Cuervo y Sobrinos|スイスのハートにキューバのスピリット”今年も大人心をくすぐるユニークなモデルがぞくぞく
Cuervo y Sobrinos|クエルボ・イ・ソブリノス
“スイスのハートにキューバのスピリット”
今年も大人心をくすぐるユニークなモデルがぞくぞく
キューバのハバナにルーツをもつ時計界でもユニークな存在であり、スイス時計にはないラテンテイストで人気のクエルボ・イ・ソブリノス。2011年もその勢いは止まらない。今年も個性的なモデルが続々と登場した。
取材・文=渋谷康人
レトロ&ラテンテイストで世界的な人気
革新的なモデルももちろん数多く発表されたが、ブランドの歴史や規模を問わず2011年バーゼルフェアで最大のトレンドはまちがいなく、どこか懐かしくひとの心を和ませてくれる“レトロテイスト”。
19世紀後半から1940年代、名だたるスイスの名門とのコラボレーションで栄華を極めたハバナの名門時計店として、独自の時計世界を築き上げてきたクエルボ・イ・ソブリノス。歴史のなかでいったん姿を消したが、2002年に約40年の休眠状態から醒めて劇的な復活を果たしたクエルボ・イ・ソブリノスにとって、“レトロテイスト”はブランド固有のDNA、すべての製品に共通した味わいのひとつだ。
そしてレトロテイストとともにこのブランドの腕時計が放つもうひとつの大きな魅力が、ラテン気質の国をルーツにするからとしか考えられない、スイスブランドにはない開放的なテイスト、大胆な造形や色づかいである。復活から9年目を迎え、世界中で大人気のブランドへとさらに成長を遂げつつあるいまも、このふたつの持ち味はまったく変わらない。
今年のオススメはダイバーズモデル
数あるコレクションのなかでももっともクラシックなテイストの「ヒストリアドール」のレトログラード機能搭載モデルを筆頭に、今年のクエルボ・イ・ソブリノスの新作も、ブランドの持ち味が存分に活かされたものばかり。
たとえば、カリブ海の海賊へのオマージュを込めた「トルピード・ピラータ」シリーズには、おそらくクエルボ・イ・ソブリノスにとっては初となるDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングがほどこされたオールブラックモデルが、限定で登場した。ラインナップはクロノグラフと中3針モデルの2種類で、どちらも“バルバネグラ(黒ひげ)”というネーミングが示すように、リュウズやプッシュボタンを海賊船の大砲を模したカタチにするなど、ディテールまでこのブランドらしい遊び心が詰まっている。
しかし今回、OPENERS読者にいちばんお薦めしたいのは、クエルボならではのデュアルタイム&ビッグデイト機能つきの個性的なダイバーズモデル「ロブスト プセアドール マンクアリ 1882」。なお、プセアドールとはキューバ固有種のワニのような顔をもつ奇妙な魚。キューバの1ペソコインにその姿が刻印されている同国のシンボル的存在。このモデルではケースバックにその姿が刻印されている。
文字盤ラバーブレスレットのカラーはブラックとホワイトの2タイプ。回転ベゼルにネジ込み式リュウズで600メートル防水という本格ダイバーズだが、機能主義全開のダイバーズとは一線を画した“色気のある”デザインが光る。とくに爽やかな印象のホワイトモデルは、ダイバーズらしくないライトなテイストがとてもいい。
ロブスト ブセアドール マンクアリ 1882
週末ファッションのポイントになる“粋な大人のダイバーズ”
作家アーネスト・ヘミングウェイや名優クラーク・ゲーブルも愛したクエルボ・イ・ソブリノスらしい、ダイバーズらしからぬ優雅で色気のあるデザインが魅力の600メーター防水の本格ダイバーズモデル。文字盤の12時位置にビッグデイト表示、6時位置に普通の時計のダイヤル同様に読むことができるセカンドタイムゾーン表示を備えている。またサファイアクリスタルの風防には、視認性向上のために両面無反射コーティングがほどこされる。
自動巻き、直径43mmのステンレススティール、チタン、ラバーの複合素材ケース、ラバーストラップ、71万4000円(予価)。8月発売予定。