新開発の角型ムーブメントを搭載した初のレクタンギュラーモデル|MORITZ GROSSMANN
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2019年11月22日

新開発の角型ムーブメントを搭載した初のレクタンギュラーモデル|MORITZ GROSSMANN

MORIZ GROSSMANN|モリッツ・グロスマン

60時間のパワーリザーブを備えた グラスヒュッテの伝統を纏う2019年の新作

モリッツ・グロスマンは2019年のBASELWORLD出展を休止。これに代わりドバイ(1月)、東京(3月)、香港(5月)、ロンドン(7月)で、順次新作を発表した。そして東京で発表されたのが、同ブランド初となるレクタンギュラーモデル「コーナーストーン」である。

Text by KOIZUMI Yoko

職人の手作業による伝統技法にて誕生した最新モデル

モリッツ・グロスマンはドイツのグラスヒュッテで2008年に創業した。ブランド名は19世紀にグラスヒュッテの地で活躍した時計師、モリッツ・グロスマン(1826~1885年)の名を引き継いでいる。その特徴は、生前のグロスマンの時計作りを模範とし、すべてを“手作り”することにある。
「歯車や脱進機といったパーツも90%以上が自社製です。また自社で針が製造できるグラスヒュッテ唯一のウオッチメーカーでもあります」
そう話すのは自身も時計師であるCEOのクリスティーネ・フッター氏だ。「もっとも美しいドイツの職人技、彼らが生み出す手作業の価値を伝えたい」とも話し、その最新作として「コーナーストーン」を紹介する。
「コーナーストーン」はモリッツ・グロスマン初となるレクタンギュラーモデルだ。3年ほど前に日本から角型モデルの要望があり、これをきっかけに開発が決まったという。同社には角型ムーブメントがないことから、新型ムーブメントの設計からスタートしている。
担当したコンストラクティング・エンジニアのマイク・フォンダアブルグ氏は「目指したのはパワーリザーブの延伸です。当初からケースサイズが決められていたので、そのサイズに収めつつ、パワーリザーブを十分なものとする必要がありました」と話す。
新作ムーブメントはシースルー仕様のケースバックから見ることができる。とくにチラネジ付きテンプを左上に置いたレイアウトは特徴的だ。またテンプ受けには見事な装飾が職人によってエングレービングされており、地板にはグラスヒュッテ・ストライプ模様が刻まれ、その精緻な細工は見飽きることがない。そして同社が目指している“極上の手仕事”を、見る者に存分に伝えている。
Cal.102.3は他社ムーブメントと印象を異にするが、その理由は軸石に赤いルビーではなく、透明なサファイアを採用していることに起因している。透明なことで金属の素材の色合い、刻まれた模様を邪魔せず、ムーブメントをより上質に演出しているからだ。
そしてモリッツ・グロスマンのムーブメントの特徴として、ピラー支柱の採用がある。これはムーブメントを挟む2枚の地板同士を柱状のパーツでつなぐというもので、利点は横からもムーブメントがチェックできることにある。古い懐中時計で使われていた手法で、組み立てを担当する技術者がより正確に組み上げるための構造だ。ユーザーにとっては普段目にすることがなくても、こうしたこだわりに、モリッツ・グロスマンの時計作りの姿勢が見えてくる。

MG Roadshow 2019 Tokio

コーナーストーン
共通仕様
ムーブメント|手巻き(Cal.102.3)、パワーリザーブ60時間、秒針停止機能付きスモールセコンド
ケースサイズ、厚|縦46.6×横29.5mm、9.76mm
Ref|MG-002145
ケース素材、ダイアル素材|18KRG、シルバー
価格|360万円(税別)
Ref|MG-002144
ケース素材、ダイアル素材|18KWG、シルバー
価格|360万円(税別)
Ref|MG-001910
ケース素材、ダイアル素材|18KWG、ブラックラッカー仕上げのシルバー
価格|350万円(税別)
Ref|MG-001950
ケース素材、ダイアル素材|18KRG、グラン・フーエナメル
価格|420万円(税別)
限定数|世界限定25本
Ref|MG-002142
ケース素材、ダイアル素材|18KWG、グラン・フーエナメル
価格|420万円(税別)
限定数|世界限定25本
問い合わせ先

モリッツ・グロスマン ブティック
Tel.03-5615-8185
https://ja.grossmann-uhren.com/

                      
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