北京現地リポート|Honda
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中国市場向けコンセプトカー2台を発表
ホンダはワールドプレミアとなる2台のコンセプトカー「Concept C」と「Concept S」を発表。さらに中国における自主ブランド展開についても言及した。
Text & Photographs by OTANI Tatsuya
中国市場への積極的なアピール
ホンダはワールドプレミアとなる2台のコンセプトカーを北京国際モーターショーで発表。さらに中国における自主ブランドの強化、生産能力の向上などを伊東孝紳 代表取締役がみずからプレゼンテーションするなど、力のこもった発表内容となった。
「Concept C」は中国市場向けに開発したミドルクラスセダンのコンセプトカーで、“C”の文字にはCool、Challenge、Chinaの意味が込められている。商品企画の主体は中国人チームで、開発は日本人と中国人が協力してすすめた。このコンセプトカーをベースとする量産モデルは2013年の発売が予定されている。
いっぽうの「Concept S」もメインターゲットは中国市場で、発売も中国からはじまるという。一見したところオデッセイによく似たシェイプだが、ホンダは「新価値乗用ムーバーのグローバルコンセプトカー」だと説明する。パワートレーンにはハイブリッド・システムを採用、またホンダお得意のパッケージング技術を活用して広い室内空間が用意された模様である。なお、“S”にはStylish、Smart、Surpriseの意味が込められている。こちらも発売予定は2013年となっている。
さらに今秋よりアキュラブランドの「ILX」と「EDX」を発売するほか、「NSX」も中国に投入する計画であることが明らかにされた。また、昨年立ち上げられた中国の自主ブランド「理念」からは、量産モデルの第2弾となる「CIIMO(中国名:思銘)」が発売された。
ホンダは中国における4輪車生産販売合弁会社である広汽ホンダの増城工場敷地内に第3ラインを新設。2014年までに4輪年間生産能力を現在の48万台から60万台まで引き上げる計画もある。
ホンダが中国市場により積極的にかかわっていく姿勢を明確にしたのは、これまで、この爆発的に成長する市場への取り組みが不十分との反省があったから。これらの施策をカンフル剤として、中国におけるホンダがどのような成長をつづけていくのかが注目される。