Watches & Wonders 2021新作。独創的な“鐘”型の「クロシュドゥカルティエ」｜CARTIER

CARTIER｜カルティエ

クロックにもなる“鐘”型の腕時計「クロシュドゥカルティエ」が、「カルティエプリヴェ」コレクションに登場

メゾンの伝説のタイムピースに焦点を当てた、愛好家たちの注目を集めるウオッチコレクション「カルティエプリヴェ」に、5作目となる「クロシュドゥカルティエ」が加えられた。

Text by OZAKI Sayaka｜Edit by TSUCHIDA Takashi

“鐘”型のユニークなフォルムで、ふたつの使い方を提案する個性的なウオッチ

「クラッシュ」「タンクサントレ」「トノー」「タンクアシメトリック」に続く、「カルティエプリヴェ」コレクションの5作目は、「クロシュドゥカルティエ」だ。「カルティエプリヴェ」とは、メゾンの伝説のタイムピースに焦点を当てた、愛好家たちの注目を集めるウオッチコレクションで、個別番号入り限定品として製作される。

1922年製造。Archives Cartier © Cartier

「クロシュ」（鐘）のフォルムがカルティエに登場したのは1920年。水平に置いた時のフォルムが卓上ベルを思わせるため、カルティエのシグネチャーピースの多くがそうであったように、そのフォルムから「クロシュドゥカルティエ」と名付けられた。

特徴は、削ぎ落されたラインと明快なインスピレーション。カルティエのフォルムに対する探求と、トーチュ、タンク、ペニュワールと同じく、あらゆるものに美を見い出すメゾンのデザイナーの審美眼から生まれたタイムピースだ。そして本作は、これまでのコレクションのなかでも特に独創的かつメゾンのウオッチメイキングにおけるあらゆるデザインコードが組み込まれた、類稀な存在だ。

Watches & Wonders 2021新作。独創的な“鐘”型の「クロシュドゥカルティエ」｜CARTIER — Olivier Arnaud © Cartier

伝統的にラウンド型が主流の世界で、カルティエのウオッチは、スクエア、レクタンギュラー、細長いオーバルなどのフォルムを積極的に取り入れてきた。1904年の「サントスドゥカルティエ」と、1917年の「タンク」以降、メゾンはウオッチの幾何学性を引き出し、研ぎ澄まされたデザインを育んできた。そして最新の「クロシュドゥカルティエ」では、ケースの中心軸に対してふたつのデザインがあり、丸くなった部分が上向きまたは右向きに配置されている。ストラップを装着すると腕の延長線上で時刻を読むという独特の着用スタイルになり、卓上に置くと「クロック」に変わるという、使い方を変化させる見事なクリエーションが際立つ。

レイルウェイトラックとインデックスの数字は、ダイアルのアシンメトリーなフォルムに調和し、リュウズにはサファイア、ルビー、またはダイヤモンドのカボションを装飾。「カルティエプリヴェ」コレクションのなかでも類を見ないこのウオッチは、時計愛好家の目を惹きつける逸品だ。