ASTON MARTIN Virage|アストンマーティン ヴィラージュ ジュネーブで復活
ASTON MARTIN Virage|アストンマーティン ヴィラージュ
10年来の復活
アストンマーティンは、「ヴィラージュ」の新型をジュネーブモーターショーで公開した。
文=高橋進一
最高出力497psを誇る、V12エンジンを搭載
2000年に発売されたモデルを最後に久しくその名前が冠されることのなかった「ヴィラージュ」。今回、ジュネーブモーターショーであらたに生まれ変わったヴィラージュが発表される。あたらしいヴィラージュは「DB9」と「DBS」のあいだを埋めるモデルとして位置づけられ、ボディータイプは、2ドアクーペと2ドアコンバーチブルの2種類を用意。2ドアコンバーチブルは、もちろんヴィラージュ “ヴォランテ”として販売される。
エンジンは、DB9用の6.0リッターV12気筒をパワーアップしたユニットをフロントミッドに搭載。前後重量配分は理想的ともいえる50対50となっている。最高出力はDB9に比べ15kW(20ps)アップの365 kW(497ps)、最大トルクは逆に30Nm(3kgm)ダウンの570Nm(58.1kgm)というチューニングになっており、0‐100km/h加速は4.6秒、最高速度は299km/hに達する。これはDB9にくらべ加速が0.2秒はやく、最高速度が7km/h遅いということになる。
完璧なバランスを備えたクルマ
シャシーには、おなじみのアルミニウム製VHプラットホームを採用。トランスミッションは、6段オートマチックトランスミッション「タッチトロニックII」が装備されている。新開発のADS(アダプティブ・ダンピング・システム)は、スポーツ、ノーマルの2モードがあり、路面状況にあわせて、減衰力をそれぞれ5種類から選べる。足まわりは、フロント8.5×20、リア11×20の5スポークホイールで、タイヤはフロント245/35、リア295/35のピレリP ZEROを履き、ブレーキは、カーボンセラミックマトリックス(CCM)が標準装備されている。
アストンマーティンのトレードマークでもあるスワンウイングドアを開き、贅たくなレザーで覆われた車内に目をうつすと、ウォールナットとイリジウムシルバーがセンターに配置された英国車ならではの豪華なインテリアが出迎えてくれる。シートヒーター(スポーツシートのみ)、クルーズコントロール、衛星ナビゲーション、Bluetoothでの携帯電話通話機能やiPodとも連動する強力な700Wのアストンマーティンプレミアムオーディオシステムなど、ラグジュアリーな機能、装備が標準で搭載されている。
ウルリッヒ・ベッツCEOは「新型ヴィラージュはあらゆる面で期待を超え、完璧なバランスを備えたクルマ」と同車について述べており、速さだけでなく、豪華さも兼ね備えたグランドツアラーというキャラクターをあたえられたモデルである。
ASTON MARTIN VIRAGE|アストンマーティン ヴィラージュ
ボディサイズ|全長4,730×全幅1,904×全高1,282(ヴォランテの場合、1,289)mm
エンジン|6.0リッター V型12気筒DOHC
最高出力|365kW(479ps)/6,500rpm
最大トルク|570Nm(58.1kgm)/5,750rpm
駆動方式|後輪駆動
トランスミッション|6速オートマチック(タッチトロニックII)