能を高次元で両立

2月2日、アウディから新型「Audi S3 Sportback」が発表された。プレミアムコンパクトハッチバック「A3 Sportback」のラインナップにおける、新たなフラッグシップモデルとなった「S3 Sportback」は、「A3 Sportback 」から走行性能が大きくグレードアップされたことで注目を集めている。

搭載されるパワーユニットは、専用に強化・改良された2.0ℓTFSIエンジン。最高出力256ps/6,000rpm、最大トルク330Nm(33.7kgm)/2,400-5,200rpmを発揮、クアトロシステムを介して４輪を駆動する。これは「A3 Sportback　2.0TFSI quattro」よりも出力18％増、トルク28％増のパワーアップを実現した。

また、トランスミッションには６速Ｓトロニック（デュアルクラッチトランスミッション）を採用。迅速でスムーズなギアチェンジと同時に、燃費向上にも貢献している。もちろん、性能強化だけでなく、デザインについてもＳシリーズならではの斬新なブラッシュアップがなされている。エクステリアでは、「クロームのダブルラインを垂直に施したシングルフレームグリルや丸型フォグランプを配した大型インテークグリル、そしてアルミ調ドアミラーが与えられ、アグレッシブなニュアンスが加わった。

またインテリアでは、アルカンタラ＋本革の専用スポーツシートやフラットボトム形状のステアリングホイールを装備する。ラゲッジスペースは、A3 Sportbackと同様に302ℓの容量が確保される。アウディが「高性能と環境性能とを高い次元で両立したプレミアウムコンパクトスポーツハッチバック」と謳う、新型S3 Sportback。価格はA3 Sportback 2.0ℓTFSI クアトロ比72万円高の515万円となり、日本では右ハンドルのみの設定。

Audi S3 Sportback｜アウディ S3 スポーツバック

ボディ｜全長4300×全幅1765×全高1450mm
エンジン｜直列４気筒ＤＯＨＣ　インタークーラー付ターボ
最高出力｜188kw[256ps]/6,000rpm
最大トルク｜330Nm(33.7kgm)/2,400-5,200rpm
駆動方式｜クアトロ（フルタイム４ＷＤ）
トランスミッション｜６速Ｓトロニック（デュアルクラッチトランスミッション）
価格｜515万円
（2009年2月現在）

Audi S3 Sportback発売を記念して、Fritz Hansen（フリッツ・ハンセン）とのコラボレーションキャンペーン「Audi×Fritz Hansen　キャンペーン」を開催中（～3月１日まで）。キャンペーン中「アウディ Ｓ３ スポーツバック」及び「アウディ A３ スポーツバック」を成約された方のなかから抽選で40名に、日本人デザイナー・紺野弘通による新製品「RIN」チェアをプレゼント。アウディロゴが施された限定品。

アウディ コミュニケーション センター 0120-598-106

BRAND HISTORY
Audi（アウディ）のエンブレムは“フォーリングス”。その輪ひとつひとつが自動車メーカーのアウディ、DKW（デーカーヴェー）、ホルヒ、ヴァンダラーを表しているのはご存じだろう。いずれもザクセン州に本拠を置き、20世紀のはじめ、ドイツの自動車産業を牽引したブランドである。しかし、第一次世界大戦後に起きた世界恐慌の煽りをくらった4社は、生き残りをかけて、1932年にアウトウニオンを結成。DKWがモーターサイクルと小型車、ヴァンダラーが中型車、アウディが高級中型車、そして、ホルヒがラグジュアリーカーに特化する戦略をとることになった。

しかし、第二次世界大戦の敗戦により旧東ドイツのザクセンはロシアの占領下となり、アウトウニオンは消滅。これを見越して、旧西ドイツのバイエルン州インゴルシュタットに新生アウトウニオンが設立される。BMWやメルセデス・ベンツとちがい、工場のない状況からの苦しいスタートをしいられたアウトウニオンであったが、DKWデリバリーバンなどの生産により徐々に体力をつけていった。

1964年末にフォルクスワーゲン傘下に収まったアウトウニオンは、ほどなくしてアウディの名を冠した新型車を世に送り出す。そして1969年には、ネッカースウルムに本拠を置くNSU（“ヴァンケルエンジン”の開発で知られる）を合併し、アウディNSUアウトウニオンとなり、1985年からはアウディとして現在にいたる。クワトロをはじめとするテクノロジーと、モータースポーツ活動に裏付けられたダイナミック性能、エレガントなデザイン、そして、質感の高い仕上がりが、アウディの人気を牽引している。